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カラ手形の島 [ご当地五輪への道]

数日前から、晴海埠頭には日本丸と海王丸の姉妹巨大帆船が並んで停泊している。昨日、潜水艦母艦か強襲陸揚艦かと思うほど巨大な仏籍客船も入港、首都の国際港はたいそう華やいでます。

4日午後、海王丸はもう出港準備を始めてる。明日の昼にあとの2隻が相次いで出港しちゃえば、晴海はぺんぺん草と薄が揺れるいつもの「東京駅銀座に最も近い田舎」。

我が家のメインバンクたるシティバンクは一番近くが銀座4丁目で、クレジットカード引き落とし前にいろいろ小金操作をせねばならぬ。んで、ちょっくら港で帆船と客船の行列でも眺め、かちどき橋で大川越えて、このところまるっきり観光地状態の昼の魚河岸で丼飯あおってから銀座に抜け、ついでに来週の仙台・高岡ツアーの安チケットを捜しにオジサン天国新橋の金券ショップビルでも覗いてきましょ。チャリチャリと、1時間半くらいの行程。原稿煮詰まり状態の運動には丁度良い。

晴海大橋は相変わらず車閑散、オートバックスが取っ払われ国際見本市会場の面影皆無となりし晴海埠頭横には、このところの湿気っぽい空模様に広大な池が出来ている。数週間前、東京都がでっかい看板を立てました。皆の衆ご覧あれ。暦のひと還りを経て、またも振られたカラ手形。

遙か皇居の向こう、内藤新宿は浄水場跡地の上におわしますお役人やら、湘南からお通いの都知事さんが何をお考えか知らぬが、少なくとも佃月島晴海の住民どもは、こんな場所で世界大運動会が開催されるなんてだーれも信じてない。

なにせこの島は、皇紀二千六百年記念万国博覧会会場として埋め立てられたんだもの。かちどき橋を海に直進した晴海島の入口、今はトリトンの3連タワーが建ち、間にちょこんとデブの「みはるちゃん」こと第一生命ホールがはまり込んでいる場所こそ万博正面ゲート。博覧会終了後は客船居並ぶ国際港の傍らに新都庁舎が聳え、遙か豊洲運河の向こうの飛行場からは東亜の要衝、京城、大連、哈爾浜と帝都とを直結するユンカーやらDC3が次々と飛び立つ筈だったんだもの。
見よ、これが80年前の空手形想像図。手前が豊洲、真ん中が晴海と月島・佃。遙か霊峰富士を望む東からの帝都の眺望なるぞ。かの傑作「パトレイバー2」、最後のシーンを思い出しますね。

この島は、生まれたときから、カラ手形の上に浮いている。ぷかぁりぷかりカモメも浮かび、帆船群は虹橋をくぐり平穏の大洋へと消え、旧海軍軍艦を数多産んだ豊洲ドックも消え、明日から船橋ヘルスセンター、もとい、「ららぽーと」がやってくる。http://furuzuka.at.infoseek.co.jp/funabashi.html http://toyosu.lalaport.jp/

♪ながいきしたけりゃちょっとおいで、あ、ちょちょんのぱ、あ、ちょちょんのぱ~
http://www.youtube.com/watch?v=s9gaJzmOXcg

「東京駅銀座に最も近い郊外」が湾岸を浸食しはじめる。ファウスト風土の象徴、「美しくない日本」生産場が、我が田舎町佃の隣に出現する。柘植よ、君は皇紀2676年の湾岸に何を見るや。

晴海五輪 決まる前から 夢の跡


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