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E列車は編み物圧勝 [マンハッタン無宿]

秋のNYは緯度がそれなりにある場所なので、天気がよければJFKであれニューアークであれ紅葉真っ盛りのNY州田舎を眺めながらのアプローチになるのだけど、本日は冷たい秋の雨。雲が低く航路案内画面も最後の所で全く信用できず、どこを飛んでるか判らぬままにおっと大西洋の上じゃないか、ぐるりとまわって陸地が見えるともうロングアイランドで
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JFKでいちばん東側の南北に延びたいちばん短い横風滑走路に北側から大西洋に突っ込みそうな勢いでギリギリまで走って止まりました。

さても、毎度ながらかつての栄光のBAコンコルド・ターミナルにスポットインするANAさんなんだけど、今日はあんまり混んでなくて、毎度ながらスカイトレインに向かう奴などほぼ皆無。ジャマイカまで、麗しい秋の紅葉のクィーンズを眺めて、と言いたいところだけど、落葉前の汚れた葉っぱが辛うじて広葉樹にへばりついてる、って感じの寒々しさでありまする。このアメリカ大陸の本質的なもの凄い寂しさって、嫌いじゃないんだけどさ。

荷物引っ張って、1週間メトロカードを30ドルでリフィルし(いやぁ、高くなったなぁ)、さあ、もう市内どこでも乗り放題じゃ。無論、ジャマイカからはメトロE列車でマンハッタンに向かいます。ワールドトレードセンター駅行き、という表示もいつの間にか復活して、何事もなかったかのようになってるが…この名前、維持するんですねぇ。

スカイトレインが、ケネディ空港の北側、ラ・ガーディア空港との中間くらいにあるジャマイカなるどんな奴らが住んでるかもう言わなくても判るよーなところまでフリーウェイの上をがああああっと走って、地下に降りて乗り換えるE列車ですが、JFKからの貧乏人アクセスの中ではいちばん面白くない。だって、マンハッタンまで延々と地下なんですわ。今日も今日とてまともに走らず、止まったり走ったり、車内の善男善女(多分)は諦めか舌打ちであります。ま、9割は諦め。

んで、その車内なんだけど、クィーンズの真ん中辺りまではあんまり混んでなくて、こんな感じ。
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だからなんだ、と思うでしょ。でもね、よーくご覧あれ。この写真、2014年秋の地球人類居住区都市部の車内地下鉄風景としては、珍しい部類に入ると思うのですよ。お判りかな?

そーです、携帯端末弄ってる奴が殆どいません!

ソウルなら8割、シンガポールなら7割、上海香港でも半分強、そして我らが東京もそれくらいの感じですかね。今時、地下鉄車内は6割程度の人々が携帯端末を弄ってるのが世界の平均、少なくともアジアの平均なんじゃないかしら。ところがどっこい、ここNYでは、案外とその比率が少ない。ヘッドフォン耳に突っ込んでなんか聴いてる奴はそれなりにいっぱいいるのだけど、カチャカチャしきりにやってるって奴は、そんなに見かけないんですわ。

へええええ、でしょ。

その代わり、というか、この車内になんと2人の「編み物をしてるオバチャン」がおるのですよ!判り難いかもしれないけど、この画面にちゃんと写り込んでます。やくぺん先生の車内での娯楽、「車内での過ごし方:伝統篇VSモダン篇勝負」では、伝統と格式の車内編み物オバチャンはポイント高いぞっ!ひとりで携帯弄り10人分くらいのポイントはあげて良いんじゃないか。

42丁目駅まで延々と1時間の地下のたび、その間、もくもくと編み物をするオバチャンが複数車内にいるニューヨークシティは、まだまだ捨てたもんじゃないぞ、と思った次第であります。

ちなみに、この携帯端末弄り率、42丁目で乗り換えた地下鉄1号車内も、モダン派がもうちょっとは占めていたものの、アジア圏に比べると圧倒的に伝統派の支配地域でした。意外だったのは、深夜、カーネギーホール前からマンハッタン厄偏庵に戻るべく乗車したM57のクロスタウンバス、最近は妙に再開発が進んでじいちゃんばーちゃんが追い出される勢いのメトの裏のハドソン川の方をグルッと回って72丁目駅まで来るのだけど、この車内、ほぼ全員がセント・ルークス管の聴衆。で、じじばば専用車に近いのに、それなりに携帯端末弄り率は高い。
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ま、NYタイムズの紙ヴァージョン保ってるオジサンが圧倒的に伝統派のポイントアップしてくれてるけどさ。

かくて1週間の短期滞在ながら、マンハッタン厄偏庵、結ばれとりますので、NY近郊でお暇な方、用事があればご連絡あれ。

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