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栗の里の朝 [たびの空]

「書いてあることは嘘ばかり、信じるな」をモットーに掲げる当電子壁新聞を呆れもせずに立ち読みなさってる奇特な方はよーくご存じ、滋賀県栗東市の市立文化センター「栗東さきら」の田舎の学校の校庭ほどもある広大な正面広場で、琵琶湖の方から吹いてくる11月の冷たいと気持ち良いギリギリの風に吹かれております。昨日歩いていた京都は、岸邉先生の微妙な表現に拠れば「紅葉観光にはちょっと早すぎ、でもやっぱり紅葉は遅すぎ」という些か残念な湯ノ坪街道夏の芋洗い状態でありましたが、ここは爽やか。館内ロビーでは秋らしく菊の鉢が展示されてる。
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「さきら」騒動に関しては、ある時期、当電子壁新聞は全国区で関心を持つ唯一の媒体みたいなことになってしまっていて、速報状態でいろんなことを記してきた。過去原稿をレファランスするのもかったるいので、まあ、ご関心の向きは左下の検索に「さきら」と入れてみて下さい。「指定管理者」カテゴリーを開けるのでも良いかな。ともかく、いやんなるくらいゴッソリあります。いやはや…という感に尽きますなぁ。いやはや…

ま、それはそれ。この施設の面白いところは、20世紀末ガラス張り行灯建築の典型みたいな「さきら」の北に設置された駅からのアプローチにもなる広場が、実質上のボール遊び野放し状態になっていること。普通、指定管理が入った公共文化施設前の広場って、かっちり管理されてサッカーやら野球やらは厳禁なのだけど、ここはどうも結果としてそうじゃないみたいですね。子供らがお父さんとサッカーボールを本気になって蹴り合っている。自転車の練習してる子がいる。かなり本格的な投球フォームをチェックしながら壁に向けて速球を投げ込んでるにーちゃん、その向こうのかつては野外ステージで今は草ぼうぼうの謎の階段状空間では、スケボーで坂を上がる荒技の練習に打ち興じているちゅーぼー。そんなところに、今日のジュニアオケ発表会に向けて楽器背負ったお嬢さんや女の子が、次々と駅の方からやって来る。鶺鴒がピチピチと鳴きながら逆スラー状態の飛行線を描いて飛んできて、尻尾たてながらちょこまか歩き回ってる。
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広大な文化施設を囲む緑もやっと辛うじて黄色くなり、ドングリがゴロゴロ転がり、それを追いかける栗鼠がいないのが不思議なブンカの日の振替休日、世は全てことも無し…な筈はないんだけどさぁ。

「栗東さきら」がこんなノンビリした状況でいられるのは、大騒動の挙げ句に入ってきたJR西日本から某東京の会社へと移った2期目もはや後期となった指定管理が上手くいっている、ということなんでしょうか。あの騒動は何だったんだ、と言うつもりはないし、本日のジュニアオケがどのような経緯で今ここにあるかを考えれば、それほど気楽に「うらうらした文化の日の祭日」とも言ってられないわけだが、かつて「日本で一番住みやすい街」に輝いたこともあった琵琶湖南の郊外町の朝は、そんなことはどーでもええんでないかい、と思わせてくれちゃうくらいのウラウラっぷりではありまする。

鶺鴒を 補助輪が追う 栗の里

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