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助成金を巡るシンポジウム [音楽業界]

先月頭から八王子、フィレンツェ、チューリッヒ、香港とずーっとツアーが続いているような日程になってて、世間で起きていることなんぞ何も知らぬわい。なにやら、これまでは御上が税金をどんな風に使おうが知らん顔で「政権が変わっても何も違わないから…」と嘯いていた日本国民、どーしたことか、明日にも何か変化が起きないと政府が悪いと怒り出すせっかちな過激派に急変しちゃったみたいな雰囲気だけは巷から伝わってくるんですけど。

んで、以下のような連絡が入っていました。もう明日です。遅すぎるかもしれませんが、一応、当私設電子壁新聞にも貼りつけておきます。小生は、明日朝9時から「カサド展2009」資料返却作業で1日まるまる多摩地区貼り付き。なんとか間に合うかどうか。

国際交流基金の海外アーティスト派遣事業には何度も同行取材してる超レアな第3者たるやくぺん先生とすれば、「芸術家の国際交流の成果の検証」という意味で、いろいろ言いたいことはある。あたしが査定する側だったら、現場を何度も眺めて来た状況を鑑みるに、ことによると「ばっさり切れ」と言うを厭いませんね。
はっきり言えば、「削るな」という側だって、実際に派遣という恩恵を受けた人の意見とは異なる見解など、殆ど聞いたことがない筈。あたしみたいに自腹切って(ここが大事、御上の金を貰ったり、派遣演奏家の広報として経費を貰ってじゃない)国際交流基金の派遣事業を取材してる同業者ジャーナリストなど、少なくとも東京にゃおりません。これ、断言できます。勿論、現地では国際交流基金の方や現地日本大使館の方にはいろいろお世話にはなってるわけで御恩はありますし、現場の大変さや努力はそれなりに判っているつもりですけど、それと「派遣事業としての評価」とは話が別であります。今のやり方が客観的に見て評価すべき内容になっているかどうかは、それほど簡単には言えないと思っています。

ま、そんな意見の奴は、このシンポジウム会場では超少数派だろうけどなぁ。

※※※※※

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緊急告知 ― 「助成金制度」の観客から当事者へ
現場の制作者・アーティストを主対象とした「事業仕分け」に関する
第一回助成金フォーラムを緊急開催します
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ご承知の通り行政刷新会議による事業仕分けにおいて、文部科学省が12月15日まで意見募集を行なっています。

去る11月25日に行われた文化芸術推進フォーラム(http://www.geidankyo.or.jp/06gei/s-forum/index.html)に出席されていた鈴木寛文部科学副大臣によると、それまで文部科学省に寄せられた意見書約14,000通の内、約11,000通が科学技術に関するもの、約2,000通が教育に関するもので、残りの約1,000通が文化に関するもの
だったとのことです。氏は、文化芸術についての評価は数値でなされるものではなく、その土俵に乗るべきではないとの発言も同時にされていました。

しかし、11月19日の行政刷新会議のワーキンググループの仕分け結果によると、特に「芸術家の国際交流」について成果の検証不足や評価報告の不備が指摘され、削減やむなしとなっているようです。
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/pdf/nov11kekka/3-5.pdf
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/pdf/nov11kekka/3-4.pdf

「芸術家の国際交流」によって助成金を受けているのは芸術団体/家や関係者ですが、真の受益者は、芸術が提供されている人々であり、その間に生まれた成果とは何かを共有することが必要ではないでしょうか。

そこで本フォーラムでは、芸術文化振興金の助成金や、文化庁の「芸術家の国際交流」分野の助成金を受けた芸術団体/家が、どのような「成果」があったのかを話し合い、それを文部科学省に届けることを目的として開催します。

また、この機会に、これまでさまざまなレベルで懸案とされてきた助成金の「制度」について、現場の制作者・アーティストも当事者として声を挙げたいと考えています。事務的に求められてきた助成事業の報告や批評の添付以外に、どのような評価軸を持たなければならないのか?私たち自身が「数値としてではなく」客観的評価をどのように捉えるべきなのか、アドバイザーを迎えて話し合うフォーラムです。

