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「獅子の魂」の次はカピバラ! [弦楽四重奏]

ゴールデンウィークが始まるニッポン列島、現在の首都圏弦楽四重奏の聖地鶴見サルビアホール、近衛と歴代日本の弦楽四重奏の精神が脈々と伝わる新帝都湾岸第一生命ホール、古都近辺の室内楽ツウが集まる知る人ぞ知る関西弦楽四重奏の重要拠点びわ湖ホール、そして大阪室内楽コンクールが全面支援する商都は御堂筋北ザ・フェニックスホールと、ホンシュウ島の室内楽要地のみをピンポイントで駆け抜けたレオンコロQの「ボルドー国際弦楽四重奏コンクール優勝ツアー」、鶴見と大津は文字通りの完売、晴海はほぼ完売のシリーズ空前の入り、梅田は二階の一部に多少の空席は見えたものの平土間満席のこのジャンル新人としては異例の集客と、流石に判る人は判ってるって勢いで、先程、無事に終了いたしましたです。

フェニックス公演でも関係者や同業者も詰めかけ、終演後はブラボーの嵐、黒沼俊夫によって巖本真理Qの伝統を襲名した日本のレジェンド久合田緑先生も、ラズモが終わるや立ちあがって拍手をなさっておりました。あんな姿、始めて見ましたです。

演奏についてはもう今更ですけど、本日はアンコールの近衛秀健編曲《愛の哀しみ》のコーダ前の中声の微妙な動きなんぞに腰を抜かしましたです。いやぁ、そりゃね、ピアノで2本の腕と両足をひとりでコントロールしてルバートしたりするのは当たり前だけどさ、それを4人でやるんですよっ!ホント、今更ながらだけど、こういうことを特別なことしてるみたいに感じさせず、まるで当たり前にやれちゃうなんて、ライオンハート軍団、末恐ろしや…

ちなみに近衛夫人に拠れば、秀健さんはこのような譜面をいっぱい遺していて、この楽譜も「うちにあったもの」だそうです。出版も整理もきちんとはされていないそうで、他にも宮内庁で諸国VIP来訪の際に様々な民謡などの弦楽四重奏編曲もなさっているそうな。誰か整理して出版してくれないかしら、ともかく、中声の充実が素晴らしい楽譜なんですわ。

てなわけで、とにもかくにも、レオンコロ初来日ツアー、終わりましたです。明日からは数日、ニッポンでインバウンドの若い観光客になるそうな。ノンビリして下さいな。
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やくぺん先生とすれば、コロナ禍の葛飾の巨大柿の木下でオンラインで接して以来、丁度1年前のザールブリュッケン近郊ホンブルクの市民会館で初めてライヴを聴き、これはともかくひたすらプッシュあるのみ、と慣れないイケイケ作業を続けて参りましたが、それも本日で無事に終了。もうこれで人々の判断に委ね、遠くから見守っていくだけの爺になれるわけでありまする。

…とはいえ、まだ近衛の血流は終わってはおらん。次は来る11月、21世紀にルネサンスを迎えるであろうピアノ四重奏というフォーマットを支えるだろう多国籍旅団、カピバラQがニッポン列島襲来じゃわい!
https://jcmf.or.jp/concert/grandprix2024/

真由さんから剛大氏に渡されるバトンをしっかり受けて、カピバラ旋風を巻き起こせっ!…って、なんかどうしてもノンビリしちゃうんだわなぁ、この名前。

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