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音楽業界の代表は誰なのか [劇場法]

新しいカテゴリーを立てます。「指定管理者」でも「音楽業界」でも扱いにくいし、話の方向性はハッキリしているので、そのものズバリ、「劇場法」です。「劇場法への道」が正しいのだろうけど、「ご当地五輪への道」カテゴリーで酷い目にあってるのでねぇ。過去の記事を幾つか移動させるべきなんでしょうが、面倒なんで、当面はそっちは放置しておきます。

とはいえ、来週頭までに〆切り3つ、まだテープ起こし終わらず、というオソロシー状態なので、いろいろ面倒な話をしている暇もない。で、些か旧聞に属しますけど、先週来、どっかでちゃんとアップせねばと思っていた「文部科学省コミュニケーション教育推進会議」のメンバーについて。

ええ、この会議は、昨年の政権交代以降、世間様や大手マスメディアがどう思っていようが着実に動いている「日本国の御上による文化政策の基本的な枠組みの設定」作業のひとつです。よーするに、「衆議院で現在の与党が過半数を持っている間に、ともかく劇場法までは通しちゃおう」という流れが具体的に見えている部分。

ものすごおおおおく乱暴に言えば、「老人から子供まで、自分と意見の違う相手に面と向かうと話が出来なくなっちゃう碇シンジ君みたいな日本国民の情けないまでに低いコミュニケーション能力を、コミュニケーションのプロたる芸術家や芸術によって少しはなんとかしようではないか、それこそがブンカの仕事だろーに」ってのが、現政権が当面展開しようとしている文化政策の裏にある基本的な考え方(なんだろーなー、今でも、多分…)。この「コミュニケーション教育推進会議」は、そんな「コミュニケーション教育」を地域で担うソフト&ハードとしての「劇場」に入るコンテンツを議論するわけですから、どんなアホが見ても「劇場法」を睨んでの動きとしか思えぬわけでありますわ。

ちなみに、昨年まで半世紀以上続いた日本国の文化政策の具体策とは、「日本中に東京と同じハードウェアとしての文化施設を設置いたしましょう」というものでありました。敢えて一票の格差を放置し、司法が何度ダメと言おうが地方の票には中央のそれの数倍のハンディを付けた選挙を延々と繰り返した結果、大都市の税収は地方に見事に流れ、結果として少なくともハードウェア面での地方と中央の格差は殆どなくなった。今や都会の人間は、地方の人はいろいろ恵まれてて良いなぁ、とみーんな思ってる。自民党&霞ヶ関の現中国共産党みたいな行政&立法をドロドロに一元化した開発独裁国紙一重のシステムが機能、自民党総裁が参院選前のCFで繰り返してた「イチバンの日本国」が作られてきたことは、皆々様ご存知の通り。
実際、ブンカでもソウル一点集中が問題になってる韓国から日本にアートマネージメントを学びに来ている将来のエリートさんたちは、旧与党&霞ヶ関システムの「地方に厚く分配する」というやり方を真剣に学ぼうとしている程です。これ、ホント。

もとい。長くなってめんどーなんで、あとは先週に行われた部会の様子と、メンバーを以下に貼り付けますので、勝手に見て、いろいろ思って下さいな。このページの動画、まだ見られるのかしら。もう時間切れになってたら、スイマセン。
http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/commu/1294421.htm
で、こちらのPDFファイルがコミュニケーション教育推進会議メンバーリスト。
推進会議メンバーリスト.pdf
さあああ、音楽関係者の皆様、このリストをどうご覧になるでしょうか。

我々音楽業界の代表は、ぶっちゃけ、2名ですな。音楽系アートマネージメントを代表する我らが楠瀬氏は、津田ホールのプロデューサーというよりも、地域創造の音活コーディネーターをかなり初期から務めているベテラン、という意味なんでしょう(数年前に学校組織の一部になった津田ホールなので、「教育」という意味で他のコーディネーターさんたちよりも適当だろう、ということなのかしら)。
もうお一方は、我が中央区の隣は港区を中心にNYの演奏家によるアウトリーチなどを実践なさっているNPOの代表さんで、ボストンはNECの出身の管楽器奏者さんです。つまり、かつての厄偏庵居候で今は栗東さきらで頑張ってる甲賀のI嬢なんぞが眺めてきたことを、演奏家としていろいろ学んで東京に戻ってきた方、ということなんでしょう。アートマネージメント系というより、役者さんやダンサーさんなどに近いパーフォーマー・メンタリティ、演奏家の代表、ということかしら。偉い指揮者さんなんかが入るよりはよっぽど現場を知っているから、良かったといえましょう。なかなかパワフルな方らしいので、口八丁手八丁の演劇組に混じって異文化間喧嘩やって、音楽業界に何かもぎ取ってくる突破力を期待したいですね。

というわけで、小生も今後は出来るだけ傍聴に行きたいと思っております。選挙がなく周囲の雑音に右往左往することない3年の間にどこまでやれるか、まあ、当面は我々の代表をじっくりと見守っていくとしましょう。

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