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日大カザルスホールの今後 [音楽業界]

以下の文章は、エイプリルフールではありません。また、「書いるてあることはみんな嘘、信じるな!」という当電子壁新聞の基本方針とも些か異なります。信じて下さって結構です。←「それこそエイプリルフールじゃないの」と野次馬諸氏が思って下さると、メディアテラシー的には有り難いんですけど。

昨日、日本大学カザルスホールの現時点で予定されている最後の公開演奏会が終わりました。会場では、この空間の今後について様々な憶測が乱れ飛んでおりました。で、現時点で、世間に発表しても問題ないと思われる最低限の事実は以下。どこまで公表するか、公演終了後に同業者との意見の交換もあり、中には「何も言わない方が良いのではないか」との意見の方もおりましたが、小生の判断としてはやはり世間は知るべきだろうと思い、列挙します。

・日本大学は、昨年の「2010年3月末を以て日本大学カザルスホールの貸し出しを停止する」という発表以降、一切の公式発表を行っていない。
・日本大学内部施設としてのカザルスホールは、本日4月1日の法科大学院入学式を含め、この先も学内行事での利用は予定されている。学内演奏会での使用も数回予定されている。
・オルガンのメンテナンスは、少なくとも1年は続行される。

無論、これ以上の細かい事実関係や、いろいろと飛び交っている噂話が根拠があるかどうかの検証を始めればキリがないわけでありまして、それらの詳細に関しましては裏が取れたものに限り、今月売りの「ストリング」誌に記す予定です。無論、この数日で全てを覆すような新情報が入らないとも限りませんが。

以上、「日本大学カザルスホールは、2010年4月1日を以て、外部への貸し出しはしない日本大学の学内施設になった」というのが、現時点での最も正確な状況認識であると言えましょう。

下は、昨日の演奏会終了後、随分と長くロビーに残り名残惜しげにしていた聴衆の最後のお二人がホールを出て行く姿。1987年12月以来、どれだけの数の人々がこの場所から去っていったか判らぬが、ともかく、このお二人のオバチャマが、ホールを後にした最後の一般聴衆だった。
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この先、この会場は日本大学関係者しか入れなくなります。悪しからず。

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オルガンマン

昨日のカザルス・ホールは、コンサートとは別の、さまざまな人々の憶測やら思いが蔓延した?密度の高い空間と化したことと思います。

その数日前、オルガン好きの団体が主催するオルガン・リサイタルとしては最後のコンサートを聴きました。やはり、いい楽器だと再認識。

翌日、別の場所でその団体によるパネルディスカッションが開催され、その中で「カザルスの楽器はどうなるのでしょう?」という素朴で本質的な質問が出ました。壇上のパネラー一同顔を見合わせ、「分からない」と当惑顔。

その後、パネラーのオルガン製作者の方から「オルガンは分割して再生させることもできる」との発言があり、最後に座長が「アメリカでは移設されることで以前より頻繁に使用されるようになったケースもある」とまとめられ、とりあえず参加者の思い描く最悪のイメージは払拭できたかと思われる次第です。

とにかく、学内施設として向こう一年は保証されたわけですが、ビルダーの方の「オルガンは建物と一体となって機能する楽器だから、大丈夫」という発言からも分かるように、実はあのホールがここまで存続できたのは《オルガン》があったからという側面も見逃せないのかもしれません。

カザルスさん、おつかれさま
by オルガンマン (2010-04-01 12:39) 

Yakupen

オルガンマン様

というわけで、現時点の情報は上述のようなものです。オルガンに関しましては、本当に様々な噂話が飛び交っております。ただ、最も確実な情報を持っていそうな某先生などからも、明快な話は出ません。ホントに誰もわかんない、って感触ですね。←明くまでも感触。今の普天間移転問題みたいな、ホントのことが少しでも漏れようものならトンでもない騒ぎになるのでメディアからどんなに非難されようが当事者はシラを切り通してる、ってような類の問題じゃないでしょうから。

ただ、小生が設営時点の状況を眺めていた限りで言えることは、あのオルガンは実は「でっかいポジティブオルガン」なのだ、ということ。その気になれば、どこにでも持って行ける。カザルスホールはあのオルガンを前提に設計された、なんて話は、小生が知る限り、はっきりいって導入時の余りの劇的な音響変化が演奏家から非難されたときに後付けで言い出したことだと小生は思っています。そりゃ、最初からいれる計画はあったわけですが、その際にどこに発注するかだって決まってなかったわけですからねぇ。

個人的には、オルガンマン様などとはちょっと感覚が違うのでしょうけど、小生にとってあのオルガンが入った時点で、「慣れ親しんだカザルスホールの音」は終わってしまったところもあります。勿論、オルガンがあったから10年前に取り壊しにならなかったのは、まあ隠しようのない事実でありますけどね。

とにもかくにも、恐らくこの先、カザルスホール問題というのは、アーレント・オルガン問題、ということになるのでしょう。いろいろな動きがあるようなので、アントレ系の方々の様々な運動を期待します。学内施設ということになれば、それはそれでまた闘い方があるでしょうし。

by Yakupen (2010-04-01 13:06) 

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