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東方教会イースター巴里の4日間 [たびの空]

水曜日の夕方にフランクフルト空港に到着、明けて翌木曜日朝6時前のICEでフランス西部を吹っ飛ばし、イースター休暇明け、東方教会暦だとイースター週末にならんとする春も盛りの華の都巴里東駅に午前10時前に到着いたしましたです。

半端に早いので、東駅優等列車ホームを出た道を延々と2キロくらい歩けば10年代に入ってからのやくぺん先生んちの定宿に到着するので、シンガポールはチャンギ空港で8時間の乗り継ぎ(巴里・オペラ座の有料配信《中国のニクソン》をラウンジで全幕眺めてしまいましたぁ)戦争真っ最中の海を左に眺め
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30時間のたびの空、やっと平らなところで数時間ガッツリネタとはいえ、いきなり巴里までのパツパツ満席の車中はインドの若いご夫婦と将来のボリウッドスター女優かって可愛らしいお嬢さんとのテーブルボックス席という恐ろしく気を遣う席で
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思いっきり「良い人モード」を使い切って既にボロボロ。不機嫌そうな顔で桜も散る運河からアフリカ系イスラムやら東方教会系の方々が多い庶民街を「巴里の北千住」ラ・ヴィレット地区に向けてダラダラ歩いて行くと、某若い演奏家さんから「今、パリにいらっしゃるんですよね、昼に遭えますか、ちょっと話しが…」との連絡。

おいおいおい、夕方には若い同業者さんと遭うことになってるし、いきなり悩める若者二連発の御隠居仕事かいなぁ、とSNSの発達をちょっと恨みつつ、宿に到着。まだチェックインが出来ないので、荷物預けて、クロウタドリさんやらキバシリさんやらの声に欧州を感じながら運河渡ってシテ・ド・ラ・ムジークまで歩き、ボックスオフィスで夜のIRCAMアンサンブルのチケットを拾い、ついでに本日発売の来シーズンのチケットを買おうとしたら、一回券は来月15日からなんでまた来てね、ともう電話はとりたくない、っておねーちゃんに手を振られる。

あとはもう、高等音楽院に勝手に入れなくなってからは、この空間ではもうここしか待ち合わせ場所がないシテ・ド・ラ・ムジーク隣のカフェ・ド・ラ・ムジークに座り込み、途中で宿まで戻りチェックインしてくる中座を挟みつつ、昼から夕方まで延々と若い人の愚痴聞き二件。
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慌てて大人気の若手シェフ&ユジャ・ワンなんてこれ以上の人気カードはないパリ管に走る若い同業者さんを横目に、同じ大混乱の入口ながら大ホールとは一転してノンビリモードの小ホールで長野秀樹さんのブーレーズなんぞ気持ち良く拝聴し
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まだ《悲愴》真っ最中の大ホールを横目に、この空間なら確実にヘリ4機離着陸できるなぁ、と思いつつ夜の公園抜けて宿に戻り、ぶっ倒れるパリの夜なのであった。

一夜明け、時差調整のお休み日のつもりだった東方教会イースターの金曜日、昨日のカフェではまだ話し足りなかった若き同業者さんがアパートのある某所に貧乏人バスで戻る前に、ちょっとお昼でも…とのことで、またまたのこのこと北駅近くまで地下鉄乗ってでかけていき、世間は年金受給年齢引き上げ抗議集会で市内は要注意との連絡がニッポン国外務省さんから来てるものの、北駅前なんてスリと置き引き注意のいつものここは京都かフィレンツェか、はたまたゆふいんは湯の坪街道か、って状況。大人気のパン屋さんに観光客です、って顔をして並び
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イートインに陣取ってバス出発まで延々とまたなんのかんのなんのかんの。じゃあまた、と去って行く若者ぐぁんばれ、と願いつつ、運河沿いの規模だけは世界で一番デカそうなスーパーに行き、日曜夜までの食材買い出しを済ませたら、もう疲れてしまって、買って来たパエリア二人前をチンして半分喰らって、パリ管チケットにならんだりもせず、寝てしまう爺なのであったとさ。

んで、東方教会ブラックサタデー、朝から目の前の枝にやってくるコガラやらシジュウカラやらアオガラやらを眺めつつ
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ひたすら泥縄勉強。夜は友人夫妻と、音楽院向かいのこの辺りではここしかないレストランで夕飯、というだけの予定が、なんのかんので急にセーヌ河畔の「多様性美術館」としかいいようのないところのオーディトリアムでル・バルコンがオーストラリア人作曲家のテノールとバリトンと小編成オケ(ヴァイオリン無し)と映像コラボ作品をやるという。ル・バルコンの何でも屋スーパー裏方くんに連絡すると、自由席だけど全体が見えるのは前の方の真ん中だけだから早く来い、と言ってくるではないの。6時開演なんだけど、慌てて地下鉄乗り継いでアルマ橋まで辿り着けば、もうそこは東京天樹眺める吾妻橋状態
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その向こうに聳えるパリのクレムリンみたいなロシア文化センターがキラキラとイースターの光を浴びてら。人を掻き分けるようにあずまばしじゃなくてあるまばしを跨ぎ、オーディトリアムに据わると、おおお、今日はマキシムくんはどっかで指揮のお仕事してるんで指揮者は誰なんじゃと思ったら、懐かしや、コロナ前の金沢にマキシムくんチームで客演しベルク《室内協奏曲》独奏弾いた、《光の土曜日》のルシファー君ではないかい!

へえ、これがル・バルコンの日常業務なんね、といろいろ思いつつ、またまたラ・ヴィレット地区に戻り、パリ管、フィルハーモニー、音楽院関係者御用達の混雑したレストランで、昨年初夏に温泉県盆地のオフィスを尋ねてくれて風呂に入っていってくださった友人夫妻と歓談。ま、基本は碌でもない話で、今の地球上、まともな政府は存在していないという結論に達し
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じゃまたね。土曜の夜も騒々しい公園と運河越えて戻って来て、すっかり出来上がっていて何もせずにぶっ倒れてしまうのであーる。

かくて、当ツアーパリ滞在4日目にしてやっと本来のお仕事、バスチーユへとデュダメル指揮ハンプソン&フレミングの《中国のニクソン》最終公演に参りましょか。終演後にアフタートークがあり、終わると7時かぁ、夕飯はチキン暖めて、と思ってたら、またまた当地にお住まいの別の同業者さんから「明日まで居るんだって、遭える?」との連絡。これはチキンは無理しても昼に喰ってしまわんとマズいなぁ。なんせ明日は朝の6時過ぎにはオルリー空港に向かわにゃならんので。

田舎者の隠居には、大都会巴里は据わってるだけであちこちから人がやってくる街。これが都会というもの、なんじゃろなぁ。

来週の今頃は、もうシンガポールに向けて帰国の途。ノンビリ巴里の4日を終え、残るあっという間の1週間、マドリード→フランクフルト→ホンブルク→ベルリン→コットブスと駆け抜けながら、原稿やっつける難行苦行のたびの空、いよいよ本番の始まりじゃ。

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統営への道2023 [たびの空]

