「男爵」追悼のため日本緊急訪問 [こしのくに音楽祭]
昨日10月24日午後5時前、故ゴールドベルク山根美代子氏の遺影に詣でるため、「ヴィッタ男爵」が太平洋を渡り東京にやって参りました。無論、従者ニコラス・キッチン氏も一緒です。
冷たい雨が降りしきるなか、大崎の故人宅を訪問した男爵と従者は、霊前に長い祈りを捧げました。その後、ご遺族と思い出話をなさり、静かな時を共になさりました。
白い花に囲まれた故人を両側から守護するように、すっかりお馴染みになったあのゴールドベルク氏の写真と、僚友ゴールドベルク氏が男爵と行動を共にするときに男爵をお包み申し上げた懐かしいヴァイオリンケースとが、並んでおかれておりました。
夫人が逝かれた金曜日以降初めてのすっきり晴れた秋空の下、佃厄遍庵の畳で一夜を過ごされた男爵は、スケールに始まりラズモフスキーの緩徐楽章、ブラームス六重奏曲ト長調冒頭部分と、2時間ばかりお体を整えになられました。先程、現在の居城ボストンに戻るべく、従者ニックに抱かれ成田空港へとお向かいになりました。東京滞在20時間ほどでありました。
なお、故人の遺志により、ニコラス・キッチン氏がゴールドベルク未亡人から託された1730年制グァルネリ・デル・ジェス「バロン・ヴィッタ」の名称は、「ゴールドベルク=バロン・ヴィッタ」となります。
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