今回のフォーラムでは、行政刷新会議における仕分け対象事業のうち、舞台芸術の振興および舞台芸術による国際交流の現場レベルで、特に関わりの深い以下の二点にしぼりたいと思います。

文化関係1 ― 独立行政法人日本芸術文化振興会
文化関係2 ― 芸術家の国際交流等の内の芸術家の国際交流
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/pdf/nov11kekka/3-4.pdf
http://www.cao.go.jp/sasshin/oshirase/h-kekka/pdf/nov11kekka/3-5.pdf

まずは上記の助成事業を必要とする理由やその成果などを当事者として忌憚なく話し、その内容をまとめて12月15日までに文化庁に意見書として届けたいと考えています。

急なお知らせで恐縮ですが、多数のご参加をお待ちしています。また、お知り合いの方々への転送も歓迎いたします。

●日時: 2009年12月7日(月)18:30~20:30
18:00  受付開始
18:30  フォーラム開始
20:30  終了予定

●会場:こどもの城 本館 11階会議室(東京都渋谷区神宮前5-53-1)
※こどもの城・本館のエントランスからエレベーターで11階へお越しください。
地図: http://www.kodomono-shiro.jp/access/index.shtml
フロアガイド:http://www.kodomono-shiro.jp/floor/index.shtml
アクセス: JR渋谷駅(東口・宮益坂側)徒歩10分
東京メトロ表参道駅(B2出口)徒歩8分

※上記はお問い合わせ先ではありません。ご連絡はすべて下記、国際舞台芸術交流センターまでお願いいたします。
※会場では外線電話を受けられません。お申込みをいただいた方には別途、当日の緊急連絡先をお伝えいたします。

●アドバイザー
片山正夫(財団法人セゾン文化財団 常務理事)

●呼びかけ人(11/27時点)
大澤寅雄(株式会社ニッセイ基礎研究所 芸術文化プロジェクト室/NPO法人 アートNPOリンク)
丸岡ひろみ(国際舞台芸術交流センター 理事)

●参加料:無料
※当日参加もできますが、できるだけ事前のお申し込みをお願いいたします。

●お申込み
参加お申込みは、件名を「助成金フォーラム申し込み」とし、
1.お名前
2.所属団体
3.メールアドレス
4.ホームページ(任意)
5.芸術文化振興基金や文化庁の助成を受けた公演(海外を含む)や事業での成果・意見など(任意)を明記の上、メールを以下までお送りください。

国際舞台芸術交流センター
担当:中島
「助成金フォーラムについて」とお問い合わせください
info@parc-jc.org
Tel: 03-5724-4660

皆さまのご参加をお待ちしております。

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北

何年か前、講談師の神田山陽さんが文部省からお金を頂いてイタリアに一年留学しました。

思い詰めたら周囲が見えなくなる人ですので、イタリアで知ったこと、考えたことを2年くらいかけて日本中で話されました。
頭のいい人…というか、頭が良すぎるんですね、真剣にやるほど空回りになった…せいかどうかはわかりませんが、ここしばらく毎年12月に紀伊國屋ホールでやっていた独演会は今年お休みです。
四捨五入してぎりぎり40代の人で、今こそ充実した芸を見せてくれる年齢なんですが…

こういうケースの査定って、どういうスパンで評価するのでしょうか。あと30年たてば「成果はあった」と言えるのは確実です。
が、助成を頂いて3年・5年の視野で見ると定量効果はない。
100人に1人(つまり山陽さんの場合は悪くても2公演に一人)の割合でしっかり伝わっているのは確実ですが、それを裏付ける数字を得られない。

ある種の体制下でしたら「お前、行ってこい。でも全部自腹でな」という指令もできますし、また相応に稼いでいる人を指名すればよい。

ひょっとして純粋な「お金の補助」は必須ではないのかもしれません。

生半可な意見、失礼しました。
by 北 (2009-12-06 23:39) 

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