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ヘンシェルQも20年 [弦楽四重奏]

溜池の初夏の室内楽お庭が始まって、なんで俺がこんなことやってるんじゃ、なんてこともやる羽目になり、電子壁新聞がご無沙汰になっておりました。スマンです。って、謝るよーなことでもないんだけどさ。

今、キュッヒルQの3日目、「第3番デー」が終わって、夕方のマスタークラスが始まるまで溜池山王駅から延々と地下を歩いて出て来る営団地下鉄出口前どっとおるにどっとおるです。

さても、キュッヒルQのサイクルに関しては、専門家筋からさてもどうしたもんかという苦悶の声が挙がるなか、淡々と続いております。ま、いろいろ思うところもあるが、ともかく案外と語られることのないキュッヒルQという団体の立ち位置に関してましては、先週から「アッコルド」の「電網庵」に3回連載で書いておりますので、ま、そちらをご覧あれ。今日は、ああああああなるほどなぁ、と思うこともあったのだけど、それを果たして人前で口にして良いものなのか、ちょっと躊躇われるなぁ。ご感想はライブでお伝えしますので、顔を見たらお尋ねあれ。コメント料ひとこと100ドル、なんて言いませんからご安心を。

さても、このサイクル、これまでパシフィカQ(いま、無事に溜池に来てます、お陰でいろいろこの数日大変でした)、ヘンシェルQ、ボロメーオQと続いて来たわけですが、次回はなんとなく皆様のお察しの通り、ミロQが大任を果たすことになると数日前に正式に発表になりましたぁ。宜しくお願いします。今、連中、来年に向けてワシントン州某所で最初のサイクルのひとつをやってる真っ最中であります。周到に準備してますので、請うご期待。

で、このサイクルOB(ってかね)のヘンシェルQでありますが、彼ら彼女らも今年で結成20年でありまする。え、そんな短いの、って気もするかも知れませんけど、なんせチェロがマティアスに決まるまでの時期はいろいろありましたからねぇ。ま、マティアスに落ち着いたところで「結成」ということにしてるよーですね。だって、家の中でやってた頃を入れると、もうアンサンブルとして何年になるのやら、ってことだもんね。家に居候していたチェリビダッケが本気で子供らを指導した、なんて滑稽だけどなんか理解出来るエピソードもあるわけだし。

20年を記念し、来月のゼーリゲンシュタットの音楽祭、今年はセント・ペテルスブルクQをゲストに迎えて賑々しく開催されます。やくぺん先生も、ともかく駆けつけます。メインの演奏会の日はダネルQのヴァインベルグ・サイクルとモロにバッティングするのだが、流石にそこは仲間の団体通し、良く判ってらっしゃって、しょーがないよねぇ、ってこと。こういう弦楽四重奏団同士の横の繋がりって、面白いなぁ、と思いますね。キュッヒルQなんかにはまるで縁の無い世界だけど。

で、ヘンシェルQは秋に日本ツアーをします。彼らは大阪優勝後、ちょっと神原が面倒見たこともあるけど、その後は実質上日本のレップを持たずに知り合いや学校関係、主催者の直接招聘の形で来日を重ねており、それが彼らが世間的な意味で「有名」にならない理由のひとつなんだけど(ヨーロッパでは某大手室内楽のドンS事務所の誘いを断った、ということもあるんだが)、ま、それでやっていけてるならそれでいい。弦楽四重奏団の喰っていき方はもう百団体百様でありまするから。

ともかく、ヘンシェルQ10月来日の日程を列挙しておきます。ヘンシェルQが送ってきた情報をまんま貼り付けます。詳細は調べてちょ。岐阜の《序奏とアレグロ》ってのはなんなんじゃい。

5Oct Wakayama  Mozart K.464, Mozart K516 and Dvorak Piano Quintet
7Oct Fukuoka Mozart K.464 Schulhoff and Beethoven Op.132
8 Oct Tokyo Geidai Masterclass
9 Oct Nagaoka Mozart K464, Brahms Sextet (SAWA QUARTET with Monika and Mathias) and Mendelssohn Octet
10 Oct Yokohama Mozart K.464 Schulhoff and Beethoven Op.132
11 Oct Gifu (Saramancha Hall) Mozart K.464, Schulhoff and Dvorak American
12 Oct Gifu Elgar: Introduction and Allegro, Wolf: Carmina Burana

そうそう、ヘンシェル20周年のイベントの大きなもののひとつは、もう終わっちゃったんだけど、大阪の真っ最中の5月14日にミュンヘンでモニカさんなんかが主催者になっちゃって行ったヘンツェ追悼1日で弦楽四重奏全曲演奏、というのがありました。ヘンシェルQが全部を弾くんじゃなくて、ドイツの中堅所が集まって追悼する、という形を取りました。せっかくだから、そのラインナップを挙げておきましょか。大阪がなかったら絶対に行ってたイベントでんがな。
第1番:ヘンシェルQ
第2番:ミンクェットQ
第3番:フォーグラーQ
第4番:ディオゲネスQ
第5番:アウリンQ
なんか、ドイツの中堅所の層の厚さを感じさせるラインナップですねぇ。どの団体も2年後と頼めば短期集中ベートーヴェン全曲演奏会が出来そうな実力があるもんなぁ。うううん。

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コメント 2

H

岐阜公演はサラマンカホールのサイトでも発表されていますね。
https://salamanca.gifu-fureai.jp/program/index.html
せっかく岐阜でやるのに行けません(涙)。
10/12はさきらJOの5回目の定期演奏会です。運命、皇帝、レオノーレの3番やります。
by H (2014-06-20 11:08) 

Yakupen

H様

情報、ありがとう御座います。ちなみにヘンシェルQはカール・オフルの若書きクァルテットが再発見されたときに、ミュンヘンのオルフ・センターで世界初演をやってます。でも、この曲は弾いたことないだろうなぁ。ダニエル・ベル氏はベルリンフィル時代にやってるかも。

by Yakupen (2014-06-20 22:46) 

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