朝の6時半前に福岡天神の宿を出て、昨日から海峡を臨むイサン・ユンのお墓の横で始まっているイサン・ユン記念統営国際音楽祭2023会場の統営コンサートホールから観光港を挟み徒歩10分程の安宿に到着しております。思ったより上手い具合にバスの接続があり、諦めていた3時開演のゲルネをソリストに迎えたコリア・ナショナル管のコンサートに間に合ってしまい、結果として夜のロバートソン御大指揮のする腕っこきを世界から集めた統営祝祭管が頭いかれた音楽としか言いようがないラフマニノフ第1交響曲をぶっ放すまで、ずっと岬の先の会場で過ごし、今、戻って来ましたです。

ええ、福岡帝国北九州地区にお住まいの方なら新帝都どころか大阪行くより遙かに近い統営、やくぺん先生の温泉県盆地オフィスからでも単純直線距離なら岡山や鹿児島くらいで、こんな「伊豆とか軽井沢くらいのところにチャンとした大ホールと小規模演劇も可能な小スペース、それにホール飯を超えたまともなイタリアンのレストランと高級ホテルがあり、そこを会場にサントリーサマーフェスティバルに、著名ソリスト複数と地元人気ソリストを加え、2度の週末にはサイトウキネンみたいなフェスティバルオケと首都圏メイジャーオケを呼んでくる、桜とイースター観光シーズンの音楽祭」が行われているのですから、知らんぷりしてる手はないと思うんだけどねぇ。まあ、条件がこれだけ良いし、ソウルからグランツーリズモタイプのヒュンダイ高級車120キロでぶっ飛ばせば3時間で来るわけで、ニッポン聴衆を無理に集める必要もないことは確かなんだけどさ。

とにもかくにも、何処とも同じくこの3年はまともに開催出来なかった統営国際音楽祭、アンカナのヴィオラ奏者という経歴でドイツ人とは思えぬ細かい気配りが出来たディレクターがこの地で行われていたイサン・ユン顕彰国際コンクールの実績と手腕を買われ、ドタバタ真っ只中の国際コンクール連盟代理総裁に転出。なんとまぁ芸術監督にウンスク・チンを迎え、新たな体制となったところでコロナ禍となり、タン・ドゥンの《仏陀受難曲》やらマデルナ《サテュリコン》上演が発表されながら全て中止。やっと再開された今年は、ともかくまずは様子を見ようという現実的な選択で、大規模室内オペラ上演はなく、カヴァコスをレジデント・アーティストに迎え、昨晩のロバートソン指揮祝祭管バックでのブラームスの協奏曲で賑々しく幕を開けましたです。なんせ「イサン・ユン音楽祭」ですから、シュトゥットガルト声楽アンサンブルがゲストでベリオ《シンフォニア》なんぞを前半にサラッとやったりしてますけどね。これ、聴きたかったけど、昨晩は福岡で若い弦楽四重奏団の2度目の定期演奏会があったので、そっち優先でありました。ちょっと残念。

もといもとい。で、ニッポン文化圏では殆ど観光地として知られていない統営、コロナ禍が明けた今、どんな風に来れば良いのか、お伝えしましょうぞ。この話のアップデート版でありまするな。
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-04-06
https://yakupen.blog.ss-blog.jp/2017-04-07
6年前と異なるのは、やくぺん先生のスタート地点がニッポン国帝都首都圏ではなく、九州北部となっていること。ま、それはまた別の話なんだけど。

新年度初めの土曜日の朝に福岡板付空港から半島に向け離陸するまでのドタバタは、それはそれで「たびの空」ひとネタに充分なってしまう騒動なんで、ここでは割愛。エアプサンのチェックイン行列+セキュリティ行列+お土産購入行列の総計時間は、福岡板付から釜山金海空港までのフライト時間よりも遙かに長い、という事実だけはお伝えしておきましょうぞ。いやはや…

んで、なんのかんのでインバウンドだけではなく釜山観光だかの福岡市民も3割くらいは乗せたエアプサンの長い321は桜も終わりの福岡帝国を離陸、眼下に対馬を眺めるのは新帝都や関西からの空の道ではあり得ない風景でありまする。
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実質フライト時間40分くらい、アッという間に桜咲き乱れる半島南、釜山北西郊外の金海空港に着陸、貨物側ターミナルの先っぽの韓国空軍アラート地区に週末もお仕事中のF-16が一機ボーッとしてるのを眺め、北東の軍地区を横目に国際線ターミナルに向かうと、おおおおお、ヤンキーも採用を決めた737タイプの背中に長いこぶ背負った早期警戒機やらC-130やらが週末っぽくノンビリ寝てる横、民間機誘導路に沿ってブラック・イーグルズのT-50がズラリと並んでエアプサンやくぺん号をお出迎えではあーりませんかぁ。流石に軍でいちばん愛想が良い奴らを集めた広報専用部隊、こっちに手を振ってら。残念ながら半島南は空港や駅施設は写真撮影禁止で、勇姿をご覧いただけません。今や方向性を見失いすっかり迷走状態の我らが「碧き衝撃」を尻目に、あちこちで高評価のアクロバットを見せて歩いてる韓国黒鷲軍団、春の桜上空を乱舞する航空ショーでもあるんかね。

コロナ後はガラガラだった外国人入国、久しぶりにニッポン国籍客が列を成しているカウンターを通り抜けると、もう荷物は廻ってら。さても、問題はここから。Webサイトによれば、金海空港から統営バスターミナルへのリムジンバスは運休中とのこと。ことによると4月1日から再開では…なんて期待をしながら国際線ターミナル前のバス乗り場に行ってみると、おおおお
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やはり統営行きはまだ運休中でありまする。

こうなるともう方法はひとつ。目の前に走ってるでっかいゆりかもめみたいな交通システムの駅に向かい、市内方向にむけ絵に描いたような「お花見」状態の河原の桜を越えてシステム終点の沙上駅へ。市内からだと地下鉄でやってくる西部バスターミナルに慌てて向かいます。ターミナルは新交通システム駅から徒歩数分なんだけど、何故か両ターミナルは直結されておらず(なんか、韓国って市内鉄道とバスターミナルって別にあるんだよねぇ、どこも)、あああ釜山に来たなぁ、というごちゃごちゃした道を渡った向こう。
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半島南の各都市でお馴染みの街のデカいバス駅で、今時のショッピングモールやらの一部ではなく、前世紀からのものをアップデートしながら使ってるもんですな。

チケットも、各国語対応のタッチパネルが並びカード処理ってのもあるけどそれがメインではなく、伝統の並んで買うスタイル。で、読める言語で長距離と書かれたカウンターで黒いにーちゃんとねーちゃんがバタバタやってるのの後ろの並び、「トンヨン、ディレクト」と叫びカードを出すと、典型的なコリアン・ビューティがこれ以上無愛想な顔はないって不機嫌そうに、恐らくは個人所有物の端末で何やらトントン叩き、英語で「Tongyeoungなにやらかにやら…」と書かれた画面を突きつけてくる。でぇええと首を立てに振ると、なにやらおやりになり、カードと一緒にチケットを放り投げてくるのじゃだっく。
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かくて、赤丸が付けられた情報を頼りにバスが並ぶ乗り場に行き、統営行き直行を発見。もう待っているバスのお腹の荷物入れを勝手に開けて荷物を放り込み、勝手にバスに乗り込み、指定された座席に勝手に座っていると、発車直前に運転手のオッサンがチケットを回収に来て、無事に統営行き直行バスはお花見観光で警察も出てる市内外れを抜け、ハイウェイを西へと突っ走る。入江と山の間は対岸キューシューは福岡帝国とほぼ同じ春の風景が広がるけど、菜の花は少ないかな。統営に向け南へと曲がり、九州道から大分道に入った感じになってくると、広がるはまるっきり筑紫平野か佐賀の野か。同じ風景じゃわい。
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ともかく主要道路沿線と河原には戦後(1945年じゃなくてその約10年後の方ですけど)景観を取り戻すべく植えられた桜並木で、もう春満開のお花見も飽きてしまいそうな状況が続きます。

