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ピアノ三重奏は史上空前の激戦 [大阪国際室内楽コンクール]

いよいよ来週末からの1週間、大阪城内堀北を決戦場に争われる大阪国際室内楽コンクール&フェスタ、客観的に見て最も熾烈な激戦が予想されるのは第2部門、それも9団体27人がひとりも欠けることなく大阪城へと参するというピアノ三重奏部門でありましょうぞ。
https://jcmf.or.jp/compefesta2023/

そもそもピアノ三重奏をきっちり評価してくれるメイジャーレベルの大会は、世界に殆どありません。マスタークラスの延長みたいなローカル・レベルのものはイタリアやらドイツやらにありますが、審査員にトリオ・ヴァンダラーとトリオ・ジャン・パウルのピアニスト、それに弦楽器との合わせの専門家中の専門家練木先生、更には実は若い頃はピアノ三重奏やりまくってた堤先生らを揃え、ちゃんと「ピアノ三重奏が判っている現役大先輩」がきっちり審査してくれる国際大会って、実はありそうでないのでありまする。

ピアノ三重奏のコンクール審査員に専門家が殆どいないってのは、ある意味でピアノ三重奏という形態のキャラクターを顕している現象でなくもないわけですが、そこを突っ込み出すとまた一騒ぎなんで今はやりません。とにもかくにも、実質今回から現場で動き出す大阪大会の新プロデューサー氏が審査員に求めた「ホンマモンのプロの現役室内楽奏者であること」という隠れ課題が、はっきり反映されているのがこのジャンルですな。

なにしろ今年2023年は、なにをとち狂ったかメイジャー大会が少ない、というか、専門大会はほぼ皆無なこのピアノ三重奏なのに、5月大阪、7月メルボルン、9月ミュンヘン
https://www.musicaviva.com.au/micmc/
https://www.br.de/ard-music-competition/competition/category-3/index.html
実質、メイジャー大会が全て開催されるという突拍子もない事態になってる。コロナ明けであちこちの日程がずれた結果こうなっちゃったんでしょうけど、昨年のグラーツ大会が器楽合奏から弦楽四重奏を外しピアノ三重奏だけにしたこともあってか、このジャンルを専門で狙う連中が手ぐすね引くことになる。恐らくは空前のレベルの高さになることでありましょうぞ。結果、大阪の参加者のほとんどが2ヶ月後にはメルボルンで再会するって、あんたらは世界各地を次々と転戦するF-1選手権やってるんかぁ、総合評価は年間累計結果で出るのかぁ、って突っ込みたくなるわい。

演目も、なんせ最初のラウンドでリーム5回、カーター2回、細川2回聴けて、第2ラウンドではヴァインベルクを最多5回聴く可能性があるなんて、もうこれは大阪に寝泊まりするしかないでしょ!古典の比率がバリバリ少ないぞ、なんて文句言っても、古楽コンクールじゃないんだからさ、ここは。←これもまた、古典派からロマン派初期がピアノという楽器が日進月歩で「進歩」していた時代だったというこのジャンル故のキャラなんだけど…こいつも話が長くなるなぁ…

まだまだネタは豊富なピアノ三重奏部門、伏兵ピアノ四重奏部門と共に、来週の土曜日は死ぬほど疲れる長い1日になるだろうけど、疲れるだけの価値がある日になることは確実でありまする。

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