SSブログ

『戦後のオペラ』執筆開始 [売文稼業]

もうプロジェクトとしては決定なので、バラします。まだダメ、ということならば、Y先生、その旨連絡下さい。直ぐに削除しますから。

ええ、今回の3週間とちょっとのツァー、目的はふたつ。ひとつは、言うまでもなく、ミュンヘンのARDコンクール、いわゆる「ミュンヘン・コンクール」。なぜか日本では飛び抜けて評価が高いコンクールで(今の先生世代がみんな若い頃に受けに行って結果を出しているので、日本では異例な有名さになったわけだが)、弦楽四重奏部門が4年ぶりにある。小澤音楽塾の北京の双子とか、前回の大阪コンクールで3位になった韓国のイケメン連中とかが出るし、なによりもメインイベントとしてツァイーデQとアチスQの真っ正面対決(これまでファイナルでガチにぶつかったことはなかった)と、なかなか興味深い試合が期待されるわけでありますね。

で、もうひとつ、そこに至るまで16キロの荷物引っ張ってヨーロッパを転々とする理由は、年末に向けて世に出てくるであろう『戦後のオペラ』という冊子にあります。

何を隠そう、去る春に新国立劇場の文芸作業ということで出された『日本のオペラ』という冊子があり、その最初の部分を小生も担当させていただいたのでありました。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2012-04-19
これがどーゆーわけか、それなりに好評だそうで、同じチームで第2弾をやることになった。小生はテーマ選択過程には蚊帳の外ですけど、なんのかんの挙げ句、『戦後のオペラ』というありそうでないガイド冊子になったわけですわ。

オペラというのは、特にバロック時代と20世紀末のオペラと題される作品は、ぶっちゃけ、音楽の比率がどんどん小さくなってきていて(現代の方は簡単になってるわけではなく、それどころかますます面倒なことになってはいる)、楽譜だけじゃ見当も付かない、音だけでもまだ判らぬ、ヴィデオ映像を眺めてもやっぱり全体のイメージは掴めない総合芸術になってきている。その最大の例が、現在当地バーミンガムで世界全曲舞台初演されているシュトックハウゼンの「光」チクルスなんですけど。

世界全体の動向を眺めるに、「オペラ」上演の内容比率は今世紀になって随分と変わってきていて、メイジャーな歌劇場や音楽祭のプロダクションだけを眺めても、バロックオペラの比率が全体の3割くらいになってきているような気がする。現代オペラと呼ばれるものも、全体の2割弱くらいかな。ちなみに、良し悪しの問題ではなく、日本の舞台では、モーツァルトからプッチーニまでが圧倒的。

てなわけで、ミュンヘンに入る前に、現時点で小生が執筆を担当することになっている19作品のうちの5作品が、全曲世界初演とか、ザルツブルク音楽祭でピットに贅沢にもヴィーンフィルが入るとか、ベルリン音楽週間での上演とか、作曲者自身の指揮による演奏会形式再現とか、殆ど舞台にかからないのが新演出で出るとか、なんのかんの、最高に近い水準で眺められる。んで、荷物引っ張って見物してまわってる、ってわけであります。

そんなテーマで誰が関心持つんだ、と言われそうな題材だけど、なぜかどこでも客が入ってるんだなぁ。どーして日本ではダメなのか、言いたいことはいろいろあるものの、それはまた別の話。

ってなわけで、働け、あたし!って売文家業の宣伝でありました。ふううう…

nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 2

hyamada

オープンにしても大丈夫だと思います。公演レポート、よろしくお願いします!


by hyamada (2012-08-28 00:56) 

Yakupen

hyamada様

たった400字ですので、何を書けというの。どっちかというと、写真を見せる記事なんでしょう。公式フォト、なかなかかっこいいのが送られてきてます。何故かヘリコプターQの写真は1枚も来てないが。あれは別物、ってことなのかしら。

by Yakupen (2012-08-28 01:43) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0