「おまえんとこの首相は…」

東シナ海に雷雲があるけど、追い風に押されてマニラ上空からボルネオ北の南シナ海上をシンガポールまで、６時間半ほど。珍しくもマレーシア側から着陸し、午前1時前に昼間のようなチャンギ空港に到着。NWビジネスクラスの機内エンターテインメントでは、なんとエマーソンQのブラームス全集が全部聴け、とってもお勉強になりました（フライシャーとのクィンテットまではさすがに聴かなかったけど）。なんせ、ディスクを殆ど真面目に聴かないんで、こういうコマーシャルベースで完成度ばかり高いクァルテットの演奏って、ちょっと気持ち悪く感じてしまう。いかんなぁ。でも、エマーソンQって、実演で面白いと思ったことないぞ。ま、それはそれ。

もとい。で、チャンギ空港からラッフルズホテルの横を抜け、エスプラネードを左手に眺めながらヴィクトリア・コンサートホールの前で右に曲がり、シンガポール河沿いに入ってきた住宅地の高層アパートに無事転がり込みましたとさ。表通りには有名なチキンライスの店があって、タクシーのうんちゃんは、絶対にここで喰え、と繰り返してます。ええ、無論、喰ったりますわぁ！

どこの国でも、タクシーのうんちゃんというのはお喋りで、空港からずーっと猛烈なシングリッシュで喋りっぱなし。どこから来た、トウキョウか、いったことあるけど物価が高いなぁ、タクシーにのると心臓が止まりそうだった、わあああっはっはぁ！なにしにきたんだ、へえ、エスプラネードでそういうのやってるのか、この国にも16歳だかのヴァイオリンを弾く天才少女がいるから、そのことを書くと良い、わああああっはっはっはぁ！そうそう、日本は首相が交代したんだってねぇ、前の首相はどーしよーもなくなって急に辞めちゃったってじゃないの、アメリカの言いなりの奴だったんだろ。こことは違うわなぁ、わああああっはっはっはっはぁ！

以上、シンガポール庶民が我らがあべ前そーりをどのように見ていたかの記録でありました。「ストレートタイムズ」の見解かしらね。他にも華僑系のイエローペイパーがあるんだろうなぁ。

アジアでも どーってことない 前総理