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桜の六郷川辺りでアジア音楽祭 [現代音楽]

些か滑稽とは思いつつ、ニッポン社会伝統の長男のお勤めとして親の位牌をお彼岸には仏壇にきちんと納めるという仕事をするために遙々温泉県標高450メートルの盆地まで行って、今、新帝都に戻ってきました。溜池のスタバに座ってるんだけど、ここから数百メートルのニッポン国国会なる場所では、今行われている核保有大国の19世紀型領土侵略戦争に対抗する21世紀型メディア戦争の最前線の戦端が開かれようとしているわけでありまして、この冬の戻りの寒さの中、新帝都は実は戦場となっております。人生の最後辺りに、こんな経験をしようとはねぇ…

さても、この帝政ロシア成立前からの領域紛争にはホントは無縁のアジア圏の音楽家たちが、桜も盛りのトーキョー近郊でこんな春祭りをしようとしておるのを、皆の衆、ご存じであろーか?
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https://www.jfcomposers.net/concert/asian-music-festival-2022-in-kawasaki/
主催は日本作曲家協議会、要は、「現代音楽」系作曲家の集まりですな。で、中身は、上のURLをご覧になればお判りのように、シンガポール、韓国、香港、日本、マレーシア、オーストラリア、フィリピン、イスラエル、などからの作曲家の作品がジャカジャカ演奏されます、ということ。興味深いのは、中国大陸の作曲家の参加がないことなんだけど、何か意図があるのでしょうかね。マジ、あたしゃ、知りません。だってさ、普通に考えれば「日中国交正常化50年」とかいう題目で、あっちこっちからお金だって引っ張り出せるだろうにさ。どーなんでしょうねぇ、こちらの業界では。

作品の形態も、伝統的なオーケストラやピアノ五重奏から、もうなんかよーわからん、というものまでいろいろだけど、基本、電子音的なものはないのかな。出演者は、おいおいおい君はいくらなんでも忙しすぎないかい、と心配になるチェロ君を筆頭に、今の東京首都圏でこの類いの作品を演奏するとなれば顔を出すような若手がズラリと揃ってますね。

面白いのか、こんなの、と訊ねられても、正直、判りません。今やある種のニッチな伝統芸能となりつつある「現代音楽」を、なんとかやっていこうとしている連中がこのアジア圏にもこれくらいいるのだ、ということを知るだけでも意味はあるんじゃないかしら。上野の山は満開の桜の下でメイジャーなもんに酔いしれるのに疲れたら、公園口から上野東京ラインに乗ってわずか30分弱、六郷川越えた向こうにいらっしゃいな。川崎の祭りは、夏だけじゃない。

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