SSブログ

バンフ大会始まって以来の結果 [弦楽四重奏]

極東の島国列島の本日昼前、第13回バンフ国際弦楽四重奏コンクールの結果が出ました。なんと、この大会始まって以来の「1位2団体」という驚愕の結論となった次第。こちら。すっかり公式速報化しているヴァイオリン・チャンネルからですけど。
https://theviolinchannel.com/joint-1st-priz-awarded-banff-international-quartet-competition-marmen-viano-quartets/
公式にも賞の詳細が出ました。
https://www.banffcentre.ca/articles/2019-BISQC-Winners-Announced

ファイナリスト3団体から、マルメンQとヴィアノQが1位を分けることとなりました(各賞をどう分けるかはよく判りませんけど)。発表直後の現地からの報告では、聴衆の間ではかなりの戸惑いがあったようです。なにせ、今回からバンフセンターのレジデンシィだけではなく、かなりいろいろな副賞もあって、こんなにひとつが持って行って大丈夫か、という感じもあったんですけど、こういうやり方をするとはねぇ。ちなみに演奏終了から結果発表までかなり時間がかかり、聴衆は随分イライラして待っていたみたい。

どうしてこういうことになったか、恐らくはいかなこんな無責任私設電子壁新聞でも記せないこともあるんでしょうが、いずれいろいろ漏れ聞こえてくるでありましょう。なにはともあれ、「必ず優勝は出すけど複数団体の同位入賞はあり得ない」とみんなが信じていたバンフ大会だけに、かなりの衝撃だったことは事実のようです。

思えばバンフ大会、始まってから20世紀最後の優勝団体のミロQの頃までは、アマネットQなど余り上手くいかなかった(って、今もメンバーほぼ違って存続してますが)団体もあるものの、セント・ローレンスQやらラークQやら、ちゃんとキャリアを積めた団体に優勝が出ていた。だけど、21世紀には行ってからは「北米系の素材として良い団体」に優勝が行くようになり、数回前からははっきりと「カナダの次世代を担う団体を探す」という裏テーマが表に見えちゃうようになってきていた。前回のロルストンQ優勝で、良くも悪くも「バンフのローカル化」は一区切り付き、さて今回からどうなることやらと思っていたわけですが…いやぁ、こういう結果になるとはねぇ。

考えてみたら、豪州のティン・アレーQはあったものの、「バンフ優勝」というタイトルを獲得した欧州の団体って初めてじゃないっけ。なんせハーゲンもヘンシェルもクスもファイナリストで、優勝はしてないんだもんねぇ。

3年後には、いよいよ待望の新しい音楽ホールも完成し舞台も新たになるとのこと。新しいバンフ、仕事抜きの娯楽で好き勝手なことを言っていれば良いような状況で訪れられたらねぇ、婆さんや。

とにもかくにも、バリー監督以下、関係者の皆々様、聴衆の皆々様、お疲れ様でした。なお、マルメンQはボルドー大会の世界ツアー賞獲得団体として来年6月、大阪の闘いが終わった後に日本を訪れ、晴海などで演奏することが決まっております。ほーら、世界大運動会よりも楽しみでしょ!

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:音楽