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江ノ電と進駐軍のない湘南~糸島無宿 [たびの空]

新帝都で武満前衛時代の鮮烈な響きを浴び、琵琶湖畔で聖なる愚か者の大冒険を純粋音楽として拝聴したあと、温泉県盆地に戻るべく福岡帝国大空港に到着したところ、ちょいと離れた糸島というところで明日、ゆふいん音楽祭の孫とも呼ぶべき青年がバロック・ギターを弾くという。キューシュー島首府から遙か山の彼方の盆地まで行き、また翌日戻ってくる交通費を考えると、大都会に無数にある安宿に泊まった方がお安いじゃあないかい。ってなわけで、「福岡の湘南」と呼ばれ今や古き観光地ゆふいんなんぞを追い越す勢いの糸島にほぼ唯一のつまらんビジネスホテルを当日飛び込み割引き税込み€40ちょっとで確保、明日朝最終締め切りの原稿をやってます。今や福岡近郊の夕日が綺麗なデートスポットの春の初めの夕方、こんなん。
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日本の大都市で最も空港アクセスが便利な福岡は板付空港、国内線ターミナルの地下から市営地下鉄に乗り、あっという間に巨大ターミナル博多やら、若者溢れる天神やらを通過し、大陸や半島から田舎の島に文化が最初に入ってきた海を眺めつつボーッと座ること40分くらい。いつの間にやら市営地下鉄はJR九州になっていて、ここから先は佐賀へと繋がる単線区間になりますよ、って駅で降ろされる。

さても、ここが今や若者人気のオシャレな観光地、糸島への入口らしいんだけど…ま、特に派手なことはありません。駅舎の上に観光っぽいローカルアピールなアンテナ店みたいなものはありますが、南は百均とCoopしかないし、北側はまあ、当たり前のちょっと疲れた郊外の駅前。

目的地の市内旧街道沿い、ローカル警察や地元図書館に向かい合った糸島市の官庁街なのかい、って場所のコンサートスペースまで歩き、たまたまいらした主催者おばちゃまと立ち話。明日のチケット、ホントは20席限定でもうあんたで23席目なんだけど、なんとでもなりますよ、大丈夫大丈夫…

じゃあ、半端に時間もあるから、名物糸島の夕日とやらを眺めるべく岬巡りのバスやらはないのかい、ひとつ乗ってやろーじゃないの、と駅前観光案内所で訊ねると、どうやらそういうもんはないそうで、車じゃないとなると貸し自転車しかないんですけど…

※※※

ってなわけで、糸島のビジネスホテルで作文仕事三昧の一夜が明け、午後の2時からのギター青年演奏会までの時間、観光でもしてやろーかと一大決意をし、猛烈な強風にもめげず駅前観光案内所で自転車を借り、隣町のロシア軍ウクライナ侵略に心痛め争う友人らの姿に悩みつつも九州北部地域で生きるロシアルーツの方々に今こそほんまもんのロシア菓子を提供する決意を固め敢えて国旗を掲げるロシア菓子の小さな名店さんまで走り(警察が安全確認に来たそうな…)ギター青年への差し入れを買ったり
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https://m.facebook.com/%E3%83%AD%E3%82%B7%E3%82%A2%E8%8F%93%E5%AD%90-%D0%A1%D0%BE%D0%BB%D0%BD%D1%86%D0%B5-%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%83%B3%E3%83%84%E3%82%A7-564825650538087/
312後に東京を離れこの地に移ってきた某シンクタンク研究者さんが絶賛ご推薦の尖った本屋さんで時間潰したり
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https://mamma.company/category/business/itoshima-book-store/
一部地元民には中毒症状を起こしているらしいローカル饂飩屋さんでへえええと思ったり
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https://tabelog.com/fukuoka/A4009/A400901/40044888/
じみぃにインな観光地糸島を満喫したわけでありまする。

結果、やくぺん先生の正直な感想を述べるとぉ…糸島は江ノ電と進駐軍のない21世紀車社会の湘南でであーる!

ま、それがどーゆー意味なのか、そのうち暇があったらまた。この場所に来るのはこれが最後ではないことは確かだから、続きはまたそのときに。

さても、大都会博多から遙か温泉県盆地のパーシモン・ゲートに向かう大分道は亀の井バスの車中、早春の夕暮れに、梅は咲いたか桜はまだかぁ。

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