かくてぶっ飛ばしにぶっ飛ばす都市間バスは2時間を切るくらいで統営バスセンターに到着。
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距離とすれば正に福岡帝国中枢から温泉県盆地までとほぼ同じ、所要時間とすれば、途中停車が一切無く、商用車とレースするような飛ばしっぷりなんで、安全第一亀の井バスを遙かに凌駕するのであった。

バスセンターのコンビニでキンパ買って喰らい腹ごしらえ、この先、岬先っぽの宿への路線バスを眺めると、なんと3分後に141番のバスが来るではないか。慌てて荷物ひっつかんでバスセンター横の路線バス乗り場まで走ると、丁度到着。待ってくれと手を振り、Tマネータッチで乗車。これまた桜溢れる市内を抜け、イサン・ユン記念館公園横をかすめ
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橋を渡って市街を抜けると
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桜のトンネル状態の観光ロープウェイ乗り場近辺に音楽祭の旗がたなびき、なんだか盛り上がってくるぞ。

入江の向こうにホール隣の高級ホテルが聳えるのが見えてきたところで141番のバスを下車。
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宿は統営観光最初期に開発された辺りで、今はすっかり古びたモテル街になってる辺りの安宿。ここに4泊滞在でありまするぅ。

さても、間に合ってしまいそうなんで慌てて湾を巡り、コンサートホールへ向かいましょ。ホールロビーの先には、イサン・ユンのお墓を眺める春の海峡、ひねもすのたりうねりかなぁだっく!
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イサン・ユン顕彰統営国際音楽祭、イースター休暇までの10日間、開催中です。新帝都や福岡帝国の皆さんも、是非どうぞ。多分、当日券、買えますよ。

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イースター明けの渡欧決定 [たびの空]

関係者の皆様に告知です。

4月13日から22日まで、欧州におります。現時点で決まっているのは

14日:ドルトムント《中国のニクソン》
15日:ザールブリュッケン《サテュリコン》
16日:パリ《中国のニクソン》
20日:Hombrug Kulturrzentrum Saalbau レオンコロQ

以上のみです。17日はマドリッドの《中国のニクソン》に行ければ行くつもりで、パリはマチネなんで終演後にドゴール空港内宿に移動し、翌日朝一の便に乗れば理屈としては行けるんですが…その体力がこの日程で残っているやら、ちょっと思案中。ま、マドリッドの広報さんには連絡してみますけど。

なお、12日のシテ・ド・ラ・ムジークでのアルディッティQが初めてブーレーズの《書》全曲を弾くのは、決断出来ないでいるうちに売り切れてしまい、まさか御大に頼んだりするわけにはいかんので、あっさり諦めます。なんせ9日には渋谷で《平和の日》を聴くので、ANAさんやらAFで30数万円出して直行しても頭ガンガンで爆睡必至。ディスクに遺してくれるだろうから、大人しく諦めます。それにてもアーヴィン御大たち、普通ならこの演目で他の都市でやるだろうに、なんとパリだけなんですよねぇ。どーゆー仕事してるんだか。

恐らくはイースター明けの日欧往還最安値のひとつ、結果として往復で4日間かかってしまう、実質2週間のツアー。昨年11月の無茶なツアーで体力と気力の衰えをはっきり感じ、一銭の商売にもならないツアーなんでどうしようか決断しないでいたんですけど、もう流石にそろそろ決めないと、ということ。ともかく、ドルトムントとパリはチケットも押さえました。どーなることやら。

さても、明日朝8時に盆地バスセンターから福岡空港に向かい、ソウル・大牟田4日間のプチツアー。新帝都行くより余程近いです。なんか、旧日帝時代みたいだなぁ。

[追記]

深夜過ぎのソウルです。ハンガン向こうのアーツセンターでソウル・フィル定期を当日券₩30000現金払いで聴いて戻って来て、勢いのままに今、パリからマドリッドのイベリア航空、買ってしまいました。まだチケットの確保はしていないものの、これでともかく17日のテアトル・レアルの《中国のニクソン》、行きます。ま、ロンドンからバルセロナまで急ぎの原稿やりながら移動し、夜はバルセロナ音楽堂で《浜辺のアインシュタイン》延々座ってた、なんてことも昔はやってたんだから、やれない筈はなかろう、と決断した次第。ってか、2万円ちょいの航空券があと数枚という状況だったんで、宿のこと、その後の移動などなにも考えずに買ってしまいましたぁ。

ま、《中国のニクソン》異なる演出で4日で3回聴く、という空前絶後のアホをやるのがそもそもの目的なんですから、やらずに後悔するのもイヤだもんさ。思えば、DVDでになって今や定番映像のメトの作曲者指揮から、ハワイのエク公演挟んで、過去に最も音楽的にも演出的にも充実していたパブロ・エラス=カサド指揮のトロントでの上演、ってのもあったっけなぁ。なんかやけにまとめてやられる曲で、今年はもうひとつ、ハノーヴァーで出るし。米中焦臭さへの当てつけというわけじゃあるまいし。

それにつけても、ノヴスQから連絡無し。大丈夫なのか、明日、ってかもう本日のインタビュー。うううむ。

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2020年9月に入稿した原稿が~テト沼津最安値日帰りたびの空 [たびの空]

上海の知人からは「朝からゴロゴロしてます」、ハノイのヴァイオリンの先生からは「テトの朝は昨晩は市内に溢れていたバイクがまるでいません」、ってノンビリした新年の挨拶が舞い込む旧正月元旦の日曜朝、寒そうな曇が半端に覆うのに妙に視界は利く新帝都は大川端を出て、異教徒の祭り故か初詣客は見当たらない住吉さんを佃堀の向こうに眺め、月島駅から空いた地下鉄に乗車。有楽町で乗り換え日比谷駅まで、リニューアルで小綺麗なのに妙に殺風景に感じるようになった三田線沿い地下道を急ぎ、千代田線で代々木上原。接続時間ほぼゼロで新宿からやってきた小田急の快速特急とやらに飛び乗り、あらまぁ広大な世田谷の原ったら経堂も成城学園もじゃんじゃんスキップ、あっという間にアルバイト押し入り強盗事件で揺れる「彼岸のアルバム」狛江から多摩川越え武蔵の野に突入した列車の車窓は、占領軍密集地を抜け相模の川を渡り、ヤマカズⅡの故郷たる温泉地を過ぎるや、久大線日田以東山間部のような峨々たる容貌を見せ始める。かくて帝都地下鉄&小田原急行乗り継ぎ2時間ちょい1037円也、到着した小田原駅はJR東と東海を跨ぎ箱根には向かわぬ観光客多数故か、やくぺん先生含めSuicaPASMO使えぬ人が券売機に行列を成し、680円也の切符を手に慌てて駆け込むは
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JRイーストさん最高の車窓を提供してくれる各駅停車。おお、絶景かな相模湾、大震災ではこの海に列車が転げ落ち、遙かこの海の上でJAL123便の未だホントは謎っぽい悲劇が起こったのか、などと思う間もなくトンネル…を通るに至らず、その手前の我が街の山向こうベップと並ぶニッポン列島の名温泉アタミに至る。東海道本線を実質ぶった切るJR東日本と東海の越えられない壁を地下通路の闇をえっちらおっちら通った数多旅客を暖かく向かえるかのように、なんとまぁ、青春18きっぱーには悪名高き永遠の静岡をこれで乗り切ってくれとステキなクロスシート車両じゃああーりませんかっ。
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っても、御殿場線終点までのわずか数駅なんだけどさぁ…なに考えてるんじゃろね、この鉄道会社。ま、それはそれとして、総額1717円也3時間と少しのたびの空を無事に終え、駅前ロータリーに富士山湧き水(なのか?)流れる三島駅に正午過ぎに到着したのでありましたぁ。ちなみにやはいぞ凄いぞシンカンセンこだま号ですっ飛ばせば、2.5倍程度のお値段で1時間ちょっとで到達可能な場所でございまする。はい。

