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「巨匠の時代」ガイドブックその後 [ゆふいん音楽祭]

カテゴリーが「ゆふいん音楽祭」と微妙に変化してますぅ。

数日前に同じご町内ながら盆地の反対側、距離にすれば佃縦長屋からサントリーとまでは言わぬが日比谷公会堂や日生劇場より遠い由布岳麓にお住まいのゆふいん音楽祭前実行委員長K氏(もう判ってる方にはバレバレでしょうから記しちゃって、カテゴリーも変更します)から持ち込まれた「「巨匠の時代」紹介に適切なガイドはないだろうか」という話、意外な難題で、こっちもこれまで考えたことがなかったネタだったので、手間取ってしまった。で、信頼出来る友人の編集者氏の夫人(ご本人も以前は楽譜出版社かなんかに働いてた)がこの話に燃え上がり、まるでやくぺん先生の新帝都駐在個人秘書さんみたいにあちこち動いて調べて下さいました。結果、この一冊が最も適切であろうというものを選び、K氏にお伝えしようとしたらぁ…K氏ったら、携帯含めネットは一切やらないし、実行委員長時代はヘビーローテーションだったファックスも止めちゃったという。これはしょーがないなぁ、と朝霧が晴れて盆地上空を陸自の虎の子アパッチくんがグルングルン跳び回っている下、百舌鳥天国のやくぺん先生オフィスをチャリチャリ出て、観光地の大混雑避けて大分川沿いを由布岳の方に向かい
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河原で遊ぶじょびおくんやらつぐみんやら眺めつつ、電動自転車のバッテリー2割くらい減らしつつ、えっちらおっちら登って参りました。

どうやって仕入れたか知らんけど「これ、ラオスの珈琲豆、ちょっと面白いでしょ」などと出てきた洗練さの欠片もない素朴な珈琲が香り立ち上げるのを前に、「これ、この話をしたら小林先生が持ってきたCDなんですけどね」って積み上げられた往年の名演ボックスをひっくり返しながら
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この数日来の調査結果を説明し、この数年のLP流行を受けた今のこの類いのものの出版状況など泥縄入れ知恵を漏らし、んで、そういうわけでこれなんていかがでしょ、とご紹介。
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https://alphabetabooks.com/lineup/907/
なんのことはない、結局、のむらあらえびす氏の次の世代くらい、ニッポン国での「レコード評論家」第1世代最後くらいの方の、定番の書物が昨年に復刻されているということなので、これなんかを読んで貰ったら良いんじゃないでしょうか、ってこと。

へえ、なんて仰ってたK氏、手書きで書名をメモりながら、やくぺん先生のiPhoneに示された問題の書物のジャケット写真を眺めるに、「あれ、これ、知ってる気がするなぁ。」

ま、そりゃそーでしょ。で、話はK氏が若い頃、パリに行く前に諸処の事情で原宿は竹下通り裏(今の、湯布院湯の坪街道の先輩みたいな惨状になる遙か以前のことです)某所に居候していた頃に聴いた20世紀レコード巨匠の最後辺りの世代の話とか、ヴァン・クライヴァーン初来日のときのチャイコフスキー協奏曲終楽章を2回やって最後は自作を弾いた1時間以上のアンコールの話とか、同じく初来日のアシュケナージを聴き「ああ、時代が変わったなぁ」と感じた話とか、あれこれあれこれ。

そう、SPレコードや蓄音機が現役で溢れるこの温泉県盆地は、こういう経験をしてきた人達が作ってきた。で、今、そういう人達が、「元」や「前」になって、若い世代を見守っている。とはいえ若い世代は、同じ温泉県でも客を呼ぶことそのものに必死だけど暇ななりにそれなりに時間もあるあの街この町とは違って、ともかく次々とやってくる観光客を捌くだけで他に何も出来ず、音楽祭にまで手が回らないという特殊な状況にある。目の前にあるSP盤のかけ方は御隠居から教えて貰えても、その中身をじっくり聴いて自分の経験としていく時間も余裕もない…

てなわけで、結局はいつもの「音楽祭をどうしましょうかねぇ」という話になってしまい、小一時間でお暇したわけであります。

今年の音楽祭、やります。そろそろメンバーも決まりつつあります。当初予定が合わなかった道夫先生も、どうやら参加出来そうとのことです。また決まったらお伝えしますです。ま、由布岳向こうのお隣みたいな全国ネットの記者会見なんて、勿論、やらないですけどね。

当無責任電子壁新聞立ち読みの皆々様、ご協力、ありがとう御座いました。

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