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ANAでDBのRail&Flyを買うと… [たびの空]

今、午前7時8分フランクフルト空港長距離線駅を出たICEケルン中央駅経由ドルトムント往き二等車で、ドルトムントに向かってます。薄曇りの朝、ラインに沿って走る旧線なら風光明媚な大観光地が広がっている筈だけど、このICE新線は味も素っ気も無く丘も森も谷もトンネルやら高架線やらでまああああっすぐに突っ走るのみ。世界一つまらない路線のひとつだなぁ。朝の長距離便で到着した大荷物を引っぱった客がいっぱいで、荷物置き場が圧倒的に足りない二等は先程まで大混乱でありました。

さても、LHにいつもお乗りの皆様ならすっかりお馴染みのこのRail&Flyというシステム、要は「LHやらスタアラ便でフランクフルト空港に到着するチケットにその先のDBのチケットが航空券の一部として付いていて、LH便として運行します」というもの。だから、マイルもお支払いのチケットクラスに応じて付きます。LHのサイトでチケットを買うと、€50で「レールを付けますか?」と尋ねて来ますから、独逸国民の皆様にはお馴染みのシステムなんでしょう。バーンカードを持ってるとどうなるか、とか、いろいろ判んないこともあるけど、ま、それはそれ。
利用する側からすれば、「€50でフランクフルト空港からドイツの鉄道駅どこにでも行ける」ということ。ダルムシュタットとかハイデルベルクくらいだと€50というのは微妙だが、どの列車にも乗れるのは有り難い。シュトゥットガルトやらケルンになると、まあお得なシステムですね。普通は国内線乗り継ぐハンブルクやベルリン、ミュンヘンだっていけちゃうわけだから、その気になれば滅茶苦茶安い。

で、このシステムを、LHはアライアンス仲間にも展開していて、今回のやくぺん先生がANAの公式webサイトで購入したチケットは、「羽田発フランクフルト乗り継ぎドイツ鉄道駅」というものになってました。

おっと、もうボン空港駅に到着。速いなぁ、この線。あんまり降りないなぁ。

もとい。このANA便とセットで購入するDBのチケット、扱いとしては「ANAからLHへの乗り継ぎ」という形になり、LHがその運行をジャーマンウィングなんかと同じようにDBという別会社に託している、という形になる。ルフトハンザがたまたま地上を走る、ってこと。

やくぺん先生ったら、ともかく欧州に入るチケットだけは確保し、日曜日にビュルツブルクに到着するまでどこにいて時差調整しながら、連れて行くことになるであろう作文作業をするに違いない。どこでやるかは後で考えればいいや、というわけで、フランクフルトからの乗り継ぎ先を決めずに買ってしまった。LHでは当たり前なので、それでいいんだろーと思ってた。

んで、なんのかんので当初考えていたコブレンツの《ドクター・アトミック》は、季節が良いライン下りの大観光地だけあって金曜夜は宿がまるで取れない。ま、時差調整なんだからこの日は無理せず、どこでも行きやすいところに行けば良い、おお、ドルトムントではこの日に《アクナトン》のプレミエ、続く土曜日にバーバラ・ヘニガンが指揮する《道楽者の成り行き》があるじゃないか。じゃ、24日に朝の5時過ぎにフランクフルト空港に到着したら、さっさとドルトムントに向かうべく、DBの部分を予約することにしましょ。

ってなわけで、ANAさんの購入済チケットのサイトに行ったらぁ…「ドイツ鉄道部分はチケット購入時に予約して下さい」ってサラッと書いてあるじゃあないの。

送付されているEチケットを眺めると、ルフトハンザでDB運行、行き先はドイツ国内駅、とちゃんとなってる。あれれれれぇ、とANAのサイトからLHの鉄道接続のサイトに行き、更にはDBのサイトに行くも、DB部分を予約をする方法が全くない。いやはや、どうやらANAさんからの接続便は、チケット購入時にどこに行くか決めておかないとダメなんかいな、失敗したなぁ、ドイツ国内どこでも行けるチケットが出て来るんじゃないんだぁ…

