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フィルムコンサートすっかり定着 [音楽業界]

9月ともなれば、まだ生きてるか知らぬ言葉を敢えて使えば「芸術の秋」でありますっ!防災の日で都内各地防災訓練をやる予定が天気が悪く視界がきかないので案外と静かな空を眺めつつ、全然終わら膨大な作文をしていても、あちこちから「さあ、シーズンが始まるぞ、ちゃんとチケット買ったか」という案内が舞い込む。ま、広告だけとはいえ、景気が良くていいことでございましょう。

そんな中で興味深いのは、何度かこの無責任電子壁新聞でもお伝えしている「オケのポピュラーコンサートの変質」現象でありますな。ぶっちゃけて言えば、ボストンとかシンシナティとかみたいなポップス・コンサートが成功しているオケは例外として、世界(ってか、アメリカの、かな)の主要オケがポップスコンサートを見切って、フィルムやシネマという名称のコンサートにシフトしている現象であります。一覧票でも作れば面白いんだけど、流石にそんな暇はないので、目立った例を挙げれば、やっぱりこちらでんな。
https://nyphil.org/artofthescore

NYPがシーズンの頭に、いきなり《波止場》と《ゴッドファーザー》のライブオケ付き上演をやるぞ、って告知。メールで案内が来て、このページに飛ぶようにもなってる。

なるほどねぇ、と思うのは、やっぱりアメリカのメイジャーオケとなると、単にフィルムをオケで上演というだけではなく、意味があるようにしている。なんせ、この両作品、共に「ニューヨーク」という地元が大事な背景になってる。それになにより、前者はバーンスタインが音楽を付けているわけですから、これはまあ、ある意味、ほんばもん、ってわけですし。ニーノ・ロータだって、ムーティが頑張っていろいろ管弦楽曲とかやってた前世紀の終わり頃には「イロモノ」って感じだったけど、今やすっかり定番として定着したわけだし。

うううん、こうなると、日本のオケも本気でやっても良いんじゃないかなぁ。鎌倉芸術館なんて、撮影所があの辺りにあったことにこじつけて定例化したってよかろう。作品だって、伊福部がこんなにリバイバルしてきたんだから、《ゴジラ》オリジナル版のフィルムコンサートを日比谷公会堂で、なんてあり得るんじゃないかい。

まあ、こういうイベントは「しっかり稼げる」という前提がなければ意味がないので、その辺りの算盤のはじき方が難しいんでしょうけどねぇ。

てなわけで、昨年にシカゴでやった《2001》を日フィルさんがやったりとか、どんなことになることやら。

ひとつ老婆心から申しておきますが、この類いのオケのフィルム・コンサート、今時のシネコンの巨大画面に慣れた人がいくと、「なんだい、こんなに高いのにスクリーンが小さいじゃないか」と思うかもしれません。アイマックスシアターではないのだから、それは求めちゃダメですっ。

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