本日のプチたびの空、目的地はこちらじゃ。
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三島駅の旧東レ本社と反対、昔からの町場側。駅前ロータリー徒歩3分の交通至便な場所に聳える三島市民文化会館なのであーる。この会場、なんのことはない、かつてこの町に住まわれたなにやら豪奢な偉い方のお屋敷跡を日本庭園にした敷地の隅っこで、本来ならば富士の湧き水を淡々と讃えた麗しい花鳥風月水辺風景が広がる市民憩いの場(300円也の維持管理費をお布施として払うのは仕方あるまい)。ところがところがその庭園ったら、工業用水汲み上げで今やこの有様。
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ぷかりぷかりと典雅にノンビリ浮く気満点だった御隠居あひるも、余りの痛々しい風景に驚き呆れを通り越し、これはこれで風流ではないかだっく、などと強引に己を納得させておりまするだっく!

とはいえ、それなりに整備された日本庭園は、小さな飛ぶ方々にとってはなんとも有り難いオアシス。ヒヨちゃん、むくの群れ、カラスたち、どばどばらのお馴染み連中は当然として、貴重な地面をつつくアカハラさんやら、松の木なんて誰も寄りつかぬような場所を大喜びで渡り歩くカラの群れの先導は、「シマ」って付かなくても充分に可愛いぞぃえながん集団ちちちぃ!
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日差しが暖かいとは言わぬものの凪いだ春節の昼下がり、流石に常春の伊豆半島付け根、もうちらりほらりと薄桃色が枝の間に見え取るではないかい。
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おー春じゃ春じゃ、これはもうなんか呑んだり喰ったりせにゃらなん、ってオシャレな屋台も並ぶ中を抜け、敢えてダサダサそうな常設食堂棟に入れば、「三島ゴムそば」なる訳の分からぬご当地名物らしきもんが、さほどの宣伝もなく当たり前に供されておる。では、肉入り金600円也、現金でぱっさり払って喰ろうてみようではないかいだっく。
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ちなみになんとも愛想のないお店ののおねーさん、「味が薄いのでソースをかけながら食べて下さい」とな。うーむ、今時流行の日田焼きそばっぽいパリパリ麺の対極、なんとも不思議なコシのねちょねちょ麵が、鰹節味しかしない薄味と相まって…ま、三島行ったら喰らってみたまえ、皆の衆。
https://www.at-s.com/news/article/shizuoka/1087114.html
おっと、もう開場時間を過ぎてしまったではないか。慌てて庭園抜け、辿り付いたパブリックホールは、アンカナさんには適正規模のバブル前の公民館じゃ。
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そもそも本日の三島詣で、やくぺん先生の世を忍ぶ外の人がその恥多い人生でも最もしんどかった2020年秋の初め、コロナお籠もりとはいえ狭い大川端縦長屋でのオンライン仕事は御家族の現役二人で精一杯、葛飾にひとり幽閉され、殆ど仕事もなく、無為にオンラインでオペラ三昧するばかり、結果、月収3万円というオソロシー現実を前に葛飾オフィス維持も不可能でどうするべーか、と悩み始めていた頃にやらせていただいた数少ない貴重なお仕事の結果を眺めるのが目的。中学生向け演奏会という難しい条件の仕事、お互い暇だった遙か静岡県の財団の方とやりとりしつつムダに丁寧に処理し、挙がった原稿を前に「いくらなんでも来年には演奏会もやれるでしょうねぇ」なんてメールを投げ合っていた演奏会が、なんとまぁ延期に延期を重ね、当初の予定日程からまるまる2年遅れでやっと開催されるという、2023年兎年春節元旦の良き日なのだぴょん!

沼津市民ばかりか、制服の中学生が多数座り、どうやら宮田のだいちゃん追っかけらしき関東から遙々東海道を下ってきた方も随分といるらしき客席。カバレフスキの協奏曲をバリっと弾き、アンコールに無伴奏で奏でられる《白鳥》は、ピアノ無しでは裏の水のない日本庭園の池に浮かぶ瀕死の白鳥かと思われたがなんのなんの、まるで鳥の歌のような深く篤い響きが会場を満たし、今年こそは良き年をと集う善男善女のやんや喝采を得たのでありましたとさ。

さても、箱根の山は越えたといえ東国は伊豆の付け根、4時を過ぎればそろそろ夕方の気配も漂う。なにやらシンカンセンは事故だかで混乱しているとのこと、諦めて在来線で新帝都に戻らんとする人々と共にまたまた券売機の列をつくり、ロータリー向こうの無人チケットショップでいじましくも購入した小田急割引券と一緒に、またながぁああい夜半のたびの空
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遙か新帝都大川端に戻りましょ。

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冬の初めの新帝都滞在 [たびの空]

うううむ、新帝都に向かうのが「たびの空」となるなんて、本格的田舎者になったのぉ。

今、霜月元旦に羽田を出てシンガポール経由欧州、福岡空港に戻り直ぐに半島を北上、温泉県盆地に戻っていた久しぶりの長ぁいたびの空の最後、大分半島先っぽ空港から成田に向け桃さんで戻ろうというところ。なんせ大分交通さんが盆地空港連絡バスから撤退してしまったお陰で、秋の紅葉楽しむ観光客溢れる盆地からの直行バスが亀の井バスさんの1日3便という惨憺たる状況になってしまい、夕方4時半くらいの便に乗るためには昼前には盆地をバスで出なければならぬという田舎っぷり。
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福岡空港便など半島からの若いお客さんで溢れかえってるけど、まだ国東半島先っぽ空港は半島便が再開せず国内客だけとはいえ、御上&公明党支配の観光業振興策がまたなにやら大盤振る舞いしているお陰か、空港でレンタカー借りて走り回るなんてことはしない熟年夫婦旅なんぞが沢山いらして、春頃に空港直行バスが復活した頃はほぼ貸切状態だったのは夢のよう、それなりに楽しげな乗客満載で、由布岳や日出生台、その向こうはこの週末は3年ぶりの基地オープンハウスでマニアさん日本中から押しかける勢いの築城基地空域など眺めながら、亀の井バスは空港道ひた走り、ここ国東半島先っぽ空港に到着し、なんのかんの3時間も空港でボーッとしてる爺なのであったとさ。

