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新世代のゆふいん音楽祭開幕 [ゆふいん音楽祭]

遙か九重や阿蘇に近い盆地の西奥でソーラパネルのために山肌削り取ったところが崩落したり、福岡熊本から至る大分道トンネル入口が崩れたり、久留米からの平原や盆地への最後の分水嶺近辺の鉄路が流出したり、温泉県盆地に散々な被害を齎した梅雨後半の大雨洪水でホントに人が来られるのかと心配されたゆふいん音楽祭2023、本日、旧中央公民館跡地向かいの新公民館内ラックホールで、無事に午後2時開演の「ギター、リュートと声の午後」で開幕いたしましたです。入口には懐かしい2009年第1期音楽祭最後の歴代監督そろい踏み写真が掲げられております。
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2016年以降の再開ぼちぼち音楽祭から関わった若い現場スタッフは、「電話予約当日カウンター現金払い」という絶賛時代の真逆を突っ走る昭和初期のようなチケット扱いにもすっかり対応、淡々と作業は進み
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地元や大分方面、遠くは宮崎や千葉からいらしたという聴衆がホールに吸い込まれていく夏の午後なのであった。

帝都東のニンゲンとすれば隅田川花火大会とバッティングする最後の週末から1週間繰り上がったとはいえ、やっと懐かしい「7月終わりの週末」に戻って来たシン・ゆふいん音楽祭、スタッフや聴衆はともかく、核となる演奏家は一気に30代まで若返りました。

大友宗麟の落人、キリシタンの里豊後の奥座敷の空気を伝える古い時代の音楽の担当は、この地で産まれ、小学生の頃から音楽祭スタッフとして働き、長じてはギターを学び、古い時代の音楽に関して森一つ向こうにお住まいの道夫先生の薫陶を受け、一念発起バーゼルで学び帰国した音楽祭スタッフのアイドル、元ギター少年の松本富有樹
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そしてもうひとつの柱、ヴィーンでピヒラーやらと新時代の室内楽を模索し九響コンマスに戻ってこの島の室内楽の基礎を築いた岸邊百百雄、言わずと知れた巖本真理Qの実質上のリーダー黒沼俊夫らが率いてきたモダン楽器の伝統室内楽は、東響コンマスを辞して新たな道を歩み始めた大分出身の水谷晃
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そんな21世紀中葉に向け新たに歩み出したゆふいん音楽祭の若きホープが、コルベッタやバッハの逃げも隠れも出来ない直球勝負の独奏で、それぞれの真価を堂々と聴かせてくれた1日となりましたです。

そして長い夏の土曜日を締め括ったのは、35回のレギュラーな夏を終えたのと同じ、モーツァルトのピアノ三重奏曲。
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頭を深々と下げる水谷氏と、若いキャプテンの後見人というわけでもないけど厳しい先輩山崎とこさんとを、ニコニコ見守る湯布院町民の90歳の鍵盤の鉄人だったとさ。モダンなコンサートグランドから、まるで古い木造建築のような音がする、今時はやりの古楽とも違う、懐かしい昭和の音、なのかな。

ゆふいん音楽祭、本日午後2時から、昨日の2公演の出演者が総出で、2日だけでは短すぎる「フィナーレ・コンサート」があります。道夫先生だけは、客席で拝聴してニコニコしたい難しい顔をしたりしてくださる大事な役回りですけど。

なお、2009年の伝説の「歴代監督そろい踏み」CD、会場で販売しております。
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え、本じゃないか、って。ま、CD買うと本も付いてくると思ってくださいませな。

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