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みなとみらいホール管理者選定本格始動 [指定管理者制度]

一昨日の鹿島アントラーズの話と見えて実は指定管理者問題についてのブログ原稿のフォローアップです。
なんと、指定管理者を巡って原稿を書け、という依頼が初めてありました。一般紙やら音楽ファンが目にする音楽関係メディアでもなければ、より広く眺められる一般紙ではない。公文協と業界では略称される、文化庁系の公共ホール運営をとりまとめる社団法人の媒体。ま、完全に専門誌です。

小生の音楽ジャーナリストとしてのスタンスが、音楽雑誌にいろいろ演奏家についてなどを紹介したり、CDについて書いたり、オペラの演出やら歌手についてどうのこうのレポートする…などという、一般の音楽ファンの方々が普通に目にする部分とはちょっと違っているのは、フィールドがこのような「裏方業界」に向けてどんどんシフトしているからなんでしょうなぁ。ま、だから最近は超貧乏で、海外取材などぜんぜんいけないんだけど。こんな時期に日本にずっといるなんて、10年来だなぁ。いやはや。
タブー破りの愚痴を敢えて漏らしますと、こういう地味で金にならない基礎研究みたいな部分は、ホントは経済的にも立場的にも安定した大手新聞メディアの音楽や文化担当記者さん、経済記者さんなどがやってくれるべきなんですよねぇ。
どういうわけか、少なくとも今の日本語メディアでは、そういう中央の大手新聞花形クラシック音楽担当記者さんは、演奏家やら演出家やらの紹介記事を書くので手一杯で、「クラシック音楽がどのようにして提供されているか」という部分にはあんまり興味を持ってくれないみたい。新聞の編集と現場の関心のズレはいろいろ裏からの話は聞くから、関心がないのか、関心があっても書けないから取材できないのか、よーわからん(中央から地方に移った記者の方は一生懸命追いかけていたりするので、やっぱり何かメディア自身に構造的な問題があるのだろうなぁ)。
で、しょーがなく、小生のような立場が不安定な日銭稼ぎのフリーがやらにゃならぬ。

もとい、愚痴っててもしょーがない。前向きになるぞ。で、一昨日話題にした鹿島、じゃなくて、横浜です。一昨日の段階では、ご紹介した市の公式ホームページの記述には10月27日の第一回審査会についてはなにも具体的な内容がなかったのですが、今、もういちどチェックしたら、なんといろいろ資料が上がってます。しつこく、貼り付け。
http://www.city.yokohama.jp/me/shimin/geijyutsu/shitei/mmhoru.html

残念ながら会議そのものの報告書はまだアップされてませんけど、当面の興味、というか、最大の興味であるところの「誰が審査員なのか」は判りました。まんま、コピーしておきましょう。

委員長
齋藤毅憲 公立大学法人 横浜市立大学 教授
委員
田邊國昭 東京大学大学院 教授
根木昭 東京藝術大学 教授
長谷川武久 音楽評論家
間宮芳生 作曲家、前静岡音楽館AOI芸術監督
吉本光宏 株式会社 ニッセイ基礎研究所 芸術文化プロジェクト室 室長

さて、いかがでしょうか。業界関係者の方々ならば、いろいろなご感想があるでしょうねぇ。正直、小生の感想を述べれば「うわぁ…やっぱりかぁ」というところですな。委員長は音楽畑ではなく商学部の経営論などの先生で、過去に横浜市旭区サンハートの指定管理者選定でも委員になっていた方(ちなみに、サンハートは横浜市芸術文化振興財団が相鉄&TVK連合を僅差で破りました)。これ以上は、業務上様々な支障を生じる可能性がありますので、記しません。

ただ、このメンツから、「ああ、じゃああそこが落とすな」と見えちゃうような顔ぶれではないですね。「みんな真面目だから大変だろうなぁ」というのが本音。こんな資料がありますので、小生が何を言ってるのかもっと知りたい方は御自身でどうぞ。第2部「委員からの提言」というPDFファイルに、上に上がっている名前の方の論文が複数あります。地域創造という旧自治省系の財団法人の資料です。http://www.jafra.nippon-net.ne.jp/publication/report/r_new.html

指定管理者制度を巡っては、旧自治省と文化庁の間の見解の相違、というか、はっきりいえば意見の対立があって…おっと、こんなことに筆を滑らせるときりがないし、どんどん裏ジャーナリズムっぽくなるので、これでお終い。

なんにせよ、横浜みなとみらいホール指定管理者策定プロセス、このブログでもしばらく追っかけて行く予定です。今日はこれだけ。

夕方に、いよいよロクシンの交響曲第1番のGPを見物に行きますっつ。おおお、ロクシン、ろくしん、みんなのロクシン。明日、明後日だぁ。←意味の判らない人は、http://blog.so-net.ne.jp/yakupen/2005-09-26に始まる悲惨なロクシン・シリーズをご覧下さい。最後まで拾い読みすれば、曲の予習も出来ますよ。NJP広報さんによれば、「練習を聴いてる限り、よくわかんない曲ですねぇ」とのこと。うううん、頑張れ、我らがあるみんく監督!


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コメント 2

児玉

スポーツ系の施設は指定管理者制度になじんでいるような感じです。モデルがつくりやすいと言うことでしょうか。施設と一般客という構成要素が比較的明快からかな。鹿島のような話は清水でもあるそうな・・・
葛飾のことはこんな話が来てます。疑惑がでたっという感じ。
http://outlaws.air-nifty.com/news/2005/10/post_eb9d.html
これは特殊な例でしょうけどね
by 児玉 (2005-11-11 12:26) 

Yakupen

おおお、まあ見事にやばいウェブサイトの登場ではありませぬか。こういうのを「裏ジャーナリズム」とか、一昔前なら「紙爆弾」と言ったんでしょうねぇ。ネット社会になってから、こういう情報が一般の皆様の前にいきなり晒されるようになったのも、怖いと言えば怖い話。
というわけで、児玉さんのようなプロならば読み方が判る情報ですけど、宗でない方は、このウェブサイトの情報、頭からうのみにしないようにしてくださいな。こういった話は業界にはいくらでもある、でも、それをどういう風に判断するかは、相当にプロとしての知識がないと危険だ、ということです。
一応、小生も本籍地が葛飾なので、葛飾区民のために追加コメントしました。
by Yakupen (2005-11-11 12:33) 

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