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遊びの時間は終わらない [シモン・ゴールドベルク・メモリアル]

「シモン・ゴールドベルク記念セミナー2007」も、21日晩、魚津新川文化会館での成果発表演奏会で無事に2週間弱の山ごもり生活の幕を閉じました。はい、記念写真。パチャ!

講師の先生たち、それに、このセミナーを支えた魚津の若林お父さんや、計算外のことばかりで慌ただしく開けては暮れていく日々に、きっちり計算された食事を提供して下さったボランティアの栄養士さんや、おやつのおばさんたちに感謝して、魚津寮も閉村です。夜行バスで東京に帰る猛者も何人か。

さても、勉強漬けが終わった深夜の寮は、明日は都に帰るだけ、の気楽な空気。さああ、酒盛り宴会でも始まるのかな…と思ったら、窓の下の集会室なる大部屋から、ハイドンの緩徐楽章が漏れ聞こえるぞ。ええ、まだ練習やってる奴らがいるんかい。

って、スリッパ乱舞する和室の扉を開けると、カラオケでもやりそな宴会場みたいなところにどっかから椅子を持ち込んで、勉強漬けの日々が終わったばっかりの連中が、クァルテット弾いてら。どこのどいつらだぁ、と眺めれば、なんとなんと…

さても、どなたが弾いてるのか、敢えて名前は列挙いたしません。なんせ、厳密に言えば、セミナーハウスの規定破りですからねぇ。おおお、隅っこには寮母格のディレクターまでTシャツ着て転がってるじゃあないかぁ。あああ、ヴィオラ弾いてるのは、セミナーのスタッフお姉さんのY.M様ではありませぬか。ご主人が聴衆になって大喜びで写真撮ってら。えええええええ、セカンドは、まだ今日「ありがとう富山コンサート」やら「美術館コンサート」やらの本番がいっぱいある某BクァルテットのC.T君ではありませぬかっつ。ファーストはQう゛ぁんさんくうう…。あっちこっちで引っ掛かっては、弾いてる奴らも聴いてる奴らも大笑い。ステージでは絶対にやられないようなもの凄い演歌みたいなアクセント!弾き終えるや、畳に座ってた奴らがかわって楽器を持って、その辺にある譜面をしごき出す。

ルールはひとつだけ。初見であること。だから、この曲を勉強してる奴は、自分のパートを弾いてはいけません。数時間まで真剣に、必死に、スフォルツァンドの意味を探っていた連中が、もう好きに、ホントに好きに、好きな楽譜を弾いては、大笑いしている午前1時前。

こいつら、ホントに音楽家なんだ。音楽を弾くのが、クァルテットを弾くのが、単に好きなアホどもなんだ。だから、あたしゃこいつらが信用できるんだし、こいつらのことを眺めてやるっきゃねえなぁ、と思うのさ。ねえ、天国のゴールドベルク翁&山根先生。

クァルテットの音が深夜の森に響き、いつまでも終わらない残暑で街へと下りてくる熊もビックリして逃げ出す。天神山の麓、遊びの時間は、いつまでも終わらない


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