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ぐぁんばれ千歳空港 [たびの空]

昨日木曜日、朝の5時起きで葛飾オフィスを出て羽田に至り、札幌で葵トリオ取材にならん取材をし(これに関しては、「売文家業」カテゴリーでいろいろ言いたいこともあるのだが、コロナ禍の異常事態が収束するまでは口をつぐんでおきます、いずれ「コロナの頃の笑い話」になったら思う存分記しましょうぞ)、本日は午後4時までに、エクの公開リハーサルの司会という妙なお仕事のために新浦安まで戻らねばならぬ。真冬の北の大地たびの空のドタバタ話で、冷たい心を温めておくんなせーなぁ…って、あったまらんわいっ!

てなわけで、本日は「千歳空港の除雪は偉いぞっ!」というどーでもいい話をするのじゃよ。

緊急事態が発令されていようがいまいが有用至急の用事で札幌に向かい、現地でやれることはやった本日朝、昨日同様に爺は朝の5時に目が覚めてしまう。と、iPhone画面には「千歳は暴風雪となります」とアラートが踊ってら。このたびの空、東京を出る前から「金曜日は豪雪が予想されるので便の変更をしてください」などという訳の分からぬ脅しのようなメールがANAさんから来ていた。んで、昨日午前10時前に千歳に到着するや、ANAの出発カウンターにいるおねーさんに「昨日、こういうメールが来てるんだけど、明日ってそんなにヤバそうなんですか?」と尋ねたら、まだ判らない、現状はなんとも言えず、昼過ぎに次のアナウンスがあるので、もう少しお待ちください、とのこと。

仕方なく空港の飯屋で延々過ごし、昼過ぎに状況を確認に再びカウンターに行くと、「夕方に発表があるので待ってくれ」。うううむ、こりゃラチがあかないぞ。いずれにせよ、ここには書けないいろいろなすったもんだで練習は眺められないどころか、演奏家に会ってコメント採ることすら出来ない状況だと判ってきたので、これなら朝にホテルに押しかけ取材ということもないだろう。じゃ、ともかく、少しでも早い便に変更しておくか……と、当初の予定では午前11時半千歳発だった便を朝9時半発のひとつ前の便に変更(羽田千歳便のほぼ半数が間引かれていて、10時半発は運休中)、葵トリオの三重協奏曲をしっかり聴くべくOnちゃんタワー隣の新設ホールに向かった昨日木曜日なのでありました。

そんなこんな、札幌駅徒歩6分の宿を出るのは今朝の午前7時半くらいの予定だったのだが、iPhone画面眺めて、これはマズいと判断。飛び起きて慌てて荷物を纏め、まだ真っ暗な午前5時半に宿を出て、JR札幌駅まで急ぐ。途中、凍った歩道に足をすくわれないようにしながら、ANA公式画面から再びの便変更を行います。混んでたら嫌だなぁ、と思ったけど、午前7時半の千歳発羽田行きのANA朝一便は、可哀想になっちゃうくらいガラガラで、難なく13Aという席を確保。うううむ、縁起が悪そうな席番号じゃなぁ…なんて思ってはいけんのじゃよ。うん。

午前5時35分くらいに改札前に到着、5時50分の空港快速に乗ろうとするが、まだ改札が開いてません。
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待つうちに開場し、ホームに走り、定刻通りに小樽方面からやってきた朝一の千歳空港行きに乗車。日本でいちばん東の大都市とはいえ北緯40度越えの北半球の冬とあって、まだ真っ暗な中をガラガラな車内でウトウトしつつ、6時半前に新千歳空港地下駅に到着。なんのかんので午前7時前、ようやく薄ら白んできた曇り空、もう雪雲はそこまで迫っている下に、我がANAさんの長くデッカい777が雪もないスポットに駐機してら
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あたくしめを乗せてくれようと待っている巨体を目撃し、大いに安心したのであった。