仕方なく、いくらなんでも午前9時前発ならばシベリア上空便が多少遅れても問題ないだろうから、お高いICEじゃなくて安いロートル列車で行くラインの旅、ドルトムントに1時過ぎに到着するIC二等、どうせガラガラだろうが途中の客がいろいろ乗って来てバタバタするのは嫌だから指定にして、総計€44くらいで購入したのでありました。ま、これも勉強、仕方ない、ってさ。

とはいえこのままでは、システム上はフランクフルト空港から乗り継ぎのルフトハンザ便を捨ててしまうことになる。

皆様ご存知のようにやくぺん先生なんぞが利用出来る貧乏人御用達のチケットというのは、全てFIXになっていて、途中の経路を捨てるとその先のチケットも捨てることになってしまうのです。実際にはいろいろあってANAやLHだけなら大丈夫だったりするんだけど、今回は途中にボルドーからオルリーというAFが入ってるので、ちょっと危険。

どういうことになるか心配なので、昨晩は午後9時くらいに羽田のカウンターに行って、チェックインのときにおねーさんにお尋ねさせていただいたであります。「これこれこういうわけで、フランクフルト空港からの先が手配されてなくて捨てることになっちゃうんですけど、これってマズいですよねぇ、やっぱり?」

と、真面目なANAのカウンター担当Oさん、ちょっと考えて、「マズいですね。私もLHの乗り継ぎは知ってますが、弊社からの乗り継ぎのこの予約は見たことありません。勉強不足でスイマセン、今、問い合わせます」と、どっかに電話かけて、なんのかんのなんのかんの。幸いにも深夜の出発便ラッシュのチェックインにはまだちょっと早かったからか、なんか面倒な客がいるようだなぁ、という長大な列が後ろに出来ることもなく、待つこと約10分ほど。「判りました」とOさんが決然とカウンターの向こうから仰る。「お客様はこの番号で予約をお持ちです(と、9桁の数字を下さる)。私は現地の状況は存じ上げませんが、この番号をフランクフルト空港の端末で入力していただき、便指定をしていただくことになるようです。」

なるほど、ま、ともかくちゃんとチケットは用意されているわけね。頑張って下さったOさんに感謝すると、いえこちらこそ勉強になりました、と前向きなことを仰られましたです。

無事に深夜過ぎに、トランプ来訪を前になんにやらアヤシイ空気も…特にはない羽田空港を離陸、どこをどう飛んでいったのかしらないけど、シベリア越えて、モスクワやらペテルスブルクより遙か北から北欧諸国抜け、独逸国に上陸、ブラウンシュヴァイクの真上を横切り
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朝の5時過ぎに夜が短いとはいえようやく白んできたくらいの曇り空のフランクフルト空港北側新滑走路に市内の方から着陸。南米便と一緒の入国になって大変かなと思ったが、このANA深夜便、意外な程ドイツの働くおとーさんが多く、非EUの列はさほど長くはない。なんのかんの荷物を拾ってフランクフルト空港長距離鉄道駅まで辿り着いたらまだ6時前、DBチケットカウンターは開いておりませんでした。
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6時になるとカウンターが開き、おねーさんがひとりだけ出て来る。待ちわびていた飛行機から降りてきた連中の列を淡々と処理していき、さあ、やくぺん先生の番がまわってきたぞ。「ええ、トウキョウのカウンターでこの番号で予約しろと言われたのであーる。ドルトムントまでいちばん早いの、チケットを出してくれたまえ。」

ったら、ものすごおおおおく無愛想なおねーさん、応えて曰く、「これは何の番号なりや?」。余、応えて言うよう、「存ぜぬ。当地のキオスクで入力せよと命じられるも、どのキオスクやら判らず、こちらに頼っておる次第なり。」と、おねーさん、「汝の責任において何の番号か知るべし、余の存ずるところにはない。去られよ。」

