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ハノイで日越共同制作オペラ [音楽業界]

昨日の晩、ハノイのオペラハウスからWeb記者会見があり、このようなプロジェクトの発表がありました。
https://anio-opera.jp/
内容に関しましては、上の公式Webサイトを眺めていただけば現時点での情報はほぼ全て出ております。長崎では知られた「御朱印船貿易時代の長崎の商人荒木宗太郎と安南国王女アニオー姫の国境を越えた恋の物語」を日越国交正常化50年を記念しハノイ主導でオペラ化する、というもの。トレイラーはこちら。


記者会見で語られた、現時点での公式リリースには出せていない状況を列挙すると以下。

★勿論、日本での上演も視野に入れているが、まずはヴェトナム側できちんと作品を完成し上演することが当面の目標で、その先の展開にまだ公式発表出来るものはない。長崎との関係は、という質問を投げたんですけど、日本語だったからか、時間も無く取り上げられませんでした。現時点では日本側の支援関係者はエースコックとかトヨタとか出光興産とか大和ハウスとかハノイで活動する日本企業が中心で、長崎県や長崎市は挙がってませんが、広報を含めこれからの展開を期待したいところです。

★作品の進行状況は、既にプロットの大枠は決まり、「1,3,4幕の作業中。2幕の台本が出来上がりつつあり、1幕は音楽を含め完成している」との現状報告が、作曲者チャン・マイン・フン氏からありました。

★作品のストーリー展開上、作品はヴェトナム語歌唱と日本語歌唱が半々程度に混在するものとなり、作曲も歌手への負担もなかなか大変、とのことです。ましてや現在のコロナの状況ですから、ハノイ側のチームと大山大輔氏らを中心とする日本側チームが詰めて纏まった作業をすることは出来ず、オンラインで作業が進められているとのこと。無論、ハノイ側には本名徹二さんがおりますから、安心と言えば安心とはいえ、こんな状況でもこのような国際共同制作が出来るなんて、遙か南シナ海、東シナ海の荒波を越えて渡った御朱印貿易の時代を考えれば、もの凄い世界になったものでありますなぁ。

現在出されているシノプスを眺めるに、「文化を越えた愛の葛藤」やら「国際交流の前に立ち塞がる御上の鎖国令」やら猛烈にシリアスなテーマが中心の演劇というよりも、国境を越えた愛の風景が叙情的に描かれる大スペクタクル音楽絵巻、って感じですね。作曲者さんは電子音前提とするロックオペラなども手掛けている方みたいなんで、所謂現代音楽に耐性のあるマニアさん相手ではない、誰もが抵抗なく眺められるタイプの舞台になることでありましょう。

てなわけで、再来年の日程表に「ハノイオペラハウス」と書き込んでおいて下さいな。いくらなんでもその頃には、この21世紀のコロナ鎖国も開けている…と信じたいものでありまする。

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