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ジョシュのおうちからベートーヴェン [弦楽四重奏]

コロナ禍の世界、現状がどういうことになっていようが、ともかく演奏しなければという音楽家の皆様の様々な試みがあちこちで展開している今日この頃、コロナ無き幻のタイムラインならば今頃は選手村に世界中の若人アスリートが集まり、些かキチガイじみた空気すら横溢していたであろう新帝都、200メートルほどの低い雲に覆われた梅雨がいつまでもあけない土曜日の午後、ネット上ではネットライヴ配信の一方の雄として市場を席巻しつつあるDWANGOさんのシステムに乗っかって、表彰台も余裕で狙えるニッポンが誇る世界トップ級の若きスーパーコンマス水谷氏率いる東響さんが、実質的には指揮者無し演奏の「ノット社長のお姿が指揮台から再生映像で流れるコンサート」をやってらっしゃいます。いやぁ、いろいろな意味でこんな状況でもなければ絶対にやらない、そんなことやる意味ないでしょ、で終わってしまう(亡き)五輪に相応しいイベントであることよ。

ニッポン代表はテクノロジー駆使した(というわけでのないのだろーけど)奇策で打って出ておりますが、遙か北米大陸の真ん中、これまたトーキョー以上に再発したコロナ禍で明日をも見えないテキサス州都オースティンからは、アメリカ合衆国代表チームたるミロQが、昨日から連日日本時間の朝にライヴでのベートーヴェン全曲演奏会をスタートさせております。こちら。プロモーション映像もありまする。
https://miroquartet.com/

なお、当電子壁新聞でも既にお伝えしておりますが
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2020-07-06
これ、「書いてあることはみんな嘘、信じるなぁ」をモットーとする当電子壁新聞らしく、大きな嘘がひとつありましたので、お詫びして訂正します。スイマセン、アベそーり並に軽いお詫びで。ええ、実際のところ、ミロQの面々は遙々ワシントン州の太平洋の島には出向いておりません。チェロのジョシュのおうちをスタジオにして、オースティンからのライヴ・ストリーミングだそうです。
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ジョシュのお宅は音が良い、という話は前から聞いていましたが、それでも収録場所は直前になって変更されたそうな。ちなみに、メンバーはみんなレジデントとして奉職するテキサス州立大学の周辺に住んでいるのですが、このサイクル期間中はジョシュのお宅に泊まり込みだそうな。まあ、少ないとはいえ、映像スタッフなどそれなりの数の人々が出入りするわけですから、安全を図るのは仕方ないでしょう。ちなみに、オースティンって、こんなとこ。ああ、もう7年も前のことなのかぁ。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2013-09-29

ミロQはおうちの近くからの出演ですけど、監督さんは遙か太平洋の島から出演なさり、毎回、終演後はアフタートークをなさってます。ここも、画面にいろんな飛ぶ方々が横切ったりしてるノンビリしたところ。
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こういうところでNYCやダラスみたいなパンデミック禍といわれても、実感する方が難しいでしょうねぇ。

中身に関して言えば、このストリーミング大流行で判った「弦楽四重奏のライヴは実力がモロに出るからコワい」という当たり前といえば当たり前の現象、流石に今のアメリカ合衆国で心身共に実力トップの団体だけあって、いろんな意味で難なく乗り切ってるのが凄い。アフタートークでダニエルが「3ヶ月練習してなかったけど」と仰ってましたが、あんな近くに住んでいてもその状況だったのに、たいしたもんだなぁ。

10月の晴海選手村横でのハーフ・チクルスは、現実的にはなかなか難しそうな情勢になりつつありますので、あと7回のチクルス、こちらも頑張って鑑賞しましょうぞ。なお、チクルス鑑賞券を買い上げの場合は、チクルス期間中は視直しも出来るようです。

さてと、マスク付けて近くのコンビニまで行き、昨日から発売となったYamatoの諸君のチケットを購入してくるか。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2020-07-13
コロナで仕事激減、財政逼迫の折、《ラズモ》全曲は失礼させていただくも、後期ふたつはニッポンのコロナ騒動発症の地を眺める場所でのハーフ・チクルス、参加しないわけにはいくまいて。夜の部はまだちょっとはあるみたいだし。

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