うううん…しょーがないから、鉄道駅にあるLHのカウンターに行き、同じ事をする。こちらのオッサン、「ここではなく、空港チェックインのBカウンターに行き相談してくんろ。」

かくて、ドイツ鉄道長距離線駅からまたダラダラと歩き、空港のLH巨大チェックインカウンターBホールに戻る。こういうときにエリート特権を利用しないでいつするのだ、ってわけでガラガラのエリートチェックインカウンターAホールに向い、満面の笑みを浮かべた人の良さそうなおばさまに、またまた同じ説明をするやくぺん先生であった。
エリート対応のおばさま、番号を暫く眺め、判った、という顔をなさり、パタパタと端末を叩く。で、仰るに、「お客様、この9桁数字はドイツ鉄道バーンカードの予約番号です。こちらの端末では対応出来ませんので、ご足労ですが再び鉄道駅に行かれ、そこの端末キオスクに対応画面がある筈ですから、この番号を入力し、発券してくださいませ。」

いやぁ、やっぱり航空会社って、エリート顧客にはちゃんとした対応するなぁ、と当たり前のことに驚嘆しつつ、また荷物引き摺ってズルズルと駅に戻ります。で、どこにでもあるDB端末の前に行くと、面倒な選択肢がいっぱい並んだ画面上の隅っこに、Rail&Flyというボタンがあるじゃないの。ポチンと押せば、番号を入れろ、というボックスが出て来る。手もとにある番号は昨晩から抱えている9桁しかないので、それを入れてみると…おおお、先に行くではないかぁ。でも、行き先指定やら時間指定やらの画面などなく、いきなり「プリントアウトしていいか?」と尋ねてくる。選択肢などあり得ないので、はい、といえば、こんなんが出て来ましたぁ。
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文面をつらつら眺めるに、このチケットでICEを含む全ての列車、ドイツのどの駅にも行けるようじゃわい。なんだかANAさんがホームページで言ってたこととは随分違うなぁ。なんのことはない、LHがDBと提携してやってる「€50の空港からどこでもチケット指定無し」システムまんまじゃないの。

まだ7時過ぎのドルトムント往きICEには30分以上時間があるので、さっきのDBカウンターに並び、「知らないのはお前の責任だ」と真っ当過ぎることを仰ったおねーさんに「これを手に入れたぞよ、これは独逸鉄道交通手形に間違いあるまい?」と尋ねると、ニッコリ笑って「昰」とのこと。

以上、結論です。ANAさんのチケット購入関連ホームページではなんのかんの言いますが、このANA便からDBに乗り継ぐシステム、LHのものと基本は同じです。席の予約をしたい方は、購入時に自分の行きたい駅までいろいろ入力すれば、指定席が取れます。実際のチケットを引っ張り出すのは、結局のところ、やくぺん先生がやったのと同じように9桁番号を駅のキオスクで入力するみたい。指定が不要、どの列車に乗るかも判らないし、どの駅まで行くかも決めてない人は、DBページでの指定とかいう部分は無視しちゃっても大丈夫、ということ。

ただ、DBのキオスク対応番号はどうやらDB部分の乗車予定便を指定した段階で乗客側に明かされるようで、やくぺん先生のように予約をサボるとANAさんから出て来るEチケットには全く記されませんし、web上で探す方法も皆無。羽田のANAカウンターで「このDB部分の予約番号を教えて下さい」というと、おねーさんがあちこちと一生懸命連絡して、やっとどっかから探してくれます。それっか、手はないみたい。

さあ、もうすぐ終点ドルトムント。別にチケット購入しちゃったIC二等だったら、まだ空港駅を出発したばかり。ま、ANAのおねーさんのように、「これも勉強だった」と前向きに考えましょ。

アオガラさんが子育てに励むドイツの森が広がってる。今日は夕方の《アクアトン》まで、時差調整と作文デー。28日締め切りの原稿、やれるかな。

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