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年越しに2023年新作ピカイチを [現代音楽]

客観的に眺めれば、この地球上の「国家システム」とか「秩序」とか「合法的暴力体系」とかがじんわりと崩壊に向け行方定めぬ地滑りが起きる直前のような2023年も終わろうとする(グレゴリオ歴で、だけどね)朝、今年、やくぺん先生の周囲で鳴ったいくつもの「新作」の中にあって、もしかしたら凄く意味のあるピースになるんじゃないかと感じられる作品の全曲がYouTubeに公式にアップされたようです。皆様、なにやら歌合戦やら著名放送局オーナーオーケストラのダイクなんぞはもう結構という方も少なからずいらっしゃるでしょうから、こちらをご覧になって年の終わりを過ごしてはいかがかな。

打楽器奏者としても大活躍の會田瑞樹氏が、去る秋の終わりにティアラこうとうで初演した《北原白秋のまざあ・ぐうす》、全曲の初演ライヴ映像です。

この作品、初演に接した素直な感想を言えば、「あ、これは使えるかも」というものでした。

ストラヴィンスキー記念年だった一昨年だか、コロナ禍という時節柄もあってか、作品再発見のルネッサンスと言っても過言がないくらい盛んに、それも様々なやり方で演奏されたのが、《兵士の物語》でした。ああいう「ポータブルなミニシアター」みたいな舞台作品って、ある意味、センス一発みたいなところもあるわけで、単に作曲技巧がどうだというだけでは済まない。

「北原白秋の些か古い日本語をベースに、打楽器のキラキラした響きにいろんなものを纏わせるように言葉やら弦楽器やらがまき散らされる」というアンソロジーは、正に子どもだけでなく大人も楽しい(ってか、大人のが楽しい)歌や踊りの一座の1時間、という内容になっている。小型トラックに楽器詰め込んで、みんなで学校まわる一座なんてやるのには最も相応しいパッケージではないかいな、と思うですよ。

いかがです、地方主催者、はたまた小学校、幼稚園、病院、なんぞの皆様、これ、うちに来てくれたらみんな喜ぶだろうなぁ、なんて思いませんかね。

ガチョウおばさんで年が往っても、どうやら、まだもう少しは世界はあるようじゃしのぉ…

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