国家大劇院的マーラー系列音楽会

本日はコンクールのセッションはお休みでしたので、北京音楽情報をひとつ。

ええと、先頃、10月の北京芸術祭で、ポリー劇場、紫禁城ホール、音楽庁などでマーラーの交響曲全曲と歌曲などが網羅される、というマーラー愛好家がヨダレを流しそうな情報をアップしました。
http://yakupen.blog.so-net.ne.jp/2011-09-04
その際に、なんで国家大劇院は使わないのだろー、と記したのですが、理由は簡単でした。なんのことはない、国家大劇院はこの7月から12月までに、訪問するオーケストラとレジデンシィの国家大劇院音楽庁管弦楽団などで、マーラーの交響曲全部を演奏するシリーズをやってるそうな。終わっちゃったのもあるけど、以下。

８月12日：第１番　クリストフ・エッシェンバッハ指揮　国家大劇院音楽庁管
７月９日：第２番　中国の指揮者で文字が入れられない指揮　中国国立響＆国家大劇院管
７月16日：第３番　リオール・シャンバダール指揮　中国国立響＆国家大劇院管
８月４日：第４番　チョン・ミュンフン指揮　アジアフィル
11月５日：第５番　ダヴィッド・ジンマン指揮　チューリッヒ・トーンハレ
12月２日：第６番　クラウス・ペーター・フロール指揮　チェコフィル
９月28日：第７番　イー・ツァン指揮　中国中国国立バレエ管
10月30日：第８番　ヨエル・レヴィ指揮　中国国立響＆国家大劇院管
11月11日：第９番　ラトル指揮　ベルリンフィル
11月６日：第10番　ジュン・メルクル指揮　国家大劇院管

流石に10月は最後に８番をやるだけで音楽祭にはぶつけてはいませんね。面白いのは、国家大劇院サイクルも、音楽祭サイクルも、共に10番を入れていること。実質上1990年代終わりから始まった北京のクラシック音楽シーンとすれば、マーラーはもう10番は入っていて当たり前、ってことなんだなぁ。時代の変化を感じるなぁ。クック版はマーラーじゃない、なんて言う人はいなくなったってことか。

なお、北京の若き音楽評論家Y君によれば、北京にはプロオケは７つあり、こっちのチクルスに出るのは独自の道を行く国家大劇院のプロダクションに関わってる団体ばかりとのこと。国家大劇院管は昨年出来た若い団体で、小生も昨年夏にチョウチンが独奏で出たのを聴いたけど、まだまだだなぁ、と思ってた。だけど、その後、力を付けてきてるそうです。ま、これだけいろんな指揮者が来てますからねぇ。

以上、オペラと室内楽はともかく、オーケストラとピアノに関しては東京よりもインターナショナル・マーケットの中にしっかり取り込まれてる北京の情報でしたぁ。
　

コメント 4

こんにちは
私も国家大劇院のシリーズはいくつか聴きました。
おっしゃるとおり、国家大劇院管はまだまだという感じです。響きもかなり荒削りです。
先日のエッシェンバッハとの「巨人」もハラハラさせる局面がかなりありましたし、事故も多発してしました。
でも、今後が楽しみです。
来週はゲルギエフのチャイコフスキー聴いてみちゃいます。
by 燕京啤酒 (2011-09-22 21:15) 

燕京啤酒様

毎日、ゴクゴクお世話になってます。あの薄さにもすっかり馴れてしまいました。

そうですか、やっぱり危なっかしかったですか。でも、これだけいろんな指揮者とこんな短期間に共演出来るんだから、恵まれてますよね、あのオケは。立派に育ってほしいもんです。

なお、コンクール客席で関係者に聞いた話ですが、昨日、「タンホイザー」の中国団体による初上演のゲネプロがあったそうですが、オケはダメダメだったとのこと。ま、先は長い。

by Yakupen (2011-09-23 00:40) 

蛇足ながら、北京の「タンホイザー」、本日と明後日の２公演のみで、開演時間は７時半。明後日は優勝団体発表演奏会とモロにバッティングしていて聴きにいけません。おおお、すげええええ残念だなぁ。お暇なら是非いらしてください。だけど、７時半に「タンホイザー」始まったら、終わるのは深夜ですよねぇ。発表演奏会が終わってから行っても、３幕は観られるなぁ。うううん、悩むなぁ。http://www.tqtheater.com.cn/list16760.html

by Yakupen (2011-09-23 01:14) 

薄いけど馴れると旨い燕京啤酒(笑）

タンホイザー知りませんでした。ワーグナー大好きなのに、今日も明後日も来客アテンドでダメです。
国家大劇院、ドイツ人駐在員がわんさかいる北京なのに、ワーグナーはおろかドイツ物はほとんどかからないので、立派なワーグナーを聴ける日を心待ちにしてます。
by 燕京啤酒 (2011-09-23 17:17)