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ウクライナ支援演奏会でヴァインベルク [音楽業界]

ウクライナ戦争に関しては、前述のように意図的に当無責任電子壁新聞では触れないようにしているのですけど、これはやはり記しておかねば、という話なので…

先程、ムジークフェラインザールのメール案内で、こういう情報が入りました。英語でアップしておきます。
https://www.musikverein.at/en/concert/eventid/50425

3月22日、ヴィーンのムジークフェラインザールに、ヴィーン・コンツェントゥス・ムジクス、ヴィーン・アカデミー・オーケストラ、ORF響、トーンキュンストラー管、ヴィーン響のメンバーが集まり、ボルトン指揮でウクライナを支援する演奏会が開催されます。ORFが主催のようなので、ネット配信とかはどうなるのかしら。

ヴィーンフィルとかヴィーン国立歌劇場管弦楽団、といういちばんトップに来るべき名前がないのが興味深いところで、いろいろ深読みしたい方も多いでしょうが、ま、ヴィーンに関しては事情通の方々がいっぱいいますので、そのうちにいろいろ情報も流れてくるでしょう。

で、参加する器楽ソリストとしては、キーシンとクレメルの名前が挙がっております。なによりも注目すべきは、このような状況で演奏される演目としてクレメルが選んだのがヴァインベルクのヴァイオリン協奏曲ト短調の緩徐楽章である、という事実でありましょう。締めくくりが第九終楽章というのは、まあ誰にでも納得いく選曲ですけど。

蛇足ながら、最晩年のベートーヴェンはペテルスブルクとの関係が非常に深いし、そもそもラズモフスキー侯爵はロシア帝国の駐ヴィーン大使で、ヴィーン会議のロシア側全権委任代表だったわけです。ロシア世界(敢えて「国家」とは言いません)とヴィーンは、極めて深い関係にある。

このような場面でヴァインベルクの音楽が流れる。ソ連を逃れたに近いクレメルがそこに何を言いたかったのか、考えるよりも、感じるべきなのかな。

YouTube上にはクレメルの音はないようですが、コーガン独奏の譜面付き映像がありますので、ご関心の向きはご覧あれ。緩徐楽章は13分19秒からだそうです。

ショスタコーヴィチではなく、敢えてヴァインベルクを弾く意味は…

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