SSブログ

ライオンの町にて [音楽業界]

コロナ禍明けのニッポンで文字通り獅子奮迅の獅子の国の若手指揮者を拝聴すべく、本日の58回目の国のお誕生日に向け大騒ぎのマラッカ半島先っぽの実験都市
IMG_7429.jpg
を昨晩午後10時過ぎに北に向け離陸、絵に描いたような夜行LCCでブルネイ沖からマニラ上空を抜けフィリピン海を北上、温泉県盆地のうちの畑はどうなってるやらキューシュー島東を半島へと北上する台風を横に抜け、朝6時までの門限が明けたばかりの成田に至る7時間弱の夜を跨ぎ、5年ぶりの例大祭の余韻あちこちに未だ残る佃に荷物放り投げ、ぶっちゃけ南洋より酷い湿気のスコール掻き分けて新帝都中央駅から鉄路一気に六郷川跨ぎ、ミューザ川崎夏祭りにやって参りましたとさ。
IMG_7603.jpg
今年はやっと、最後の最後にちょっとだけ参戦でありまする。

口の悪い人から「髪結いの亭主」状態と揶揄されよーが、まあ実際そーですからねぇ、ってとりてて心が痛むこともなかった「獅子の国」の数日。何をやってたかといえば、お嫁ちゃまと若い元同僚で今はバリバリの現役さん、それに某演奏家さんご夫妻が、今来ている話は実際のところどんなもんなんじゃろか、と状況を眺めるべくイベントに立ち会ったり
https://youtu.be/d30RXTwUA5w
あれやこれやいろんな考えの人たちに遇ったり。夜は宿でシンハーやらラッフルズビールやらをガンガン飲みながら、皆々様がこれまたあれやこれや話してるのをぼーっと聞き流しながらひとり寝落ちしている、って情けない日々でありました。

いろんなものを眺め、いろんな人に遇い、「宇宙船シンガポール号」の中枢部をあちこちウロウロしていた中で、ひとつハッキリと感じたのは…

あああ、この国(=都市=街)は正に今や1980年代バブル絶頂期のニッポンだなぁ。

ただ、1950年代朝鮮戦争特需から経済成長、何度かの揺り戻しを経つつも、(今と違って)企業は従業員にも金を振り撒き中産階級が懐に小金を持ち、猛烈に強くなった¥を御上から庶民までどう使って良いか判らずにただただ大散財しちゃって、そのツケを30年も引きずっている…なぁんて素晴らしい北東の先輩のアホさ加減はしっかり学んでいるであろう獅子の国の頭の良い官僚団の皆さんだから、なんとでもするんだろうけどさぁ。

台風は来ない、地震も周囲のインドネシアなどの地層にブロックされてない、英語文化圏のセンターとしてはシンセンに経済的な地位を抜かれ大陸からいよいよ切り捨てが始まった香港のポジションをそっくり引き受ける、華人中心とはいえ(大陸の失敗やらをきっちり勉強して)微妙なバランスをコントロールしつつ、このまま順調に人類が「発展」を続ければ、24世紀くらいにどういう陣営が軌道エレベーターを作るにせよ地勢的にそのセンターとして宇宙港最寄り都市にもなることは確実なわけだしさ。

獅子の島であれやこれや仕掛けている連中は、ここまでの成長を担った長老格はやくぺん先生夫妻の同世代で、今の繁栄を前提にいろいろ仕掛けてるのはお嫁ちゃん元同僚と同じ世代、そして後者はみぃんなカーチュンやオンちゃんの同世代。「あ、あいつ、知ってるよ」って若い奴らが、もっと若い世代をどうしていけばいいかあれやこれや考えている。

夏が終わらない海峡のライオンのスーパーシティは、冗談じゃあ無く、宇宙に向けて舞い上がる。さても、そんな若いパワーを、温泉県盆地からどう眺めていったら良いのかしら。まずは来年1月下旬、シンガポール唯一の室内楽音楽祭を眺めには参りましょ。葵さんも出るでよぉ。

[追記]

パツパツの機内でちゃんと寝たかも判らぬボーッとした頭で座った六郷川向こうのオーケストラ夏祭り、テキパキハッキリもう僕は全部指揮しちゃうから、ってライオン・ハートはカーチュンの敷きっぷりに応えた日本フィルさん(ああ、30代の頃の小澤氏とかって、ラヴィニアやらでこんな感じだったのかなぁ)、最後に流れた《ニムロッド》が、丁度今頃エスプラネードやヴィクトリア・ホールの向こうで執り行われている軍事パレードの真っ最中にカーチェンがプレセントした獅子の島58歳のお誕生日祝いに聴こえてしまう夏の夕方なのであった。

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。