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エベーヌQヴィオラ離脱発表 [弦楽四重奏]

世間はフランスからの音楽家たちで溢れかえる東京は有楽町界隈、こんな大ニュースが飛び込みました。以下、エベーヌQの公式Facebookにアップされたステートメントの英語版をまんまコピペします。ぶっちゃけ、エベーヌ会社は今のメンバーでないと存続が不可能な音楽やってましたから、他の団体のヴィオラ交代とは意味が違います。この数年、過去の誰もやったことのないレベルのことをやってたエベーヌQは、ひとまず無くなることになると考えるべきでしょうね。それにしても、あのヴィオラ兼バリトン担当くん、指揮者かぁ。うううん…

まさかこれでフランスはモディリアーニQの天下ということにはならぬだろが(モディリアーニQって、ラ・フォル・ジュルネのイメージで若い団体と思ってしまうのだが、コンクール歴としてはパヴェル・ハースQが勝ったボルチアーニでセミ・ファイナルまで行ってるのが最高で、案外、苦労人なんだわなぁ。あの頃とメンバーは同じということはなかろーが)、これで逆にヴォーチェQとかアルデオQとかの、エベーヌQの前人未踏で届きようのない領域と、なぜかやたらと地元でも支持者が多いモディリアーニQのイケイケ路線との間で方向性に迷ってた連中が、踏ん切りを付けられることになるのかもね。

なんであれ、ありがとう御座いました、エベーヌQ。夢は永遠には続かない、特に弦楽四重奏業界では、という現実を再確認させてくれたわけですな。ふううう…

Fifteen years have passed since the founding of the Quatuor Ebène. In our wildest dreams we had never dared hope for an adventure as rich, creative, intense, full of varied artistic achievements and fascinating encounters as this one.
Today, Mathieu has made the decision to set sail for new musical horizons and to devote himself principally to conducting. His departure will take place over a significant transitional period, during which time we will continue to work together both on stage and in the recording studio. Thereafter the Quatuor Ebène will set out for new beginnings with a new musician.

In fifteen years – a blink of an eye, really – Mathieu’s inspiration, dynamism, and personality have contributed immensely to the quartet’s wonderful successes. We have braved through adventurous paths and sailed exhilarating waves…

Sincere thanks to all of those who support us,
And thank you to our audience.
See you soon at one of our next concerts !

Pierre Gabriel, Mathieu et Raphaël,
Le Quatuor Ebène…

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コメント 7

ノイニ

はじめまして。いつも楽しく拝見しております。
エベーヌQは京都で二回聴きました。
素人ながら彼らは世界最高のカルテットではないかと思っておりました。
門出を祝うめでたい事なのでしょうけど、
もう聴けないのかと思うと大変残念です。
by ノイニ (2014-05-05 21:17) 

Yakupen

ノイニ様

昨日、某クァルテットと話をしたんですが、そいつらもこの話はビックリしてました。「なんでええええええ」って感じでした。あれだけ成功していて、音楽的にも前人未踏のことをやっていて、まあベートーヴェンなんかはこれから、って感じだったけど、普通にやっていけば世界一は冗談ではなく保証されていた会社であっても、やっぱり抜けるときには抜ける、ってこと。難しい判断だったでしょうが、偉いと思います。マティウス君は、空気を作るという意味ではキーパーソンでしたからねぇ。ってか、ホントの弦楽四重奏団はみんなキーパーソンですけど。

by Yakupen (2014-05-06 10:58) 

片桐

某クラシック音楽専門誌に、「いま聴くべき団体」のトップにあげておいたのに、、、もう校了したから、直せないし、、、(苦笑)

by 片桐 (2014-05-07 00:02) 

Yakupen

片桐様

あたしも某月刊誌の18日売りで似たようなことを書いてます。さっき、フランスの某所から「エベーヌQの新しいジャズプロジェクト始動!」というリリースが送られていてますので、マティウス君は今日明日居なくなる、ってんじゃないみたいなんです。ま、秋以降は状況が変わるんでしょうが。それにしても、メンバー交代で会社がやってけなることをやってる弦楽四重奏ってのは他にないですから。
by Yakupen (2014-05-07 08:11) 

Yakupen

ぶっちゃけ、この週末にはウィグモアでこんな演奏会があります。昨年来たときに飯食ったとき、ジャズプロジェクトの新しいヴァージョンを作っている、と言ってましたけど、それが今、形になってヨーロッパ・ツアーをしてるみたい。
http://www.wigmore-hall.org.uk/whats-on/productions/the-other-ebene-33092?utm_source=wordfly&utm_medium=email&utm_campaign=May2014Chamber&utm_content=version_A
by Yakupen (2014-05-07 09:32) 

Akiko.Y

やわら先生、こんにちは。

ご無沙汰致しております。
そろそろ記事にして下さる頃かしらー、と思っていました。
過去のLFJ、そして2度の日本ツアーを経て、日本での彼らの知名度も上がり、ファンも増えてきているところでしたので、このニュースには驚かれた方が多いでしょうね。

やはりその反応のほとんどが悲観的な感じですが(私もベストメンバーだと思っていましたし。ただその内部では色々あったのですが。。)当の本人達は新しいヴィオリストを迎え次のステップに進んで行くのを楽しみにしていますよ!!
後任者、やはりJazzは必須項目でしょうが、歌が歌える人になるかは不明です(笑)

マチューの退団時期は今のところハッキリ決まってはいなくて、来年春〜夏くらいまでは続ける予定となっています。その間は後任のヴィオリストが決まり次第、時々彼の代わりに入って弾きながら、徐々に交代していくそうです。
ちなみに来月は次の彼らのCDとなるベートーヴェンOp.131&132を録音予定ですが、そちらはマチューがヴィオラ担当です。


来年秋に彼らの日本ツアーが予定されていますが、その時には新生エベーヌQになっているんじゃないかな。
彼らの次のステップ、嬉しいサプライズ!を期待したいと思います。
今後もどうぞご注目を!!


by Akiko.Y (2014-05-07 16:39) 

Yakupen

Akiko.Y様

直接の連絡、ありがとう御座います。なるほど、まだ暫くは彼、ということなんですね。いろいろあるのはどこも同じですから、やっぱりスゴイ決断だとは思います。ベートーヴェン、入れますか。別の意味で、ある可能性も出て来たわけだ、と思ってます。残念ながらどうにもこのところのヨーロッパの日程が小生と合わず、全然聞けないのが残念です。皆様に宜しくお伝え下さいな。
by Yakupen (2014-05-07 16:51) 

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