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山田耕筰の弦楽四重奏 [弦楽四重奏]

久しぶりに一応は晴れて、湿気っぽいとはいえそれりに風も涼しい日曜の昼前、皆々様、いかにお過ごしで御座いましょうか。あたくしめは、東京首都圏で50以上の演奏会があるというのにどれも行く元気が無く、ってか、そんなことできるような前頭葉ではなく、久しぶりの大川端ノマド場に座って大川行き交う遊覧ボートやら、遊覧船やら、水上スキーやらをぼーっと眺めて、あああテープ起こしやんなきゃ、とキーボードに向かっておりまする。頭の上ではひよちゃんたちがギャーギャー叫び、雀たちがやってきては「くれないの、くれないの」と顔を覗かせ、その向こうには横田米軍飛行倶楽部のハデハデ塗装セスナが天樹観光遊覧飛行で帝都上空を舞ってる。それにしても、船の音、特に水上のスポーツカーみたいなこういう日祭日以外に出てこないタイプの娯楽用艦艇って、すごおおおく騒々しいんですよねぇ。騒音規制など、なにひとつないんだろーなー。

ってなわけで、ゴメン、豊洲のホールでベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタがあったりするのも知ってるのだが、なんせ頭がダメなんで、ダメです。すまんです。とはいえ、興味深い人には興味深い演奏会がひとつあるので、慌ててお知らせ。まだ間に合います。

午後3時から、隠れた無料観光スポット文京シビックホール(上層階に無料展望台がある)でこんな演奏会があります。
http://bunkyocivichall.jp/play_detail?id=2146
現代音楽、っても山田耕筰。歌曲とか合唱とか、いかにも秋のお日柄も宜しいよーで、って感じの演奏会なわけだが、やはり興味深いのは、かのYAMATOの諸君が3曲ある弦楽四重奏全部を弾く、ってところでありましょうぞ。

日本を代表するこれ以上ない程の超メイジャー作曲家の、一応は様々ある楽曲の中でも室内楽の超メイジャー演目、そして演奏するのも一部で熱狂的な人気を誇るハマのヤンキー系カリスマ・ヴァイオリニストとその仲間達!…ってことになれば、これはもう老若男女が東京ドーム裏に殺到、という事態になってもよさそうなもんだが…ならんのですよねぇ。

理由ははっきりしてて…流石に曲があまりにもあんまりだから、なんですね。こういう例もちょっと珍しいんじゃないかしら。

なにせ、なんというべきか、百歩、いや千歩譲って広い気持ちで評価しようとしても、「西洋音楽を見よう見まねで書いてみた田舎の若い作曲科の習作」としか言いようがない。ドイツに留学する前の「西洋音楽への憧れ」が余りにも素朴な形で綴られちゃった楽譜で、正直、どうして日本のリヒャルト・シュトラウスとなって帰国して後の巨匠山田耕筰がこれらを破棄しなかったか、ちょっと不思議な程。かのマーラーのピアノ四重奏曲にも匹敵する困ったチャン楽譜のひとつでありますな。こういう評価する系からの発言もありますし。
http://blog.livedoor.jp/hisamatsu1225/archives/51269756.html
http://blog.livedoor.jp/hisamatsu1225/archives/51244180.html

上のブログをお書きになってる方の発言からもお判りのように、少し前に楽譜も手に入るようになり、恐らくは著作権もクリアーされてるのかしら(良く知らない、てきとーなこと言ってますので、本気の人は勝手に調べるよーに)、どういうわけか、意外にもそれなりに演奏される楽譜になっていて、今年に入ってからも確か関西で全3曲演奏、なんて演奏会があったような。

ま、これはもうどうしようもない、作品に対する評価は演奏に対する評価以上に厳しくあらねばならぬというところもあるわけで、ご関心の向きは良い機会ですので、これから後楽園にお向かい下さいな。実際に耳にすれば、これはこれでありじゃないの、と評価なさる方もいらっしゃるかもしれませんし。

なんのことはない、「俺はかったるいのでいかないけど、誰か、聴いてどうだったか教えてちょ」と言ってるだけだなぁ。いやはや。

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