てなわけで、以下、現時点で決まっているやくぺん先生の新帝都での出没先。御用事の方は、この辺りでやくぺん先生の世を忍ぶ外の人を捕まえられますから、なんかありましたらよろしく。

★11月26日:新国立劇場《ボリス・ゴドノフ》
★27日:亡父命日千葉は成田空港アプローチ下まで墓参り
★28日:東京コンサーツ・ラボ 《文体練習》←お嫁ちゃまが羽田発深夜便でコンファランスのためシンガポールに向かうので、そのお見送りに行くやも
★29日:トッパンホール ブラウティハイム←たまにはこういう勉強もせねば
★12月1日:ハクジュ ピアノでベートーヴェン←昨年、別府で聴いてへぇと思った今風名人芸見物
★2日:古賀政男記念館 スマイス弦楽五重奏団
★3日:晴海トリトン いねこさん&小山さん
★4日:藝大奏楽堂 クセナキス大会
★5日:サントリーブルーローズ 山下&ノマドQ

7日午後に浄化槽講習会で由布市役所にいかにゃならんので、6日には温泉県盆地に向かいます。温泉県では2週間の滞在の間に、大分での小林先生演奏会、別府での竹澤さん演奏会と、二度も山越え遠征せにゃならんですわ。出不精の田舎もんにはしんどいなぁ。

てなわけで、完全に連絡コーナーでありました。それにしても…地味だなぁ。

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隠居のたびの始まりの終わり [たびの空]

霜月元日に新帝都湾岸は羽田空港を発ち、延々7時間以上チャンギ空港で過ごしたシンガポール経由でウクライナ上空を避け黒海南はトルコ上空周りで30時間、翌朝には懐かしや独逸国フランクフルト国際空港に到着。ターミナル地下のローカル線ホームから始まったユーロパス10日間鉄道乗り放題のたびの陸路は、何故かパスのトラブルで下車しチケットセンターでおばちゃんとなんのかんのやったフルダ駅でリスタートし、ベルリン、ドルトムント、ハンブルク、ヴッパタール、エッセン、ベルギー抜けてリール、ユーロトンネル潜ってロンドン、再びトンネル潜り仏白と国境越えてハノーファー、フランクフルト、ザールブリュッケン、ユーロパス使い倒し欧州振り出しのフランクフルト空港地下ローカル線ホームに戻り、また旧ハプスブルク帝国からトルコ、インド横断しシンガポール、そして29時間のたびの空で福岡空港へと戻ったのが15日朝。国際線ターミナル下からパツパツの直行バスで温泉県盆地バスセンターに戻り、ハイパー庭師様に迎えられてオフィスに倒れ込み、翌日は雑務と洗濯に明け暮れ、再び17日午後には福岡空港国際線ターミナルからヒョイッと海峡跨いで40分、底冷えの大邱に到着。翌日は大邱国際オペラ祭の広報さんらと話をしたりして、次の朝にはパツパツのKTXでソウルに至り、やっと昨日昼過ぎに仁川空港から福岡空港に帰国。なんのかんの総計20日のツアーを終え、すっかり温泉宿の夕食時間となった午後7時過ぎに半島からの若いお客さん溢れる温泉県盆地オフィスに滑り込み、ぶっ倒れたのでありましたぁ。

3週間弱とはいえ、実質、欧州往復に要した日数はなんのかんので5日間、半島は移動日2日で、実質1週間は移動だけというオソロシー日程でありましたとさ。帰路のフランクフルト空港でリクルートされ、以降のたびの空を同行することになったご隠居あひるも、板付でバス待ちながら呆れおるじゃだっく!
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今回のツアー、ぶっちゃけ、隠居宣言をして温泉県盆地に拠点を移した老体が、果たしてどこまで現役時代の様な無茶なツアーが出来るのかの実験でありました。欧州内は実質滞在12日間に10日間乗り放題パスを使い尽くし、仏英間ユーロスター往復の追加料金€60を加えても恐らくは完全に元を取ったアホな乗り方をしまくり、連泊はエッセンとリールと大邱のみという移動移動の日々。その間に聴いたもの、要はネタ仕込みをしたものを列挙すれば…

★ペトレンコ指揮ベルリンフィル コルンゴルド交響曲など
★ノヴスQ ベートーヴェン作品18の4、ショスタコ3番など
★エベーヌQ リゲティ1番、シューマン1番など クスQオリーくんのプレトーク付き
★ヴッパタール歌劇場 ノーノ《イントラレンツァ2022》
★エッセン歌劇場 《タンホイザー》
★リール歌劇場 シュトックハウゼン《光の金曜日》2公演
★エマーソンQ ショスタコ13,14,15番 ロンドン最終公演
★クスQ&エマール カーター後期ピアノ五重奏&ピアノ三重奏など
★フランクフルト歌劇場 《ニュルンベルクのマイスタージンガー》
★ザールブリュッケン歌劇場 《ラインの黄金》
★大邱国際オペラ祭2022閉幕公演 イサン・ユン《シム・チョン》
★ノヴスQ ベートーヴェン作品18の6、作品135、作品132 韓国初の国内団体によるチクルス

以上です。まあ、移動日抜けば実質2週間でこの数をこなせたのだから、上々と言えるでありましょう。やくぺん先生の外の人の現役時代の商売とすれば、どれだけこういう仕込みがやれるかが勝負だったわけで、その意味ではキューシュー島温泉県盆地拠点でこの歳で、なんとかこなせたという感じです。無論、現役時代ならこのくらいのツアーの間に最低でも原稿5,6本は処理していたのが、今回はたった1本。つまり、商売的には全く成り立っていない。原稿として商売になるのも、現時点ではひとつだけで、完全に赤字です。ともかくやれるかやってみた、ということ。

それにしても、やはり体力の限界は隠しようがなく、道中Facebookをご覧の方には心配をかけないために隠してましたけど(やくぺん先生の世界、Facebookも「書いてあることはみんな嘘、信じるなぁ」のモットーで運営されておりますっ!)、欧州到着後の1週間は過労から持病の上気道炎が発生し、咳が酷く、時節柄コロナと思われると大変なのでもう強引に押さえ込むのに一苦労。更に、実質飛行時間13時間+6時間の長距離フライト、いかな天下のシンガポール航空さんとはいえ貧乏人席は貧乏人席で、冗談ではなく「どうでしょう」深夜バスの旅でお馴染みの「お尻が取れる」状態の床ずれが発生、ヴァーグナーの長丁場を座ってるだけで難行苦行状態(戻って来て慌ててバンドエイド大を貼ったけど、まだ治癒に至らず)。更には、Facebookではぼかして書きましたが、どうやらベルギー独逸国境のアーヘンで車内置き引きでルーターくんを盗られるという事件も発生。20年ぶりに「欧州鉄道旅行では盗難は税金」という格言を想い出したりして。ま、背負子全体を持って行かれなくて良かった、と思うべきでありましょう。

そんなこんなの、実質2019年7月の《光の土曜日》ツアー以来の大移動たびの空、反省するところ多々あるも、コロナ&ウクライナ戦争前に比べ欧州航空券実質3倍という状況は年単位で変化する情勢ではないでしょうから、まあ、来年はイースター明けの「《中国のニクソン》新演出3連発ツアー」と、11月の「《光の月曜日》パリ若しくはリール往復」くらいしか長距離移動ツアーは予定なし。7月のメルボルン国際室内楽コンクールも、9月のピアノ三重奏が課目となるミュンヘンARDコンクール見物も、ロシアが革命で体制交代いきなりの西欧化なんて余程の劇的な情勢変化が無い限りは諦めざるを得ないのが現状でありまする。