優先搭乗が始まる頃には、ハラハラなにやら空から落ち始め、翼の辺りには凍結防止液をぶちまけるクレーン車が来て作業をしてます。
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10分も眺めているうちに、スポット周辺はどんどん白くなっていくぞ。

7時10分に無事に搭乗し席に着き、窓から眺めると、一生懸命凍結防止作業をやってら。
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7時15分くらいには乗客全員が搭乗したのか、ボーディングブリッジが外れ、すちゅわーですのおねーさんが目の前の扉をロックし、おおおお、雪が酷くなる前にさっさと離陸させてしまうのだな。
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そうこうするうちに、あっという間に窓には雪が付着し、外がまるっきり見えなくなってしまったぞ。

さああいけぇ、さっさと離陸してくれぇ、という客らの無言の祈りを知ってか知らずか、我らがながぁーいトリプルセブン、動く気配はありません。やがて、「現在、除雪作業中で、完了を待って離陸します」との無慈悲なアナウンスが。

ここで客は一斉におねーさんに「電話、まだ使える」と尋ね、電波制限が一時的に解除になるや、人々は一斉に連絡を始めるのであった。ホントに、全員が携帯弄って連絡してたんじゃないかしら。無論、やくぺん先生もしましたよ。

外にはしんしんと雪積もり、あっという間の大雪原。隣のスポットがグラウンド・スタッフが一生懸命雪をかいたりしているので、どうやら羽田を出た朝一番がもうすぐ到着するみたいじゃわ。おお、フライトレーダー24に拠れば、もうANAの短い78くんがアプローチしているでないか。これ、昨日午後の時点でやくぺん先生が搭乗すべく変更した戻り便になる奴ですな。午前8時半過ぎ、雪の壁の向こうに到着しスポットインする78くんが見えたり見えなかったり。
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さあ、わらわらと地上要員皆さんがこっちにやってくるぞ。さあ、いよいよ大雪貫き、やくぺん号の出発じゃ!

雪の壁の隙間から覗いていると、千歳のオジサンおねーさんたち、一生懸命働いてくださっております。あ、転んだぁ、気をつけてくれよぉ。皆さん含め、人命第一ですからね。そういえば、シカゴはミッドウェイ空港で似たような目に遭い、延々と半日間、空港の雪かきシフトが把握出来るまで外を眺めていたことがあったなぁ。オヘアからラグァーディアに向けて離陸したら直後に雪で閉鎖になったこともあったっけ。その後、数日シカゴ近辺空港閉鎖になり、ムーティが足止めになった、とか言ってたっけ。

もといもとい、400人もが乗れる筈の機内に座る我ら4ダースほどの乗客、もうさっきから妙なまったり感も流れていた機内も
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いよいよ動くとなるとこの大雪かきわけての離陸にちょっとは緊張も走ります。お願いだ、無理せず、でも頑張って飛ばせてくれよ。だって、外はなんもみえない真っ白な雪嵐なんだからさ。

延々とタキシングしていく間も窓に雪積もり、どこにいるかも判らない。千歳の民間滑走路の最南端まで行き、まずは前を行っていたJALの737が先触れを切って離陸していく。雪吹雪で赤い鶴丸もろくに見えないが、無事に出て行ったようじゃ。

かくて午前9時前、我がながあああいトリプルセブンもつるつるの滑走路をちょっと走ったと思ったら、瞬く間に離陸。下の動画、真っ白な画面が続くだけですから、そのつもりで。
上がれども上がれども雲は切れず、やっと青空が見えたのは津軽海峡も真ん中辺り、千歳のイーグルが札幌を壊滅させたレギオンを追いスパロー命中させ墜落させた古戦場辺りでありましたとさ。

福島上空辺りからは、空っ風吹く北関東の空。百里、成田と下に眺め、横浜ベイブリッジ向こうに冬の霊峰富士が聳え
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スッカラカンに晴れた新帝都に無事到着、なんのかんのなんのかんので今に至った次第。

結論:偉いぞ、千歳空港!シカゴどころか、トロントにも、はたまたミネアポリスにも負けない、世界一の雪害対策空港じゃっ!

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