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茶だけ出してさっさと帰って貰え [音楽業界]

ある方から、こういう面白いデータがネット上に転がっていると教えていただきました。こんなもん。←もーこんな書き方からして、まるで「怪文書」!ワクワクしますね。
http://homepage2.nifty.com/taxeater/suitoubo.html

残念ながら、ネット上の多くの文書の常として、これをアップされた方がどのような方で、全体がどのような意図のページかなのは全然判らない。とはいえ、東京都民に広く開示されているけど、イシハラさんは特に「ほーれみろ」と選挙カーの上からばらまいてくれそうもないので、有権者のひとりとして湾岸の島の露地の壁新聞に貼り付けておきますわ。

この「飲食接待」のデータだけど、いろいろと興味深いですね。まあ、都民の方それぞれが、自分の生活感覚の中でこの数字をご覧になって、いろんなことをお思えばよろし。

小生とすれば、一番上の「飲食接待」の一覧(2004年~2006年)というところに出てくる人の名前と額との対応が、なによりも興味深いです。

このようなデータは、「知事が接待になんぼの金を使ったか」よりも、「知事がいつ誰と会っているか」をなんとなく判らせてくれるためにある。使った額というのは、多いからどうだとかじゃなくて、「どこで会っているか、何人と会っているか」を推察する情報源です。

当壁新聞を眺めているような人々に一番関心を惹くのは、2005年3月11日の「接遇」でしょうねぇ。なんせ、天下のヴィーン国立歌劇場音楽監督様ご一行を接待してる。で、その額たるや三千九百六十円也!さんぜんきゅーひゃくろくじゅううううえん、ですよ。さんまんきゅうせんろっぴゃくえん、じゃあないんですよ!ご一行、ですよ、あなた!
「エレクトラ」の練習が佳境に入っていて、新宿だかどこだか知らんが、ちょー迷惑な瞬間に引っ張り出され(まあ民間オペラ団座長とすれば、東京文化会館を数週間優先的に使用できるよう計らってくれた大家さんで、都の広報物でも宣伝してくれる広報協力媒体の社長さんにご挨拶に行く、というのは大事な仕事なんでしょうけど)、どんな顔ぶれで行ったかは業界関係者なら誰でも想像がつく…まあ数人で知事の前に座って、どーでも良いような話をして、一人頭1200円くらいのお茶とケーキかな。うううううん。

だってねぇ、小生なんぞが取材でインタビューするときだって、ある程度ちゃんとした人で、例えばそれこそ都庁脇の新宿ヒルトンの1階のカフェなんかでやったら、取材相手、マネージャー、インタビュアーの小生、編集者、カメラマンさん、それくらいがコーヒー頼んだだけで、5000円は簡単に超えるわけですよ。先月、何度か「東京のオペラの森」の取材で上野に通ったときも、演奏家とスタッフに手みやげを下げてくわけです(小生の自腹取材経費)。それだって、「うさぎやのどら焼き×6」でなんぼになるか、お判りでしょ。
3960円という数字が、お役所の接待としてどの程度かはその業界にはいないので判りません。でも、音楽業界(ちゅーか、一般常識として)のこのクラスの人の接待としては、いくらなんでもみっともない額です。これなら、「茶なんて出さなくて良いから水だけで帰って貰え」って方がまださばさばするわな。

先週だか、この壁新聞に「他人の金で都のイベントがやれてるんなら石原は名知事じゃないか」とつっかかるコメントを寄せてくださった石原氏支持者と思われる「一音楽ファン」という方がいらっしゃいました。確かにこの額で「東京都が「オペラの森」をやってる」と都民を誤解させられるならば、イシハラという人の個人広報とすればこんなに安いもんはない。いやはや。いやぁ、ヴィーンオペラの監督一行呼びつけて、茶だけ飲ませてさっさと帰って貰え、ってのはなかなかスゴイぞ。いくら若い頃から付き合いがあるとはいえ、相手も今は立場のある人なんだしなぁ。

ええ、小生としましては、このリストで一番興味深いのは、オペラ座音楽監督の5つ上にある項目、2006年1月25日の接遇なんです。ひとりが相手の食事代としては、上位の方にありますね。まさか化粧品メーカー会長と会って飯喰ってひとりあたま5000円ちょい(これって、自分の喰った分は別なのかしら、そういうことはないだろうなぁ、誰か教えてください)、っんじゃあるまい。日本メセナ協議会会長(まだ「前会長」ではなかったと思うんだけど、この頃は)としての会合なんだろうなぁ。ううん、なに喋ったか知りたいなぁ。ちゃんと飯喰ってる時間くらいはあったわけで、そこで何の話をしたんだろうか。
この頃のイシハラという人の文化政策の考え方に福原氏がブレインとして影響しているとすれば、トーキョー・ワンダーサイトやらなにやらについても、いろんな意味で考えなおさにゃならんなぁ。なにせこの知事、仰ってることだけをまともに捉えると、単なる思いつきだけを連発するバカ上司。ホントは何を考えてるか全然判らんのだから。
当壁新聞読者が一番関心ありそうな福原氏の論考として、こちらをどうぞ。あたしにとっちゃ、こんな偉い人と並んで原稿が出ただけでも畏れ多いこってす。http://www.geidai.ac.jp/guide/issue/geidaimsg/005.html

って、残念ながら、イシハラ氏という人はそれほど真剣に考えてあげるほど能力がある政治家じゃあない(政治家に人格や正義を求めるほど小生はお人好しじゃありません、政治家はただプロとしての卓越した利害調整能力がありさえすればいい)。都民とすれば適当に面白がり、使い捨てにすれば良い程度の人なんだけど。そろそろ捨て時だしね。←都知事を雇ってる納税者としての正しい三流政治家の使い方


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