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巨人のいる街 [音楽業界]

天樹見下ろす東京東部の新繁華街は錦糸町の春のお彼岸名物、「地方都市オーケストラ・フェスティバル」に対抗し、文化庁が10年前から都庁バベルの塔を見上げるオペラシティで開催している秋のお彼岸過ぎの名物、「世界地方都市オーケストラ・フェスティバル」、もとい、「アジア・オーケストラ・ウィーク」、本日から始まりました。
http://www.orchestra.or.jp/aow2011/
年に一度ながらほぼ唯一、日本国の文化庁が直接やってる音楽関連フェスティバルです。なんせ国家予算ですから、毎年ギリギリまですっもんだで決まらず、アブナイ綱渡りで開催されてるイベント、今年もなんとかやれてます。

テーマは「地震」もろです。本日は東日本大震災で米軍以上に大きな協力をしてくれているのにあまりメディアには取り上げられない韓国からの大邱交響楽団。明日は、本拠地のシティホールが地震で倒壊したクライストチャーチ響。んで明後日は仙台フィル。今年はいつもの関西公演はなく、明明後日に仙台に場所を移し、クライストチャーチと仙台の両オーケストラの合同演奏会、ってんだから、判り易いことこの上ない。小生は某音楽雑誌の取材で、本日から初台通いです。震災直後は地下鉄に乗るのがイヤで遙か湾岸からチャリチャリと1時間以上かけて行ったんだけど、流石にもうそういうアホなことをすると周囲から呆れられるくらいにはなってきているようだ。

さても、本日の大邱響、音楽監督クァク・スンとのコンビは毎年4月のソウル・アーツセンターの「韓国地方都市オーケストラ・フェスティバル」でも常連でお馴染みの顔だけど、日本には初見参。アッと驚く一昔前のタップリした響きの音楽を堂々と奏で、これはもう「韓国の朝比奈大フィル」ですわ。残念ながらマニア系の方が少なかったけど、一部のファンは絶賛して「是非ともブルックナーを!」などと大騒ぎしそうなシューマンをやってくれました。オケも去年の光州の団体とは比べものにならない立派さでした。冗談じゃなく、1980年代の朝比奈大フィル東京公演みたいだった。指揮者さんも、シカゴ響やらシモン・ボリバル管やら振ってる巨匠だもんね。

てなわけで、すっかり秋の「芸術シーズン」のオペラシティ。地下鉄を出てホールに向かおうとすると、オープンスペースでエスノ系の無料イベントもやってます。夕方には肌も顕わなおねーさんたちがオーセンティックな(多分)ベリーダンスなんぞご披露なさって、ちょっと寒そうでしたとさ。
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ほぉら、巨人もおっきな口あんぐりあけて聴いてる秋の午後。

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どる

地震がテーマなら、ハイドンやらなきゃいけませんね。
震災に遭われた方々の地震直前直後のドキュメンタリーを
TVで観たり新聞で読むにつけ、
もしかしたらあのあたりで、あの日あの直前に、
どなたか崇高な方が亡くなって地震が起こったのではと、
勘ぐったりします。

by どる (2011-10-06 01:38) 

Yakupen

どる様

311直後、当然、イースター前ですから、「十字架上の7つの言葉」を演奏することもあったようですが、なんか最後の部分には敢えて触れない、って感じだったような気がする。凄く昔のことに思えます。大変な半年ちょっとだった。
by Yakupen (2011-10-06 06:48) 

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