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クレディア30年 [音楽業界]

何故か知らないけど全部ハングルながら定期的に情報が送られてくるブチョン・アーツセンターのディレクターさんからの毎度ながらの案内で知ったこと。来る2024年はクレディア(Credia)の創設30年になるそうな。こちらがクレディアさんの公式ページ、あたしゃ勝手に英語翻訳になるようにセッティングしてますが、無責任私設電子壁新聞立ち読みでどう見えるか、そんなん知らんわい。
http://www.credia.co.kr/

この画面見る限り、特別2024年が30周年という盛り上がりはあまり感じないけど、ま、せっかくだからご紹介しておきましょうかね。なんせ今やキューシュー島北部が半分拠点のやくぺん先生、福岡がベースの所謂メイジャー音楽事務所がないニッポン国の現状からすれば、東京よりも大阪よりも距離としては近いソウルを本拠地とする最大の音楽事務所ってのは、なんのことはない、盆地オフィスから最も近い最大手クラシック音楽マネージャー、ってことですからねぇ。

いちおう、頭にはこう書いてある。

Since its establishment in 1994, Credia has been planning and producing Korean performances by world-class performers, focusing on classical music.

In addition, we actively support Korean performers with international competitiveness in advancing into domestic and overseas stages through management. CREDIA International's stage is the world.
We will do our best as Korea's leading classic management company by adding analog sensibility and digital accessibility.

アーティストラインナップを眺めるに、日本語文化圏の音楽ファンの皆々様が反応するような演奏家とすれば、アルゲリッチ、キーシン、ペライア、チョン姉弟、サラ・チャン、ジョシュア・ベル、クレメル、ヴェンゲーロフ、ムター、パールマン、リチャード・オニール、マイスキー、ヨー・ヨー・マ、スミ・ヨー、ハンナ・チャン…もうこれは完全にニッポンなら梶本&ジャパンアーツ&AMATIって会社であることは、皆様にもお判りで御座いましょうぞ。

ちなみに、所属アーティストとして来年度のロースターに乗っているクァルテットは…唯一、エスメQでありまする。うううむ。ちなみにちなみに、ニッポン人アーティストは内田光子でも鈴木雅明でもなく、韓国ピアノ界のビッグネーム蔵本裕基ただひとりのみであります!うううむうううむ。

こういう表現をすると「まだ朝鮮戦争は終わってないぞ」と怒る人もいるでしょうが、軍事政権が終わり戒厳令が明けて直接民主選挙が行われるようになりソウル五輪が開催された1988年くらい(ソウル・アーツセンターも五輪レガシーでの竣工ですし)、というのが感覚的には実質上の韓国の「戦後」の始まりで、クレディアの創設は90年代半ばというのはとても理解が出来ます。その後に奇跡の成長が始まり、今や本来ならG7に東アジアから参加するのは斜陽国日本ではなく韓国だろうと(日本を除く)世界中が思う状況になっている。チョン姉弟を突破口にクラシック音楽業界の席巻が始まったのも、やはりそれくらいから。まだ五輪やらが経済発展に意味があった、懐かしい20世紀の話に思えてしまうなぁ。

もといもとい。そんな時代をしっかり支えたクレディアが、この先の急激な少子化やら、日本以上に「高級なブランド品」としてリッチな贅沢品として定着している「クラシック音楽」のあり方をどうしていくのか。ポップス業界では「猛烈に訓練された普遍的な達者さ」のグループ売り出しで世界を支配したやり方が、そんなレベルの訓練はユニヴァーサルに当たり前な過剰な程の技術的高スペックが要求されるクラシック業界で世界制覇の手法として使えるのか、同じではやれんでしょうし。

ま、なんであれ、やくぺん先生としては関心があるのは「全く国内マーケットがないのに、ノブスQの成功で、若手が次々と雪崩を打って常設弦楽四重奏団を目指し参入してきている状況をどうするんじゃ?」だけですので、気楽に玄界灘は対馬海峡の彼方を面白がって眺めているわけじゃがのぉ。

別に宣伝ではないけど、我らがQインテグラよりも一足先に「韓国の団体」ではない道を選んだエスメQ、来年1月にはカナダ人イケメン加わる新メンバーでの来日公演がありますので、ご関心の向きはどうぞ。まだチケット争奪戦が恒常化しつつある鶴見も大丈夫なようですよ。
https://salvia.hall-info.jp/concert/20240122_3h_quartet_series_s55/

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