SSブログ

なぜ韓国でイサン・ユン生誕100年が今ひとつ盛りあがらないか [現代音楽]

今年2017年は、作曲家イサン・ユンの生誕100年でありまする。生誕地統営では、記念日の9月にはハインツ・ホリガー指揮フェスティバル・オーケストラで記念演奏会が開催されたりしますです。
http://timf.org/eng/ticket/concertView.do?board_id=153&article_id=5506
日本でも…って言いたいところだが、あんまり、ってか、全然盛りあがっていない。ひとつだけ、100歳のお誕生日の9月17日に、フルートの吉岡次郎さんが小規模な協奏曲ばかりを集めたリサイタル(というのかしら)を行い、そこでイサン・ユンのフルート協奏曲を演奏し、お祝いしますです。
0000036063_2438520170603_220506_L.jpg

それにしても、これだけのビックネームの生誕記念年なのに、今年のソウルの春恒例オーケストラ・フェスティバルでもソウルフィルが1曲ちょろっとやっただけだし、韓国国立オペラが《シムチョン》を上演するわけでもない。うううん、なんだか不思議だなぁ、もっと猛烈に盛りあがってもいいだろーに、なんなんだろーか、と思わずにおられぬ感じでありました。

で、先程、フルートの吉岡さんとお話する機会があったて、興味深い事実を知りました。まあこれは原稿には使わないことだろうから「商売にならないことを書く」当電子壁新聞向けのネタと判断し、以下にサラッと記します。

要は、パク・クネ前大統領が、イサン・ユンを「北朝鮮に行ったことのある人物」という理由でブラックリストに挙げていたそうな。それがどういう意味で、社会的にどういうことが起きるのか知らぬが、ともかく「取り扱い要注意人物」になっていたとのことでありますよ。

へえええ、なーるほどね。納得して良いのか判らぬが、なんだか腑に落ちる話ではあります。

共謀罪のある社会ってのは、こんな感じになのでしょーかねぇ。あいつは共謀の疑いがあるらしいからヤバイ、となると、みんなでないふりをする、触れないことにする…のかな。

nice!(3)  コメント(2)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 3

コメント 2

皇帝きむち

やくぺん先生、お久しぶりです。
そうか今年は生誕100年だったんですね。関西ではクラリネット協奏曲やるのも関係あるんですかね。
今の韓国大統領だったら喜んでお祝いするでしょうが、日本では・・・・仮想敵国と親しかった人は?なのでしょうか。
by 皇帝きむち (2017-07-04 19:43) 

Yakupen

皇帝きむちさま

ご無沙汰しております。いくらなんでももうちょっと盛りあがる筈だろうに、と思っていたので、腑に落ちる話ではありました。もういまからでは、交響曲とかオペラとか手間のかかる者の仕込みは無理でしょうしねぇ。なんか、ソウルと統営でも随分と空気が違うようです。統営のお誕生日演奏会はなんとか眺めに行きたいと思っております。ホリガーが指揮ですからねえ、一応。
by Yakupen (2017-07-05 12:32) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0