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双子 [演奏家]

音楽の世界には、案外と数多く、双子がいます。特に音楽一家が家族でクァルテットをやっててそのままプロになってしまった、なんて例はとても多く、その結果として、あらゆる職種の中で弦楽四重奏団ほど双子占有率が高い職種もないんじゃないかと思っちゃうほど。日本の室内楽ファンにいちばん有名なのは、ヘンシェルQのクリストフとマルクスのヴァイオリン双子兄弟でしょうね。

さても、数日前からマスメディアでは「小澤征爾復活」なとど、またまたいろいろ報道されているようでありますが、奥志賀室内楽セミナーにとって小澤校長先生の合奏指導は半分。もっと大事なのは、原田禎夫鬼教頭(だわね、実質的に)、川本いねちゃん優しい先生などによる弦楽四重奏指導なのであります。今、奥志賀やらでの演奏会でも、前半には日本の若い連中によるドビュッシーと、中国の若い演奏者によるベートーヴェン作品18の6が披露されてるわけでありましてね。

その中国の弦楽器奏者たち、とくに団体として名前が付いてるわけではない。で、スタッフの皆さんがなんて呼んでいるかといえば、「ああ、あの双子ね」なんです。他のふたり、ヴィオラのお嬢さんと人民解放軍の若き勇者みたいなチェロ君には申し訳ないけど、ともかくこの双子、絵に描いたような双子なのであります。テレビの画面ではあんまり映らないだろーが、ファーストとセカンドの真ん中くらいに座ってる、若乃花の若き日みたいな感じのおにーちゃんたち。で、練習のときは、別に頼んだわけでもないのに全く同じ短パンにシャツ着て、髪型から靴まで同じ。お前ら、面白がってやってるんだろー、って思っちゃうわな。

いくらなんでも記事に書くとき「中国双子弦楽四重奏団」というわけにもいくまい、なんていう名前なのかしら、とメンバー一覧表を眺めるに…それらしき名前がないぞ。どうやら李乐と王欢の両君らしいんだが。

って、誰がどう見ても、上から見ても下から見ても斜めから見ても後ろから見てもぜーんぜん双子です、ってて、、どうしてリーさんとワンさんなのよ。なんなんねん?

てなことを口走ったら、その辺にいたスタッフの方が、教えてくれました。「一人っ子政策だからね…」

へえええええ、なぁるほどねぇ。

ほんとのところは良く分からぬのだが、どうやら、中国政府の掲げる人口抑制策のため、双子ができちゃったときにも、どうやら一人っ子であることを装わねばならないようだ。誰の目から逃れるためなのかよーわからんが、ともかく、子供はひとりでなければならない。で、こんなアホなことになった。

うううん、中国政府、畏るべし。ってか、御上の押しつけた規制を平気でかいくぐる中国10数億の人民の知恵、もっと畏るべしっ。

長野県方面の皆様、音楽塾の様子がテレビ画面に出たら、双子のリー君とワン君を探してみてご覧なさい。弦楽四重奏やってるところが映るともっといいんだけどさ。

追記
今、石橋メモリアルホールで行われた奥志賀セミナー立ち上げ東京演奏会から戻ってきました。取材を終えて、おいおい〆切は明日でまだ字数が出ないって、明日はずっと待ちで連絡が来たら直ぐに書け、ってことね、と毎度ながらの週刊誌のような日程の月刊誌に呆れながら、台東区内循環バス「南めぐりん」の上野学園前停留所で大江戸線駅までのミニ路線バスを待ってたら、セミナー学生たちがゾロゾロと出て来てホール前に横付けされた移動用バスに乗り込み始めたぞ。おお、リー&ワン兄弟もおるではないかっ。んで、これが耐えられなくなって撮影してしまったパパラッチ写真。ほれ。
026.JPG
今日も私服はおそろいだぁ。なお、講師のヴィオラ川本先生には、2人の見分けが完璧につくそうです。キャラは正反対だそうな。へええ。

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コメント 3

龍井茶

一人っ子政策でも双子は問題ありません。
さすが共産党も天からの授かりものまでは…
去年NHK教育TVの中国語口座には双子の姉妹が出演していましたよ。
そもそも違法であれば旅券もでないはずです。

ではなぜ苗字がちがうのか。
中国は夫婦別姓ですので、一般的には子はお父さんの苗字を名乗るようです。
たぶん双子だったのでお父さんとお母さんの苗字をそれぞれ引き継いだのではないかと推測します。
以上参考になればと思います。


by 龍井茶 (2011-07-31 13:15) 

Yakupen

龍井茶様

御指南、有り難うございます。へえ、そういうことなんですね。勉強になります。

それにしても、小生の至近にいる双子のかたっぽさんによれば、この格好は意図的にやってるんじゃないの、とのこと。ま、ご家庭、環境によっていろいろなんでしょうけど。
by Yakupen (2011-07-31 14:05) 

齋藤健治

ワタシも双子ですが,佃在住・双子のかたっぽさんの意見に賛成ですね。

ウチの場合は小学生後半くらいから興味のベクトルが分かれ,片割れは理系まっしぐら・部活はスポーツ好き。方やワタシはシコシコと本読みつつ部活は暗室でフィルムの現像・印画紙への焼き付けやってました。当然,どっちがもてたかは一目瞭然。中学校のある時,紅顔乙女がダダダーと走ってきて,何事かと思うと,「ハイ,センパイ! コレ読んでください!」と恋文もってきたんだけど,あの,これ,ワタシ宛てじゃないんだけど・・・今となれば,そういう笑い話もありますね(当時は深く傷ついたけど,それ以上に意を決してきたんだろうに,相手を間違うかっ!)。リーさん,ワンさんもそういう経験あるのかしら。

双子談義で盛り上がっても仕様がないので,また日を改めて。
それにしても2人で同じ道で研鑽を重ねつつアンサンブルを奏でる生活があるのは,ある種,羨ましいなあとも思いました。

双子の片割れ編集者より
by 齋藤健治 (2011-08-01 01:51) 

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