日本フィルはシェフの田舎でシベリウスを弾くのだ! [音楽業界]
「音楽業界」というより、「たびの空」っぽい御題だなぁ。
今、都内某所で日本フィルの首席指揮者インキネン氏の契約2年間延長記者会見がありました。
あんまりオーケストラ関係は近寄らない小生でありますが、なんせ震災&原発事故直後に日本を逃れる外国人に混じって香港フェスティバルに招聘されていた楽団と共に南に向かい、殆ど深圳のローカル地区の学校までアウトリーチしたり、マエストロのメルボルン《リング》に付き合ったりしちゃったもんで、こういうときにはお声がかかるわけですわ。
んで、この先の2020年に向けてのベートーヴェン・チクルスやら、プチ・ドヴォルザーク選などについては、他の同業者の皆さんがなんのかんのあちこちにお書きになるでしょうから、それはそれ。ツアー担当(?)のやくぺん先生とすれば、そっちの話をしましょうか。
今回、「日本フィンランド国交150年記念&渡邉暁雄生誕100年記念」の欧州ツアー、IMGの差配で独墺英のなかなか微妙に興味深いところをまわるのだけど、その最初に到着し演奏するのは、なんとまぁ、フィンランドだそうな。期間は、来年のなんとも遅いイースターの前、4月の頭から半ば。まずは4月2日にヘルシンキで演奏し、翌日はコウヴォラという東に150キロくらいの街に向かいます。ペテルスブルクとヘルシンキの中間辺りの交通の要地だそうだが、そんなことより大事なのは、ここが我らがマエストロ・インキネンがお生まれになり、お育ちになった田舎だ、ということ。
記者会見にはなか切れ者そうな女性市長なんかもヴィデオでメッセージを送りつけてくれちゃって、我が街のマエストロを盛りあげてくれる…のかな。この街で披露するのは、まだ協奏曲は判らないけど、ラウタヴァーラが最後に書いた管弦楽曲に始まり、協奏曲があって、武満の《弦楽のためのレクイエム》、そしてメインは何と何と、シベリウスの交響曲第2番でありますっ!
あなたっ、シベリア挟んで隣といえばそれまでだが、遙か極東の島国のオーケストラがフィンランドまで出かけて、しべにやるんですよおおおお!これって、朝比奈御大率いる大フィルがザンクト・フロリアン教会でブルックナーの7番を演奏したツアーの盛り上がりに匹敵するものが、日フィルを支える人達の間で巻き起こってもええんでないかいって話じゃあありませんかぁ!ヴィーンのコンツェルトハウスで弾くなんてのよりも、よっぽど大騒ぎでんがなぁ。いくら渡邉暁雄で鍛えられ、世界で最初にデジタル録音のシベリウス交響曲全集を作った(という記述がセットものレコード出た時にあったような)それなりに演奏歴がある団体とはいえ、モロに「乗り込む」わけですからねぇ。
ちなみに、初日のアウェイ中のアウェイたるヘルシンキも、やっぱりメインはしべにだそうな。監督も地元で実力を見られる、きっつい闘いになるのだろーなー。
ちょっと心配になったので、質疑応答時間に恐る恐る手を挙げ、「あのぉ、アホな質問なんですが、外国のオーケストラがフィンランドに来てシベリウスを弾く、ってのはよくあることなんですかぁ?」とマエストロに尋ねたですよ。はい。
ったらマエストロ、応えて曰く、「勉強不足でデータは判らないですが、私が知ってる事例としては、ヴィーンフィルがマゼールさんでヘルシンキに来てシベリウスを3曲を演奏する、という演奏会がありました。そのときは、マゼールさんが急病でキャンセルになり、たまたま休暇でフィンランドにいたオラモ・サカリさんが呼ばれて、練習無しで代役に立ちました。それで覚えている」とのこと。
世界中のオケがフィンランドにやってきてシベリウス詣でをしているかどうかは、残念ながら判りません。でも、いずれせよ、ちょっと特別なツアーに成らざるを得ない。ヴィーンでベートーヴェン弾くのとは、地元の見方も違うだろうしねぇ。ホントはもっと心配なのは財政的な部分なのだが、それはまたいずれ、ということみたい。とにもかくにも、響け渡邉暁雄の遺伝子、フィンランドのたびの空へ!
