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土着派VSライヴエレクトロニクス [現代音楽]

正直、この1年半のコロナ禍のニッポン列島で、最も活発にいつも通りの活動が続いているのが所謂「現代音楽」の世界であることに異論のある方は少ないことでありましょうぞ。

それはそれで非常に有り難いし、正に「現代音楽」は時代を反映して鳴り続けるものだというだけのことなんだろうけど、それでも予定されていた演奏会が延期延期で、この秋のシーズンに持ち越されたイベントも数知れず。かくて、このような困ったことが起きてしまったぞ、というお話。

来る9月16日、渋谷は新しく作り替えられた谷間を覆う無駄に巨大な歩道橋の向こうは渋谷区のモダンコミセン、大和田さくらホールで、こんな演奏会があります。
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https://3scdjrl.shopselect.net/items/50682701

このような、まあ率直に言えば「ニッポン土着派」とも呼ぶべき20世紀レパートリーを集中的に取り上げている団体に、今時の人気指揮者が登場。集客を心配することはないのだろうけど、やっぱりちょっとは心配になる演目ではありますね。特に、音もあるにはあるが名ばかり有名な山田耕筰のピアノ五重奏曲は、一度はライヴで聴いてみたいわなぁ。

なら、四の五の言わずにきっちりコロナ対策して出かけりゃいいじゃないか、と思われるでしょーがぁ、困ったことに、この日は荻窪でこんな演奏会もあるですわ。
https://www.last.fm/ja/event/4592091+%E6%9D%B1%E4%BA%AC%E7%8F%BE%E9%9F%B3%E8%A8%88%E7%94%BB%2315%E3%80%9C%E3%83%9F%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%82%B7%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%BA%E3%82%BB%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B35%EF%BC%9A%E6%9C%89%E9%A6%AC%E7%B4%94%E5%AF%BF2+%E3%80%9C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AE%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%BB%E3%82%A8%E3%83%AC%E3%82%AF%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%8B%E3%82%AF%E3%82%B9%E9%9F%B3%E6%A5%BD%E3%81%AE%E6%AD%A9%E3%81%BF

うううむ、これはまた、上述の演奏会とは違った意味で、20世紀ニッポンの音楽史にちょっとでも関心がある方ならば聴いておかねばならぬと思う演奏会でしょ。これまた名ばかり高い、オノ・ヨーコ夫人(まだ、夫人だったんだろうなぁ)と帰国直後の若き一柳先生が現代芸術の聖地草月ホールで鳴らした最初期ライヴ・エレクトロニクス作品の再演ですから、もうこれは絶対に聞き逃せない。

ともにニッポン20世紀音楽史の第一歩を刻んだ有名曲、どうして選りに選って同じ日にやらにゃならんのよ。もう、天を仰いでミューザの神にヨブの如く断固抗議せねばならんではないかいっ。

さあ、貴方はどっち?

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