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秋のプチ若手弦楽四重奏祭り:タレイアとかチェルカトーレとか [弦楽四重奏]

東京湾岸から千葉にかけてはすっかり「颱風が来るぞぉ」ノリだったのが、なにやら東に逸れて海の上、今日も朝から雲がベッタリの大川端でありまする。

お彼岸の連休も終わり、政権が変わっただけでなにやらコロナも消えちゃったみたいな不思議な空気が醸し出されている今日この頃、げーじゅつの秋がやってきたらしく、春分の日から秋分の日までの失われた半年を一気に取り返すべく、明日から月曜日までの新帝都は若い弦楽四重奏団が大活躍じゃわ。とはいえ、昨今の演奏会、ホントにやってるんだかやってないんだかよーわからん状況が続いているわけでありまして、慌てて明日以降の整理をしておきましょう。

まずは、当電子壁新聞ではお馴染み、遙か北はトロンハイム、南はメルボルンまで若き日の姿を追いかけたタレイアQの皆様。第一線引退宣言をしたやくぺん先生とすれば、最後に「最初から眺めていた」連中のひとつですな。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-05-13-1
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-09-26
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2018-07-05
もう「若手」というのも失礼な世代でありまする。で、この週末の演奏曲目を並べると

※9月25日晴海トリトン:ヤナーチェク第2番
https://www.triton-arts.net/ja/concert/2020/09/25/3210/
※9月28日サントリー:モーツァルトK.421
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20200928_S_3.html

他にも25日にはエクとのオクテットもありまする。注目は月曜日のモーツァルトのニ短調。サントリー室内楽アカデミー五期生として、最後に元東京Qの長老らの経験に触れた彼女らがどのような古典を聴かせてくれるか、「若手」時代の卒業演奏として大いに期待されるところでありまする。なんせ、トロンハイムでは一緒にいたお隣の半島四人娘エスメが、あれよあれよとロンドンで勝っちゃったりしてるわけだしねぇ。
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もう一方の注目は、チェルカトーレQ。このコロナ下に再開した演奏会のあちこちでソリストとして活動しているかのモルゴーアの遺伝子を次世代に伝えるヴァイオリンさんを擁するこの団体、キャリアとしてはタレイアよりも一学年下くらいの感じ
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2019-04-28
去る5月に行われる予定だった大阪大会の参加権も有し、恐らくは来年予定される延期大会にも出てくるであろうバリバリの若手真っ最中の連中ですな。この週末の演目は
※9月26日パーシモンホール:シューベルト《断章》、シューマン第3番、ショスタコーヴィチ第7番、メンデルスゾーン第2番
https://www.persimmon.or.jp/media/20200926_leaf.pdf
※9月27日サントリー:ベートーヴェン第12番より 第2、4楽章
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20200928_S_3.html

こちらは26日はちょっと詰め込みすぎとすら思えるフルコンサート。コロナのお陰で、大ホールでの演奏ということ。ある意味、希有な力試しの機会が与えられたわけでありますな。サントリーは先輩のさよなら演奏会の露払い。っても、作品127のこの2つの楽章って、もの凄く纏めにくそうだなぁ。古典真っ正面というのがないのがちょっと残念だけど。

このサントリーの卒業演奏会、もうひとつチェルカトーレと同期のインテグラも登場、《テトラス》を披露してくれる予定でありまする。これも乞うご期待。
https://www.suntory.co.jp/suntoryhall/schedule/detail/20200927_S_1.html

世界各国から押し寄せる長老若手の弦楽四重奏団がすっかり影を潜めている今の列島、颱風明けの爽やかな秋空の下、この島を拠点に頑張ろうとしている若い連中を聴いてみようではありませんか。

なお、一方で、タレイアとほぼ同じ時代を過ごしてきたQエスパスが、コロナ禍の自粛時期に、活動停止を宣言しています。
https://www.facebook.com/lsq2014
このようにきちんと活動にピリオドを打つと断言するのは、団としても勇気がいること。この経験を、室内楽奏者として多いに役に立てていただきたいものでありまする。ご苦労様でした。

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