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チャイナフィルはなんで今の時期にこの演目で来日なのか? [音楽業界]

北京の若い同業者氏からコロナ後初めての連絡があり、ニッポンに行きます、という。おおお、良かった、生き延びたんだねぇ、と冗談ではなく「戦前戦後」の挨拶なんぞを交わしたりしたわけであります。こういうことを人生で経験するとはなぁ…

で、チャイナフィルの広報もやっている若い同業者君がお盆のニッポンに来るその目的というのが、これ。
https://www.japanarts.co.jp/wp-content/uploads/2023/06/cocnert_2049.pdf
無論、いかな田舎者で中央の情報から縁遠くなってるやくぺん先生とはいえ、数週間前に知り、おいおいいくらなんでももうちょっと早く教えてくれないと…と頭を抱えたのでありましたっけ。なんせお盆真っ最中というニッポン国内移動が最高値となる時期、15日に新帝都から温泉県に向かうこの時期最安値のLCCをキャンセル変更不可で押さえてるんで、どーしよーもないタイミングじゃないかぁ。

まあ、どうやら新帝都在住同業者先生にはちゃんとジャパンアーツさんから連絡が行っているらしく、誰も聴いてない、って困ったことにはならなさそうだとはいえ、なんでこんな時期に来るんねん?

まあタイムラインは文化圏で色々違いがあるとはいえ、それにしても不思議だなぁ、と思ってたら、上海在住の別の若手同業者さんからの情報で、「哈爾浜コンサートホールで開催される第36回哈爾浜夏音楽祭で、中華人民共和国文化観光部が主催し、12のオーケストラが委嘱した新作を演奏する」という、なんだか良く判らんがとんでもないイベントが8月の上旬から開催されているという。なんせ手元にアクセス出来る情報がこの短い広告動画
https://youtu.be/JjmK_kqkW6c
それに現地にいる上海の同業者さんからの写真あれこれのみ、という情けないものなんだけど、なんとか分かる演目だけでも列挙すると(やくぺん先生のパソコンに入ってるフォントでは書けない部分は〇〇になってます、ゴメン)

8月7日:シンセン交響楽団&哈爾浜交響楽団&福田交響楽団合同 大型交声楽曲《我的祖国》
8月9日:福建省福州海峡交響楽団 交響音画《海峡海峡》
8月11日:西蔵交響楽団など 交響曲《古格》
8月12日:甘粛省歌劇院&甘粛交響楽団 原〇交響曲《黄河・〇〇》
8月13日:哈爾浜交響楽団&四川交響楽団&天津交響楽団&青島交響楽団&シンセン交響楽団など 大型主題交響曲《灯塔》
8月14日:河北交響楽団 交響組歌《歳月征程》
8月15日:浙江交響楽団 《春暖之江》
8月16日:天津交響楽団&付属合唱団など 交響詩編《長城》
8月17日:武漢フィルハーモニック 《盛世強音 致敬英雄》
8月18日:蘇州交響楽団 《Dedication to the Journey》他全6作品
8月19日:上海交響楽団 《我〇的世界》

という11公演は、なんとか判明。んで、このロン・ユー御大指揮するチャイナフィルの《空海》が、ここに挙がっていない最後の一団体だとすると、日程的にも演目的にも大いに納得はするんですけど…判らんですっ。

てなわけで、「書いてあることはみんな嘘、信用するなぁ」をモットーとする当私設無責任電子壁新聞の面目躍如な「データとして信用してはいけません」なアヤシい話なわけだがぁ…いやぁ、それにしても、なんだか凄いことが起きてるなぁ、哈爾浜。「自国の新作が全く上演されない」と嘆くニッポンの作曲家の皆様からすれば、夢の国中華人民共和国ですねぇ。

マジ、哈爾浜ならもの凄く朝早く成田出る春秋航空の定期便が復活しているわけですから、ご関心のある方は是非、ニッポンの某建築事務所がしっかり設計した猛烈に立派な哈爾浜音楽庁に行って下さいませ。ご報告、お待ちしておりまする。

[追記]

8月13日午前です。大陸から連絡があり、この中国新作大曲を並べたフェスティバルは哈爾浜のみで、日本公演は関係ないだろう、とのことでした。それならそれで、中国大陸の創作界、恐るるべしですな。この調子でオーケストラ大曲がドンドン生まれてくると、10年にひとつ、ことによると1世紀にひとつくらいの傑作だって出てくる可能性がないとはいえませんからねぇ。《黄河》やら《バタフライ・ラバー》やら、はたまた《長征交響曲》くらいのものが出てくるかしらねぇ。

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