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大晦日にベートーヴェン弦楽四重奏9曲を…聴いた [弦楽四重奏]

今年で17回目となるという、今や大晦日恒例「ベートーヴェン弦楽四重奏曲後期+α」大会
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全曲拝聴し、日本語聞こえない地下鉄で上野から八丁堀、ダラダラと大川跨いで
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今、戻って参りました。もうすぐ2022年もオシマイ。老人家庭+若いブンチョウの御家族はみんな、もう今更メディアの新年騒ぎなどにも付き合う歳でもなく、さっさと寝てしまいましたです。静かな新帝都の深夜前。

ミリオンコンサート協会の名物マネージャー故小尾さんが、上野は文化会館大ホールで始まった「大晦日にベートーヴェンの交響曲全部やる」という某人気作曲家さんの無茶な企画に対抗して隣の小ホールで始めたこの企画、コロナ禍の一昨年に小尾さんが没し、どうなるかと思ったら、跡を継いだ岩永マネージャーが頑張って継承。昨年は「小尾さんも世を去ったところで、ちょっと仕切り直しをしよう」ということでいろいろあったのだけど、最終的に「長老古典Q+中堅エク+若手」というやり方すると決断。で、大方の予想を覆し、というと煽りすぎだけど、Qインテグラに若手枠を少なくとも一巡3年は任せてみよう、という勇気ある大英断をした。

で、昨年は世間がまだまだコロナっぽい中でともかく続けた、という感じでインテグラもまずは《ラズモ》セットで若い生きの良さを見せてくれ、まあやるじゃないか、と世間の口煩い室内楽ファンを納得させた。そしたらそしたら、2022年は俺たちの年だとばかりの大活躍。今年の大晦日は完全に若きスターとして多くの聴衆を集めることになってしまったのは皆々様ご存じの通り。パチパチパチぃ!
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2022-09-11
これが、本日のながあああああいタイムテーブル。
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間の休憩10分で次々と弾いていきます、って午後でありまする。コロナ禍、あれほど厳しく館内での食事制限などをしていた東京都も、どういうわけか今日は特別に区切られた空間ならば飲食可能、なんて計らいをなさってくれて
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ロビー隅っこでは久しぶりにカレーなんて売っちゃったりして、なんだか日常が戻って来たみたい。

いろんな意味で個性的な古典Qの《ラズモ》に始まり、「2022年大晦日の僕たちはこうです」って現在の関心ややってることを隠さずに聴かせてくれて聴衆からは大きな喝采を誘ったインテグラ
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今年は適切な距離を取ってならば終演後のご挨拶も許されました。で、これが出来上がった団体の音ですよ、ってアカデミー出たばかりの若いもんに聴かせるようなエクの安定した作品135の緩徐楽章から終楽章「これじゃなきゃダメ」で、一年がしっかり締め括られる。

ああ、インテグラの皆さんが結成30年を向かえる頃には、俺はもう絶対にこの世にはいないんだよなぁ、と隠居宣言した我が身の有り様を痛感し、ま、それはそれで仕方あるめぇ、若い方々の邪魔をしないように地味ぃに余生を生かさせていただきましょうか、とあらためて感じるばかりの線がきっちりした《カヴァティーナ》に、ミュンヘンの1週間ちょいが走馬灯のように…浮かぶにはまだ生々しすぎるわぃ。

ベートーヴェンの中に、年が往く。誰に言うのか判らないけど、良いお年を。

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