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「巨匠の時代」ガイドブック質問への回答あれこれ [売文稼業]

昨日、某氏からの電話での問い合わせへの返事に窮し、当無責任電子壁新聞で皆々様に緊急援助を求め
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2023-02-06
昨今の「weblogなんて眺めてる奴はたかが数十人」という世間の風潮に合わてFacebookにも貼り付けたら、世の知恵者の皆様からいろいろな声を寄せていただきました。というわけで、メールなどで非公開でいただいたご意見も含め、現状を整理させていただきまする。なお、()内は初版出版年というわけではなく、現在手に入る版が出ている年という意味です。

◆ご指摘いただいた書籍◆

★あらえびす『名曲決定版上下巻』(1939)
★志鳥栄八郎『不滅の名曲はこのCDで新版』(1991)
★グラウド/パリスカ『新西洋音楽史 上中下』(1998)
★星旭『歴史的名曲、名盤に聴く―レコードによる名演奏家の系譜』(2003)
★吉田秀和『世界の演奏家 吉田秀和コレクション (ちくま文庫)』(2010)
★Neal Peres da Costa "Off the Record: Performing Practices in Romantic Piano Playing"(2012)
★横溝亮一『クラシックの愉しみ アナログ主義者が選んだ名指揮者・名歌手・名演奏家』(2013)
★ノーマン・レブレヒト『クラシックレコードの百年史 記念碑的名盤100+迷盤20』(2014)
★あらえびす『クラシック名盤楽聖物語』 (2015)
★レコード芸術編集部『最新盤クラシック不滅の名盤1000』(2018)
★村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』(2021)
★毛利眞人『SPレコード入門~基礎知識から資料活用まで』(2022)

◆ご指摘いただいたレクチャー◆

★安井耕一『公開講座 20世紀名演奏家の系譜~巨匠の時代~』(2021/11/27)
https://koganeishop.miyajimusic.jp/event/20211127_seminar/?fbclid=IwAR3JFNsVFW9kTJWUem34GawtUa-qR-uuXXVPoPlKZWZaXzuB4KnRC-oDHOk

現時点ではこのような感じです。なるほど尋ねてみるものだ、という感謝の気持ちでいっぱいであります。中には、「そもそもそういう録音を聴く価値があるか」、「巨匠の時代という意味が判らない」など、当温泉県盆地の状況を真っ向から批判するようなご意見もあり、興味深いなぁ、と思わせていただいた次第。当無責任電子壁新聞の国際版ともいうべき「絶対書いてあることは信じてはいけない」ってレブレヒトおやじなんぞ、なかなかヤバヤバな書物も挙がってますけどねぇ。

やはり、こういう情報が「簡単に手に入る入門者向け定番ガイドブック」という形では存在していないのには、それなりに理由があるのだなぁ、とも思わされホントに勉強になります。それにしても、安井先生のレクチャーのようなものが開催されているし、あらえびすのデータとしては猛烈に古い著作が2015年に河出書房新社から出ているようですから、それなりの需要はあるジャンルのようですね。それから、この数年でレコード盤に関する書籍がいっぱい出てますねぇ。なんだろーねぇ、この業界ったら。

ぶっちゃけ、問題のFMラジオ担当者さんには「安井先生のレクチャーに行ってきてください」でオシマイのような気も。結局、志鳥&吉田という安全なところを、まずはお伝えしておくことにします。村上春樹も、昨今のLPブームに乗ったものでしょうが、紹介はしやすいですね。志鳥先生の著作って、まだ紙で買えるのかしら。あらえびす本は「青空文庫」でこの瞬間にダウンロードできますけど。

ともかく、もうちょっと整理して、今日は霧の中で曇ってまるで見えない由布岳麓の某氏に連絡します。皆様、ありがとうございました。

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