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ゆふいんラヂオ局元旦放送収録 [ゆふいんだより]

この冬最初の本格的な霙だか霰だかが冷たい西風に舞う中、平坦な場所がほぼ皆無な盆地での必需品たる電動アシストが付いた重いおもぉい自転車を駆って、遙か由布岳麓、今世紀に入っての音楽祭では小林先生のチェンバロ・リサイタル会場となっていた現代アート美術館アルテジオまで、登って参りましたです。
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音楽祭35年のレギュラーシーズンが終わるのと入れ替わるように、アルテジオの一隅、かつてスタッフらが椅子並べた後に弁当喰ったりしてた辺りをスタジオに設立された「ゆふいんラヂオ局」の看板番組のひとつ、音楽祭元実行委員長でお近くにお住まいのKさんがパーソナリティを務める「♪ゆふいんクラシックアラカルト」の収録に、ゲストで座って参った次第。
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http://874.fm/
今時はネット放送もあって、このページの「九州」というところをポチっとすると、出てくる画面に「ゆふいんラヂオ局」がありますので、またそこを押せばリアルタイムで流れてるもんが聴けるようです。
https://www.jcbasimul.com/

Kさんが担当しているこの番組、毎週日曜日の午後7時からなんだけど、来る2023年は目出度くもグレゴリオ歴元旦が日曜日で、有り難くも元旦の夜放送となる。それなら、やくぺん先生の世を忍ぶ仮の姿の人間体外の人が駅の向こうの田圃の中に居るから、賑やかしに連れてきてなんか喋らせるべぇか、ってこと。

で、正月っぽい曲でネタになるような話があるCDを持ってこい、とのご命令。かくて、新開地葛飾からこの地にオフィスを移し、リフォームも済んで本格的に年の半分を滞在し始めまる1年記念、なんのかんの葛飾で箱詰めを手伝ってくれたHMVのこれまたKくんが遊びに来たらやろうなどと宣って積み上げたままにしてあった段ボールの山をとうとう押し入れ下から引っ張り出し、やっとこさサルベージュしたのがこちら。
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G音で始まるブレイニン御大の弓の描く彼方に、5度、半音、そしてまた5度の上昇が、新春の由布岳の様に優雅に音となって響くブラームス弦楽六重奏曲第2番の冒頭楽章でありまする。

2種類引っ張り出したのは、1時間の収録時間があるのだから、第1楽章提示部だけとはいえ5分ちょっとで終わってしまうのはまずかろう。それなら、別の曲というんじゃなく、余りにも有名なかのイエローレーベルの定番中の定番、恐らくは地球上の人類50億のうちの数%は耳にしているであろうアロノヴィッツらとの1968年の録音とぉ、やくぺん先生がお嫁ちゃまが良く存じ上げている最晩年は1988年、シドロフ氏没した直後のパリはオペラ・コミークであのザイゼル氏が仕掛けたピヒラー抜きABQとの追悼演奏会のライヴを並べ、20年という時間でブレイニン御大がどこまで好き勝手な、もとい、奔放にして崩れるギリギリまで無限の音が詰まった音楽になった様を、皆々様にお聴き比べいただこーではないかぁ、という趣旨でありまする。

うん、我ながらもうこれで仕事は充分にやったぞ、と思いつつ、チャリチャリと電動アシスト自転車を漕ぎ現場に到着。んで、Kさんは何を持ってきたのかな、と思ったら、なんとまぁ、「リパッティの《主よ、人の望みの喜びよ》をね、1941年の録音と、50年の亡くなる直前の2種類、最初と最後にかけようと思うんですよ」。

おいおい、なんだかみんな同じ様なことを考えるなぁ、と苦笑せざるを得ない冬の曇り空の午後だったとさ。

てなわけで、オンエアは2週間とちょっと後の元旦の晩。お暇な方は、是非どうぞ。

ああ、久しぶりにゆふいん音楽祭ボランティア仕事をしてもーた。

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Yakupen

無責任電子壁新聞のカテゴリー、今まではどこにオフィス移転したか他人様に言っても仕方ないので現在は住所番地検索で出てこないローカルでのみ通じる旧地域名にしておりました。とはいえリフォーム終え新帝都との二重拠点生活が始まりまる1年、なにやら人がいろいろと訪ねてくるようにもなったんで、隠してもしょうがないから、「ゆふいんだより」というバレバレのカテゴリー名にします。問題の地名漢字表記は、お役所みたいでイヤだけど、音楽祭に準じ平仮名にします。
by Yakupen (2022-12-15 23:03) 

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