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TGV東へ! [たびの空]

シュトゥットガルトの駅でTGVの姿を見て吃驚したのは、もう随分前のような気がする。それとも、ほんのこの前のことだったか。どうにもこういう細かいことを覚えていられない。歳は取りたくないものじゃ。

そのTGVに乗って東にひた走り、ミュンヘンに着きました。っても、いつもの厄偏庵ではありません。なんだか本日はミュンヘン市内、異常なホテルの混雑振りで、ミュンヘン厄偏庵も残ってる部屋がいつもの3倍くらいの値段。これが明日になるとまあしょーがないかなぁ、という感じに落ちるのだから不思議だ。んで、今晩はしょーがないから、ミュンヘン厄偏庵から19番のトラムでオペラなんかに行くときに終点として表示されてる駅、中央駅からICEでひとつ手前のミュンヘンの西の外れで降り、その近くの安宿にいます。見慣れぬ駅を出て、荷物を引っ張ってくる途中、懐かしいトラムがやってくる。
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おお、東駅辺りの工事は終わってるんだぁ。良かった良かった。明日はトラムで1本で引っ越せる。流石にここまで来ると、そんなに高くないとはいえ、普段の5割増しくらいなんじゃないかしら。ミュンヘン市内、何をやっとるんじゃい。まさかモーツァルトのお誕生日祭、なんてわけはなかろーなぁ。

さても、朝は夜明けが8時過ぎというパリはまだ真夜中の7時前に東駅に到着。
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乗車するTGV東ヨーロッパ線のホーム番号はまだ出ていない。左側の方、ってことしか判らぬ。んで、そっちに行ってみると、おおおお、ICEとTGVがガンガン並んでるわい。
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ICEは7時4分発のフランクフルト行きだそうな。ヨーロッパの皆様はご存じ、ICEとTGVでは二等車は雲泥の差です。前者は日本の新幹線のグリーン車よりも遥かに良いが、後者は新幹線とどっこいどっこい、ってか、もっと狭苦しい感じがする。上海近辺を走ってる中国新幹線二等のキチキチとまでは言わぬが、我々ちっちゃいアジア系民族でも狭いなぁと感じるくらい。ICEいいなぁ、当たりだなぁ、って思っちゃう。

ましてやシュトゥットガルト線は二階建て車両ではないかぁ。
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まあ、こうなると、逆に狭くても仕方あるまい、って思えて諦めも付きますな。あてがわれた席は二階でしたが、意外にもデカイ荷物もそれほど問題なく持ち上げられました。収納スペースがいっぱいあったのは嬉しいです。ICE二等は収納スペースが問題だからねぇ。

さあ、7時24分の定刻にパリ東駅を発車です。発車直前に、東洋人のガイドらしきオバサンに引っ張られてどやどやとアジア人の働くお父さん団体が乗り込んできました。モンパルナス駅からのボルドー線なんかだと、ワインヤード買い付けの中国人ビジネスマンさんなんかがいっぱい乗ってくるけど、へえ、なんだろう。これからがっつり作文しなきゃ行けないんで、お願いだから日本語でビジネス打ち合わせなんて始めないで欲しいなぁ…と思ったら、始めました。スパイスの買い付けと工場見学の話をずっとしてる、40枚ある企画書が宿でプリントアウトできなくて…とか。羽田深夜に出て昨日の朝っぱらに到着したJALで来たらしい、昨日は観光で、今日からお仕事…
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ってねぇ、なんであたしがそんなこと知ってるんねん。一応、TGVにはクワイエット・カーはないにしても、周囲に日本語の分かる奴がいるかもしれないんだから、あんまりデカイ声で仕事の話はせんほうがいいなぁ(それにしても、ビジネスなら一等車に行って欲しいけど、これは経費削減の良い会社なのか、それともこんな狭いところで打ち合わせせにゃならぬブラック系企業なのか、うううん)。しょーがないからヘッドフォンかけて、パソコンに入ってるイタリアQのベートーヴェン聴きながら仕事してるあたしであった。

パリを出て、ノンビリした丘陵の中をひたすら東に進み、夜が明けてきて曇り空。次の停車駅は2時間後のフランス東端のストラスブールで、日本のスパイス会社の方はドヤドヤとここで下車なさいました。車内が一気にノンビリします。で、直ぐに国境を越えて、乗り込んできたぽりつぁいが一応車両をチェックする。
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スイス国境みたいなパスポートコントロールは無論ありません。

バーゼルからマンハイムに向かうお馴染みのDBメイン路線に入り北に向かうと、一気にスピードも上がる。このツアーの最後にまた訪れるカールスルーエに停車し(「ドクター・アトミック」新演出初日は土曜日でした)、TGVはぐるりとまた東を向き、黒い森に突っ込んでいきます。おお、ドイツに帰ってきた、って感じの風景になってきた。

かくて東行きTGV、定時の11時4分にホーム工事中のシュトゥットガルト中央駅に到着。ロータスQの皆さん、ってか一部の皆さんはもう大阪かな。来週に浪速でお会いしましょうぞ!

ここまでは快調だったのだが、ここで一波乱。8分の接続で乗れるのか、TGVの定時制に些かの不安があった乗り継ぎなのですが、なんとなんとICEの方が「天気の都合で」遅れてます。
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なんせキールだかハンブルクだかから長っ走りしてくるICEなんで、そりゃ、ダイヤも乱れるだろーに。ホント、どうしてDBってこういう長い列車を平気で設定するのかしら。不思議だ。ま、寒いホームで半時間ちょい待ち、やって来たICEは二等車ながら素敵な椅子で、素敵な乗り心地。乗ってしまえば文句も言わん。

黒い森は雪世界。
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途中、ウルムからレーゲンスブルクの山越えでは本格的な雪世界でした。

てなわけで、TGVからICEへと乗り継いでの東行き、ま、快適に過ごし、ちゃんと1本原稿やり、明日の原稿デーが凄く楽になりました。さても、これからまともなジャケットに着替えねば。どんな現代オペラでも、ミュンヘンのオペラハウスはみんなまともな格好で来るからなぁ。このためだけのために遥か湾岸から連れてきた一張羅のお出ましだぁ。


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ほ

ちょっと考えれば分かることですが
主に乗車する人間の体格差が要因ですよね。
by ほ (2014-01-28 08:05) 

Yakupen

ほ様

フランスは確かに南系のちっちゃい人がいっぱいいますけど、でかい人もいますから、やっぱりあの狭さは評判は悪いみたいですねぇ。韓国がTGVタイプを導入したときに、ああああ、ととても残念だったけど、まあ韓国とフランスの繋がりから考えればしょうがないのかなぁ。

明日はディスカウントチケットで、ミュンヘンからフランクフルトまでICEの一等車で移動ですっつ。席があまってしまいますうう。

by Yakupen (2014-01-28 17:02) 

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