やくぺん先生も無論来ますよねぇ…って空気は、なんなんじゃぁああ…
今、都内某所で日本フィルの首席指揮者インキネン氏の契約2年間延長記者会見がありました。
あんまりオーケストラ関係は近寄らない小生でありますが、なんせ震災&原発事故直後に日本を逃れる外国人に混じって香港フェスティバルに招聘されていた楽団と共に南に向かい、殆ど深圳のローカル地区の学校までアウトリーチしたり、マエストロのメルボルン《リング》に付き合ったりしちゃったもんで、こういうときにはお声がかかるわけですわ。
んで、この先の2020年に向けてのベートーヴェン・チクルスやら、プチ・ドヴォルザーク選などについては、他の同業者の皆さんがなんのかんのあちこちにお書きになるでしょうから、それはそれ。ツアー担当(?)のやくぺん先生とすれば、そっちの話をしましょうか。
今回、「日本フィンランド国交150年記念&渡邉暁雄生誕100年記念」の欧州ツアー、IMGの差配で独墺英のなかなか微妙に興味深いところをまわるのだけど、その最初に到着し演奏するのは、なんとまぁ、フィンランドだそうな。期間は、来年のなんとも遅いイースターの前、4月の頭から半ば。まずは4月2日にヘルシンキで演奏し、翌日はコウヴォラという東に150キロくらいの街に向かいます。ペテルスブルクとヘルシンキの中間辺りの交通の要地だそうだが、そんなことより大事なのは、ここが我らがマエストロ・インキネンがお生まれになり、お育ちになった田舎だ、ということ。
記者会見にはなか切れ者そうな女性市長なんかもヴィデオでメッセージを送りつけてくれちゃって、我が街のマエストロを盛りあげてくれる…のかな。この街で披露するのは、まだ協奏曲は判らないけど、ラウタヴァーラが最後に書いた管弦楽曲に始まり、協奏曲があって、武満の《弦楽のためのレクイエム》、そしてメインは何と何と、シベリウスの交響曲第2番でありますっ!
あなたっ、シベリア挟んで隣といえばそれまでだが、遙か極東の島国のオーケストラがフィンランドまで出かけて、しべにやるんですよおおおお!これって、朝比奈御大率いる大フィルがザンクト・フロリアン教会でブルックナーの7番を演奏したツアーの盛り上がりに匹敵するものが、日フィルを支える人達の間で巻き起こってもええんでないかいって話じゃあありませんかぁ!ヴィーンのコンツェルトハウスで弾くなんてのよりも、よっぽど大騒ぎでんがなぁ。いくら渡邉暁雄で鍛えられ、世界で最初にデジタル録音のシベリウス交響曲全集を作った(という記述がセットものレコード出た時にあったような)それなりに演奏歴がある団体とはいえ、モロに「乗り込む」わけですからねぇ。
ちなみに、初日のアウェイ中のアウェイたるヘルシンキも、やっぱりメインはしべにだそうな。監督も地元で実力を見られる、きっつい闘いになるのだろーなー。
ちょっと心配になったので、質疑応答時間に恐る恐る手を挙げ、「あのぉ、アホな質問なんですが、外国のオーケストラがフィンランドに来てシベリウスを弾く、ってのはよくあることなんですかぁ?」とマエストロに尋ねたですよ。はい。
ったらマエストロ、応えて曰く、「勉強不足でデータは判らないですが、私が知ってる事例としては、ヴィーンフィルがマゼールさんでヘルシンキに来てシベリウスを3曲を演奏する、という演奏会がありました。そのときは、マゼールさんが急病でキャンセルになり、たまたま休暇でフィンランドにいたオラモ・サカリさんが呼ばれて、練習無しで代役に立ちました。それで覚えている」とのこと。
世界中のオケがフィンランドにやってきてシベリウス詣でをしているかどうかは、残念ながら判りません。でも、いずれせよ、ちょっと特別なツアーに成らざるを得ない。ヴィーンでベートーヴェン弾くのとは、地元の見方も違うだろうしねぇ。ホントはもっと心配なのは財政的な部分なのだが、それはまたいずれ、ということみたい。とにもかくにも、響け渡邉暁雄の遺伝子、フィンランドのたびの空へ!
やくぺん先生も無論来ますよねぇ…って空気は、なんなんじゃぁああ…
「世界中のオケがフィンランドにやってきてシベリウス詣でをしているかどうか...」
最近、米国のオケはフィンランドに行きません.....
by サンフランシスコ人 (2018-12-11 06:25)