とはいえ、アペンディックスみたいな半島ツアーで、温泉県盆地拠点で釜山、統営、大邱、ソウルなどへ出張るのは広島やらに行くのと同じ、新帝都や札幌より遙かに近く楽と判明したのは大きいな発見でありました。頭では判っていても、実際にやってみて、GoogleマップとT-moneyさえあれば半島南は全く問題なく往来可能と実感。ま、コロナの国境封鎖が再開しない限り、数ヶ月に一度はソウルやら釜山に行きそうだなぁ。なんせ、温泉県盆地から最も近いマンモス都市は、大阪ならぬソウルだもんねぇ。恐らく、2月のノヴスQのベートーヴェン・チクルス真の最終回(初回と2回がコロナで中止になり、当初予定では去る土曜日が最終回だったのが、来年2月に1,2回をやることになった)、3月末の統営音楽祭、10月からの大邱オペラ祭は、ちょろっと眺めに行くんじゃないかしら。なんせ博多釜山高速船、爺値段で常時片道8000円ですから。大阪行くANAより安いわい。

田舎者隠居のたびの空、やれるのは、せいぜいがあと5年くらいかな。

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やっと全日程確定 [たびの空]

純粋連絡事項です。今、リールです。本来なら、昨晩の《光の金曜日》について記すべきですがぁ、今晩もう一回眺めないとわからん部分があり(具体的に上手側隅が見えなかった)、またいずれ。

本格爺になって初のたびの空、昨日はケルンからブリュッセル南駅までのICEがアーヘン中央駅で突然運転中止、国境越え乗客らはみんなてんでに携帯で調べたり周りのお節介な奴に尋ねたりして、反対ホームに来た各駅停車で二駅、そこでブリュッセル行きICに乗り換えることになるのだが、やってきた列車がもう想像を絶する古いおんぼろ2両編成で、どうやってこれだけの人を乗せるのよ、って。ほぼ難民船状態のすし詰めがなんとか動き出し、ICが待ってる駅でも大混乱で下車、エレベーターもエスカレーターもない小さな駅を一度階段降りてまた登って乗換え。やっと動き出したICは、編成は短いですからもう完璧パツパツで、リエージュなんぞから普通に乗ってこようというベルギー国民、何が起きたとビックリ、もう乗れません、って。結局、定刻1時間半近く遅れてやっとブリュッセル諸駅に到着。いやぁ、ここまで酷いのはちょっと過去にも例がないぞDB、って。

ま、そんな地獄のDB騒動が終わり、明日はフランス国鉄のスト騒ぎがあるそうな。で、明日はフランス国鉄誇るTGVをドゴール空港駅で乗り継いで一気にバーゼルまで駆け抜けヴァイル《Lady in the Dark》を眺めるか、はたまた昨日来た道を戻るどころか遙かチェコ国境近ホーフまで向かいタイの鬼才スムトウ先生の独逸収容所オペラが出てるので眺めるか、と思っていたが、どう考えてもどっちも無理そう。ってか、とてもじゃないが無茶な日程をやる程鉄路が信用出来ない。

ふと思うに、ここリールはユーロスターの欧州側の窓口、リール・ヨーロッパ駅が昨日降りた先頭式ホームのリール駅の直ぐ向こうにある。ってことは、ロンドンまで時差含めれば30分ちょっとなんですわ!

なんでそんなこと考えたかといえば、明日11月9日、倫敦はサウスバンクで最後の欧州ツアー真っ最中のエマーソンQがイギリス最後の演奏会をやる事は知ってた。うううむ、ロンドンは流石に遠いよなぁ、と思っていたのだが、今の状況ではパリよりもベルリンよりもロンドンは近い。で、まさか切符はないだろうし、と調べたら、あああああ、ざらざらあるぞぉ!

で、行くことにし、直ぐにバスでリール・ヨーロッパ駅発券オフィスに行き、流石に当地、フランス人なのに英国風黒いジョークガンガンにかましてくれちゃうおばちゃんとやりあって明日のロンドンはセント・パンクロス、明後日のブリュッセル南までのチケットを押さえ
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戻って来てアホみたいな高さに呆れつつセント・パンクロス駅から荷物持って歩けるところの宿を予約。で、サウスバンクセンターのサイトで(住所が佃の路地になってたって、いつから行ってないんだぁ)手数料&アーツカウンシル予算激減で大激震英国アーツ界のために£3のドーネーション含め£41のチケットを購入、直ぐに電子チケットが到着。

かくて、この霜月始めのコロナ明け実質上初の移動移動のツアーの日程がやっと確定しましたです。以下、もう後半に入った日程をざっと記しておきます。用事のある人はどっかで捕まえてちょ。

11月1日朝羽田→シンガポール→2日朝フランクフルト着
2日 ベルリン泊 ペトレンコ指揮ベルリンフィル コルンゴルド交響曲など
3日 ドルトムント泊 コンツェルトハウス ノヴスQ ショスタコ3番など
4日 ハンブルク泊 エルプフィルハーモニー小ホール エベネQ リゲティ1番など
5日 エッセン泊 ヴッパタール歌劇場 ノーノ《不寛容2022》
6日 エッセン泊 エッセン歌劇場 ネトピル指揮 ヴァーグナー《タンホイザー》
7日 リール泊 リール歌劇場 パスカル指揮 シュトックハウゼン《光の金曜日》
8日 同上
9日 ロンドン泊 サウスバンクセンター エマーソンQ英国最終公演 ショスタコ13,14,15番
10日 ハノーファー泊 NDR小ホール クスQ&エマール カーター ピアノ五重奏など
11日 フランクフルト泊 フランクフルト歌劇場 ヴァイグレ指揮 ヴァーグナー《マイスタージンガー》
12日 ザールブリュッケン泊 ザールブリュッケン歌劇場 ヴァーグナー《ラインの黄金》
13日夜フランクフルト→14日シンガポール→15日朝福岡着

以上ですううう。さあ、今日以降は移動移動じゃわ。まだまだ気は抜けん。

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関係者様ご連絡:11月上旬ツアー日程ほぼ確定 [たびの空]

なぜかは知らねど、eurpassが日本ベースのVISAではどのカードでも弾かれ続け、仕方なくPayPalにしてみたらあっさり通ったので、やっと購入できました。欧州内10日間二等車乗り放題で、現時点でのドイツ主要都市のまともな国際チェーンホテル3泊分くらいのお値段。うううむ、DBの事前フィックス大安売りを積み重ねればもっと安く出来るだろうとは思いますけど、今回のように向こうで会った奴が「この日に俺たちここで弾くぞ、来ないのか」なんて言ってくるだろう状況では、必要な部分だけは決めておいてあとは真っ白、そこに行こうと思えば朝から動けばいくらなんでも夕方には到着する、というようにしておけるのは大いに有り難い。それに、ベルリンやハンブルク都市部が余りに高いが(意外にフランクフルトはリーズナブルな値段の宿がそこそこあります)、IC一駅行ったとこの駅前宿は半額以下、なんて状況は起きているようなので、宿代の節約も出来るだろうし。

