かなっくホールでイッサーリス様がレクチャー

以下、慌てての宣伝です。

ええと、神奈川県は横浜市は、前世紀の終わり頃から市内の各区に公共ホールがあれやこれやと建てられ、なんのかんのそれぞれがやってる状況で、そこに市長やらが替わるとまたいろいろ状況が変わるわ、指定管理が入ってきていろいろバタバタするわ、眺めていてこれほど興味深いところはない。周辺でも、大和市に図書館とホールが一緒になったでっかいコミセンみたいなものも出来るは、ちょっとまえから相模原で日フィルが定期を始めるわ、いろんなことは起きてるけど、やっぱりダイナミックさでは横浜にはまだまだかなわんわなぁ。ってか、どこまでが横浜なんだか、端から眺めているとちっともわからんぞ。

さても、そんな横浜の中心部ほど近く、県の名前になった神奈川の辺りに、かなっくホールというところがありまする。
http://kanack-hall.info/
海に向かえば米軍のノースピアがあり、懐かしのヴェトナム戦争時代の相模原補給基地からの軍事物資運搬阻止騒動などが思い出されるわけでありますが…て、そんなことを思い出す奴がどれくらいいるんじゃ、今や
http://d.hatena.ne.jp/Noro153+EN/20110906/1315303236
ま、そんな場所でありまする。

隣には今や弦楽四重奏の聖地となった鶴見サルビアホール、その反対の隣はみなとみらいやら県民ホールやら県立音楽堂、はたまた美術館までありとあらゆる出し物がやられる文化超過密地帯。そんななかで、なんとか独自性を出そうと頑張ってるわけでありますが…まあ、普通に考えて、大変だろーなぁ、としか思えぬですね。

で、そこでこんなイベントがあります。
http://kanack-hall.info/event/1024%e3%80%94%e6%9c%88%e3%80%95%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%b4%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%82%a4%e3%83%83%e3%82%b5%e3%83%bc%e3%83%aa%e3%82%b9-%e5%ad%90%e3%81%a9%e3%82%82%e3%81%ae%e3%81%9f/
要は、イッサーリス御大のレクチャーコンサートなんだけど、興味深いのはその中身。「子供のための」と「大人のための」の２つの公演に分けて、それぞれに向け本人が喋って、短いコンサートをする。なんと言ってもビックリなのは、子供のためのレクチャーの素材がアデスの曲だ、ということであります。

こういう「子供のためのコンサート」とか「レクチャーコンサート」というのは、とりわけ公共ホールはお好きなようで、いろいろとやられている。その素材もやり方もいろいろで、例えば今、静岡AOIでは学芸員がAOIクァルテットが次の公演でやる演目をがっつり説明するレクチャーとかあるし
http://www2.aoi.shizuoka-city.or.jp/concert/detail.php?public_uid=2203
恐らく、探し始めればホントにいろんなことがやられてるのでしょう。そんな中でも、このかなっくホールのやり方はちょっとビックリでんな。なんせ、天下のイッサーリス様がマニアじゃない方々を対象に、普通に言えば「現代音楽」に相当するもんを語るわけだからさ。よくまあ、この企画通したなぁ、と感嘆してしまうですよ。

なんだかチケットなんぞはあるのかないのか良く判らないけど、ともかく、こんなイベントがあります、というご案内。神奈川各地のホールの指定管理者さんなんかが押し掛けて、どういうことをしているのかきっちり眺めて刺激し合って欲しいものであります。