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横浜の区はホールがいっぱい [音楽業界]

珍しくオチもなにもない、まともなお知らせです。

去る土曜日には横浜、といっても鎌倉芸術館のある大船駅から根岸線で一駅戻った本郷台という駅まではるばる出かけ、駅前の横浜市栄区のリリスなる文化センターに行って参りました。300席とちょっとの、まるでここはケルンのフィルハーモニーか、ってもの凄い急傾斜な客席のホールがあり、15周年とのことでピアニストの小山美稚恵さんがエクをバックバンドにショパンのコンチェルトをやって、その後にエクとの共演でシューマンの五重奏をやったです。両者、全然違う併せっぷりで、もの凄く面白かった。

この会場、21世紀の初め頃にどういう理由かうちの奥さんがお手伝いし、なんでもやっていいということなんでウィーハンQの演奏会をやった。皆々様よくご存じのように、故メニューインが90年代初めのロンドン大会で大絶賛した連中なんだが、なぜか日本では不思議な来日の仕方を続けており、殆どの公演が正にバックバンド。んで、「なんでもやりたい曲をやっていいですから」と提案したんですが、なんとなんと連中が言ってきたのが「皇帝」+「アメリカ」+「死と乙女」だったと思うなぁ、それこそ「未完成」+「新世界」+「運命」みたいなベタベタの名曲プロで、プフィッツナーだろうがシェーンベルクだろうがなんでもござれと待ち受けていた嫁ちゃんは、曲が来てハラホロヒレハレとなったという記憶がある。ま、豪快に鳴らす本番をやってくれたから良かったんだけどさ。

もとい、んで、このホール、日本で二つ目にでっかい巨大政令指定都市横浜市が、各区の駅前なんぞにそれぞれ律儀に配置している立派な地域文化ホールのひとつなわけですね。横浜の大岡川添いの谷筋の路面電車が走る道に面して育った嫁ちゃんには、とてもここが横浜とは思えぬというのだが、まーそーなんだろーなー。

んで、そんな素敵な横浜なんだけど、いよいよ市内に残された唯一文化ホールが駅前にない区であったところの緑区なる場所に、「みどりアートパーク」なるホールが今月初めにオープンしたそうな。
http://www.m-artpark.com/
オープンが10月5日でチケット発売が9月10日からって、とても日本国とは思えぬスケジュールなんだが、ともかく、そーゆーことらしー。オープニング早々、神奈川フィルメンバーということで崎谷直人(1stヴァイオリン)、横溝耕一 (ヴィオラ)、富岡廉太郎(チェロ)、などという顔ぶれの弦楽四重奏が演奏したりして、なんか頭がクラクラしてくるのだが、まあ、こういうこともあるんだろーに。このメンツに別のセカンドさんを加えて、あの独特この上ないウェールズ・サウンドを展開したのか、もの凄く興味があるなぁ。

来る10月31日には、先頃富山で頑張ってるお姿を拝見させていただいた連中が、こんな演奏会をやります。
http://harunakitami.jimdo.com/
ヴァイオリンの北見さんは、なんとリリスのレジデント・アーティストもなさっているようで、へええ、横浜市は結果的にこういう形で若い演奏家の活動を地道に支援なさってるんですなぁ。

ぶっちゃけ、この新しい施設の指定管理者は横浜市とすれば実績ある大手さんなんだけど
http://soag.co.jp/duties/appoint.shtml
いろんなバタバタしたこともあるようで、落ち着くまでは大変みたい。ま、なんであれ、最初はいろいろあるんでしょ。館長さんはグランシップのディレクターをやってた演劇系の方なんで、音楽はどういう風になっていくのかよー判らぬですけど、とにもかくにも立派な箱を作っちゃったんだからきっちり活用していただきたく思う限りでありまする。

などと記したけれど、長津田って、湾岸住民とすればやっぱり遠いなぁ。青葉台よりも先なんですよねぇ。フィリアなんかとはどういう棲み分けをするのかしら。横浜の奥から町田にかけての相模原台地は、民間公共含め中小規模のヴェニュがいっぱいあるところだから。

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