なによりも、これで来週の水曜日朝8時前くらいにフランクフルト空港DB長距離駅ホーム上の掲示板を眺め、「おおおお、ベルリンに行く列車、バーゼルからの長っぱしりは相変わらず遅れとるなぁ。パリからのタリスは乗りたくないし、一度中央駅まで行って考えるかあ」なーんて思案する瞬間まで、旅程についてはなーんにも考えなくて良くなった。明日早朝から日曜日までの関西ミニツアーを思うに、なんと楽になったことか。金で済むなら済ませてしまえ、どうせ墓場には持って行けないんだぁ、という完璧な老人発想であります。いやはや。

んで、こんなものを日本語で記してもなーんにもならんのだが、欧州方面の方に「やくぺん先生はここにいる予定ですよぉ」というご連絡と、御家族へのアナウンスと、なにより自分への備忘録ですな。

11月1日(火):SQ羽田08:50→15:25シンガポール23:55→
2日(水):→06:20フランクフルト空港着 20:00ベルリンフィル ベルリン泊
3日(木):未定
4日(金):19:30エルプフィルハーモニー小ホール オリバー・ヴィレ氏プレレクチャー&エベーヌQ ハンブルク泊
5日(土):19:30ヴッパタール劇場 ノーノ《非寛容2022》 エッセン泊
6日(日):18;00エッセン歌劇場 《タンホイザー》 エッセン泊
7日(月):エッセン→リール 19:00リール歌劇場 シュトックハウゼン《光の金曜日》 リール泊
8日(火):19:00リール歌劇場 《光の金曜日》リール泊
9日(水):未定
10日(木):NDRハノーファー放送スタジオ 20:00 クスQ ハノーファー泊
11日(金):17:00フランクフルト歌劇場 《マイスタージンガー》 フランクフルト泊
12日(土):未定
13日(日):フランクフルト空港21:55→
14日(月):→17:15シンガポール
15日(火):シンガポール01:20→08:10福岡空港着

以上です。いやぁ、このご時世、まともな航空会社で一番安かったシンガポール航空ったら、フランクフルトからシンガポールだけでシベリア越えて東京まで行くのと同じだけ時間がかかりますから、まるまるシンガポール往復分だけ時間がかかってるわけですわ。これでも、ANAJALHLの半額。ちなみに中東系は、12月のカタール・ワールドカップに向けても雄凄く高くなってます。

いやはや、ホントにスポーツって迷惑ばかりだわなぁ…そもそもこのツアーの理由は、ヴァーチャルトーキョー五輪なんだからねぇ。

てなわけで、欧州在住の皆々様、諸々よろしくお願いしますです。コロナを拾わないよーに、もう本格的な老人なんだから(eurpassもシニア値段です)無茶はしないように、心得ているつもりではありますが、こればっかりはなぁ。

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38ヶ月ぶりのババリア王都 [たびの空]

バンフ大会はいかにも今風な、バリー監督の次の作戦への思惑がいろいろに見える興味深い結果を出して終わったレイバーデー休暇も終わり秋が始まった北半球、皆様、いかがお過ごしでありましょうぞ。ミュンヘンARD大会弦楽四重奏部門も本日でやっと地獄の「朝から晩までずっと音楽院」の地獄の1,2次予選が終了。朝の10時前に宿を出てトラムか地下鉄で中央駅向こうの音楽院最寄り駅まで行き
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午後7時前に終わって同じ道を戻って、ミュンヘン厄遍庵最寄り地下鉄駅上スーパーで買い物して部屋に入ってオシマイ…という淡々とした通勤の5日明日からやっと解放され、ニンゲンとしての前頭葉に戻れます。ふううう…

やくぺん先生ったら、なんと38ヶ月ぶりのババリア王国旧首都のミュンヘン厄遍庵に滞在中。自分の人生の中で唯一経験する「戦前・戦後」みたいな人類史に刻まれる時を経て、いつもの定宿に戻ってきたら、到着するや名前も訊かれずにサイン1つ、パスポート提示もワクチン証明書コピーも、それどころか宿の説明も一切無くいきなり鍵渡されて、じゃね、と以上オシマイ。まるで夏の初めに出て、秋のオクトーバーフェスト前にわずか数週間でまた戻って来た、って感じ。ううううむ…

てなわけで、市内なんて朝の通勤トラムの中から眺めるだけ、日曜日にもここは開いている中央駅地下の商店街に行っただけなんで、3年と2ヶ月ぶりのババリア王都がどーなってるのか、なーんにも判らん。とはいえ、5日間街の東外れから中心部まで移動するだけでも、なんかいつものオクトーバーフェスト前とは違うなぁ、と感じざるを得ないのであーる。以下、列挙。

★みんな地下鉄はマスク

日本から欧州北米を訪れた人は、口を揃えて「誰もマスクなんてしてないぞ」と仰っていたのだけど、とんでもない。ここババリア国に到着し、空港から東駅へのDBに乗車した途端、「口と鼻を押さえるマスク着用は法律で定められてます」との車内放送。へえ、と思ったら、郊外駅から乗ってくる人はみんな、ホントにみんな、ホームでゴソゴソとバックやらを弄り、車内に入るや一斉にマスクを着用しております。へええええ、ドイツ人だかババリア人だか知らんが、流石に真面目だなぁ。ニッポンとの最大の違いは、マナーやら空気でマスクするんじゃなく、法律で定められている、というところ。

とはいえ、中央駅周辺やら、日曜日のオリンピックスタジアムに向かう地下鉄などでは、そこそこマスクをしていない犯罪者も見受けられます。中央駅周辺は、恐らくはアナウンスが判らない外国人の方なのかな。

★観光写真を撮るなら今だっ!

トラム車内から眺めるミュンヘン中心部、オペラからレジデンツ、市庁舎辺りは、いつもなら季節の関わりなく観光客で溢れ、M21の我が通勤トラムがオペラの前を通過しシチェドリンのアパートの前でグッと曲がって中央駅方向に抜けて行く辺りは、それこそ銀座四丁目交差点歩行者天国を突き抜ける感じで、いつ観光客を轢くかわからんぞぉ、って有様なんだけど…観光客がいないねん!
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いないわけじゃないんだろうけど、トラムに轢かれそうになるような異文化からのノンビリ観光客がいない、というのが正確なところなんでしょう。ともかく、中国人団体さんのバスがないし、姿もありません。素敵な観光ミュンヘンの撮影をしようとすると絶対に視覚の中に入ってくるアジア系団体客がないんだから、インスタ映えミュンヘンを狙うなら今だっ!

★中央駅大工事中

中央駅の東側正面が、無くなってます。文字通り、ありません。M21のトラム乗り場なんかがあった、城壁内に向かう側がすっかり取り壊され、いるのはドバドバばかり。
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メインの出口は北口になってます。ま、新宿歌舞伎町みたいな南口側は相変わらずの悪所っぷりだけど。

ともかく、この駅に慣れた人であればあるほど混乱しますので、お気を付けを。なお、東の正面にはデカいビルが出来るようですが、毎度ながらいつのことやら。地下は既に完成し、今まで南東側にあったフードコートなどは地下に入ってます。それなりにデカいスーパーもあるし、この街、日曜日などで食いっぱぐれたらここです。

てなわけで、どーでもいい久しぶりのミュンヘンでしたぁ。さて、そろそろ会場に向かわねば。殆ど「国境を出ての滞在」リハビリとして訪れた今回の短い滞在も、セッションは実質あと3日。半分が過ぎてしまったじゃないかい。今日から天気も悪くなり、ヨーロッパにとっては第2次大戦終結以来の寒く厳しい、戦時下の冬がやってくる。

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夏のたび道険し [たびの空]

世間で何が起きようがわしゃ知らん、どーでもいい暇つぶし話ですぅ。

標高450メートルほどの温泉県盆地に月の半分程滞在するようになりはや8ヶ月と少し、10日ごとに東海道から関西、瀬戸内を見下ろし福岡帝国首都ど真ん中空港か、はたまた国東半島先っぽ空港へと通うGoogleマップさん曰く片道955㎞で徒歩なら8日間という遠距離通勤生活をしてまいりました。

こんなことが可能だったのは、ひとえに10年前にニッポンの旅のそらに大革命を興してくれたLCC格安航空会社さんたちの存在故であります。ありがとうございます。

例えば、きちんとデータを採っていないから正確なことは言えぬが、昨年11月末のオフィスリフォーム完成から今に至るまで、通いまくった20数回ほどのホンシュウ縦断通勤路の交通費で最安値だったのは、たぶん…

東京駅八重洲口発成田空港行き激安バス1300円
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ジェット★特別セール成田大分価格諸手数料込み1390円
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大分空港由布院バスセンター直行バス回数券1回1300円
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以上総計3990円也

って道程かしらね。

とはいえ、流石にこれは例外中の例外で、「ジェット★10周年特別大セール」がたまたまコロナ患者再増加のタイミングで、普段なら開始早々に瞬間蒸発してしまうタダ同然の激安チケットが買えてしまった、というラッキーがあった特殊例。激安の指標に出来る額ではありませぬ。なんせこの便、当初購入した便が客が少な過ぎだったらしく、ジェット★さんが勝手に間引いて運航キャンセルにしてしまい、便の変更を迫られた。おかげで、どこに居るのか判らぬ担当者とやっと繋がったライヴチャットをし、あれやこれや半日くらいかけて前日便への振り替え手続きをせねばならなかった。「お客様は神様」扱いしてくれるANAJALなんぞではありえない、「乗客とは自分で勝手に動ける手荷物」というポリシーで運営されているLCCっぽい、乱暴極まりないストーリーがありましたです。いやはや。

ま、それはそれ。現時点でのLCCでのホンシュウ島半分縦断最安値の目安は、チケット額面だけで21世紀のニッポン国中央銀行発行紙幣女性偉人枠分1枚分くらい、というところ。これに発券手数料、クレジットカード使用料、空港税などなどが最低でも1500円くらい上積みになってくる。更に荷物が7キロを超えるなら預け荷物を買わねばならず、これが最近値上がりして2300円くらいが最低かな。そんなこんなで、大雑把な感覚としては「成田大分LCC片道は荷物無しで7000円弱くらい」ってとこかしら。乱暴に言って、東京都内から長野やら浜松やら長岡やら福島やらくらいまでの新幹線普通車程度のお値段でありますな。

そう考えると、コロナ禍後の今時なら、これらの場所から週に3回くらい丸ノ内のオフィスに通ってる遠距離通勤者など、さほど珍しくはないでしょ。ま、ここ温泉県盆地オフィスは半島先っぽ空港からが思いっきり遠いし、最寄りJR駅バスセンターから徒歩25分、200円也のコミュニティバスは週に2本(1日2本、じゃありませんっ!)という別の問題があるが、こればっかりは田舎なんだからしょーがないわなぁ。

※※※

そんな生活を続け、今や由布院駅バスセンターの亀の井バスチケットカウンターのおばちゃんやにーちゃんにすっかりメンツが割れてしまっているやくぺん先生にとっては、これからの1ヶ月半ほどは極めて厳しい時期となるのでありまする。そー、言わずと知れた「夏休み盆休みのハイシーズン」なのじゃよ。

この時期、我ら貧乏人のヘルメス神たるLCC様ったら、お値段を思いっきりアップしておられる。お盆を中心にした8月1週終わりから3週くらいまでは、成田落花生空港からホンシュウ島半分を縦断し福岡、佐賀、大分、長崎、熊本などのLCCが入っている空港まで連れて行ってやるには、最低でも基本料金で€100くらいは払っていただけないとうちだって困る、って仰る。だってね、あんた、他をご覧なさい、この時期に青でも赤でもあんたを客扱いしてくれる航空会社ならお安くても€250ですよ!え、JR東海&西日本&九州さんですか、ANAさんなんかと同じくらいでしょーけど、6時間の長旅、無事に座れると良いですねぇ…

つまり、夏のホンシュー半分縦断は、普段の倍以上値段がかかる、ということじゃわい。

てなわけで、当初の予定では、この木曜日に新帝都に戻ってなんのかんの10日ちょいくらい過ごしたら、バカ高値になる前ギリギリのところでキューシュー島に舞い戻り、来月末に松本の祭りが始まるまでずっと温泉県盆地に蟄居するつもりでおりました。草むしりしながら、いよいよ未だ手付かずのCDなんぞソフト類の整理をするかぁ、ってね。

そしたら、なんということでしょー、8月1日に大阪に行かねばならぬ用事が出来てしまった。居並ぶ偉い先生方の都合で、某団体のイン・パーソンでやる会議がどうしてもこの日しかダメとのこと。うううむ、しょーがないなぁ、じゃあ帰りは温泉県に戻らずトーキョー湾岸大川端に行き、ミューザの山本直純大特集を眺めてくるか。んでもてキューシュー島への戻りは、東京駅を5時に出てもチェックイン時間に間に合うのはギリギリというLCC始発で福岡板付へ、なぁんとなんと、朝一のLCC最安値でも中津の偉人越えでありますっ!うううむ…

それだけで済むかと思ったら、なにをとち狂ったか8月13日なんてお盆大移動の真っ最中に、遙か名古屋でケージの《ユーロペラ3&4》をやるという。この作品は演奏時間指定が2時間ときっちりあるので何時に終わるか判らんという困った事態は起きず、細かい移動のタイムラインは組めるとはいえ、選りに選ってニッポン列島の移動に最も費用がかかる日でありますぞぉ!

往路は福岡板付空港からラッキーなことにお誕生日割引きを用いて富士夢航空さんで小牧までひとっ飛び出来たんだけど(それでも特別割引きで€100くらい、閑散期最安値の倍以上)、問題は温泉県への復路。どうやっても安くするまともな方法はないようじゃ。こうなったら仕方ない、松本往来なんぞで用事がないとはいえない青春18きっぷと一部区間新幹線ワープの合わせ技、という体力の無い爺には禁断の方策を真面目に考えている次第。朝の5時半に名古屋駅を出て、由布院駅到着は終電でありまする。無論、前日に終演後に名古屋駅を出て、なんとか姫路くらいまで引き返し、駅前で新幹線一区間分くらいの安宿に泊まり、というもう少し軟弱な手もあるんだけどねぇ。

え、名古屋博多の深夜バスですかぁ…ゴメン、数週間前に大阪博多を久しぶりに深夜バスに揺られ、もうこれは無理であるなぁ、と、どうでしょう聖地壇ノ浦サービスエリアで背伸びしてみる海峡に己の衰えを呪ったばかりでして…
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夏のたびの空、ハードル高し。そしてその向こうには、いよいよ2年と10ヶ月ぶりにこの列島を離れるババリア王都訪問が待っている。

コロナ後の世界、たびの道はまだまだ険し。

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