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由布院盆地の飛ぶものたち:漂鳥ミサゴ乱舞編 [ゆふいんだより]

「やってる作業がきちんと収入に結びつく」というシステムから外れることを「隠居」と呼ぶなら、このところのやくぺん先生ったら、すっかりご隠居ぶりを発揮して「やることややらにゃならんことはいっぱいあるのに、それが全く収入に結びつかない」という悲惨な生活になっておりまする。かくて、ネットでヒット数やらを稼いで収入にするという今時の常識からすっかり取り残されている開設18年を迎えた「書いてあることはみんな嘘、信じるなぁ」をモットーとする当無責任私設電子壁新聞の優先度なんぞは最も低くなるわけでありまして、書きかけて放り出された記事が山積みになっておりまする。ゴメン、って謝る相手もいない無責任さ、いやはや。

んで、こんなシリーズあったのかともう誰も覚えていない「飛ぶものたち」シリーズ、生存証明ついでに久々のエントリーでありまする。ってのも、なんのことはない、さても本日はエイミー・ビーチのピアノ三重奏なる難物の曲解かぁ、と作業机に座ったら、目の前のいきなり秋になってもまだ追いついていけず紅葉は来月になりそうな紅葉の枝の間から、ぎぎぎという地鳴き声がし、松の枝の間を抜けて、屋根の上へとこんな方が登場なさったからじゃわい。
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おお、ジョビ子さん、この秋初見参でございますわじじじっ!

ボーッと眺めていると、どうやらまだ紅葉もせず葉っぱが風に舞ってまだまだ壮大に張り巡らされたジョロウグモさんたちの巣に引っかかる中を(小バエや小さな虫さんを食べて下さるジョロウグモさんは、我が田舎オフィスでは大事なお仕事をなさってくださっている方々なので、卵を残して完全に命を終えられヒヨちゃん達のご飯になるまで可能な限り巣は払わないのじゃ)、追いかけっこをしておるわい。冬を過ごす盆地にやってきて、まずはお家の確保、縄張り争いってことじゃのぅ。

そんな中を、今日も朝から大声立てて九重連山の向こうからやってくるのは、おお、久しぶり、我が陸軍が持ってる装備の中でもいちばん使い勝手が良い空の10トントラック、チヌークくんじゃないかい。
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当盆地にいつも現れる飛ぶのの中でも最大級、とはいえ、先週から盆地北に広がる「日本の満州」たる日出生台演習場で始まっている日米合同演習「決然たる龍」作戦では、参加すると九州防衛局からの発表はあったものの、全く姿を見せておらんかった奴じゃわい。

この演習、大分県公式ホームページで九州防衛局発表情報として一部情報は挙がるものの、我が軍の動きに関しては極めて大雑把な情報しかアップされておらず、何がどうなってるんやらよーわからんのぉ。市ヶ谷の防衛省ヘリポートなど、飛来時間まできっちり示していて、ちゃんと時間通りに入間やら木更津からチヌークやらVIPピューマくんが騒音振り撒く時間を新宿区民に告知しているというのに、この田舎町はこれで良いと思ってるんじゃろか。

ま、とにもかくにもいかにも大演習らしく、昨日なんぞこんなもんが朝っぱらから頭を過る。
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お馴染みの我が軍のイロコイ、盆地上空でも年がら年中目達原の塒と演習場、湯布院駐屯地を往来しておるが、よーくご覧あれ。金色に輝く三つの星が掲げられており、どうやら市ヶ谷の偉い人がいらしたようじゃわい。

御上が大分県に賜った通達に拠れば、本日は空は静かな筈なんじゃが、なんと今、日出生台からデカい音が鳴り響き始め、由布岳前を横切って盆地上空を我が軍虎子のアパッチくんが2羽も舞い始めたじゃわい。
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普段から別府インター南の十文字原を仮の塒に目達原からやってきて、盆地上空を単機でグルングルンしているんじゃが、今日はなんと二つも繰り出しておる。購入を巡るゴタゴタと極めてアヤシげなスキャンダルで、結局は目達原の一部隊しか実戦配備されず、数年前に吉野ヶ里遺跡の向こうでブレード破損で1羽失ってからは実質稼働するのは数羽しかおらぬ、文字通りの珍種貴重種。いつもは盆地上空を単独で舞ってるんじゃが、ヤンキーや韓国陸軍みたいに編隊で行動なんて実質上の「全部隊投入」でないかい。数日前には、本来構想ならばチームを組む筈だったけど開発失敗で飛行停止続き、殆ど盆地には姿を見せないこれまた珍品のこんな奴もやってきおって
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なにやら物々しい山の裏じゃのぉ。

それにしても、我が軍のアパッチ&ニンジャくん部隊って、まるっきり警視庁特車二課レイバー中隊みたいじゃわい。切れ者隊長が暗躍したかは知らんけど、あと2年でお役御免部隊解散が決定した今、盆地上空を舞ってる姿を見るのもあと少し。まだ使えそうなアパッチくんじゃが、電子機器類のアップデートがされてない旧型じゃあ、海峡の向こうにうっぱらうことも出来んわい。どうるすんじゃろ。

そんな物騒な連中が舞う盆地の空、今年は温泉県名物のこいつらは豊作だそうで
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いつもながらの秋もしっかり深まっておりまする。寒い冬を前に、我が庭の住民たるほーほーさん夫妻も、ノンビリご飯を喰らってる。
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塒になっている盆地西の外れの亀山でこのところ杉の木の伐採が行われており、どうやらほーほー界は激動のようじゃが、唯一うちのご飯場を「おれんち」にしている元アホ毛夫妻(どうも夫婦仲がそれほど良いようじゃないのが心配じゃが)とすれば、ともかく飯はある、ということなんじゃろ。隣の農家さんのお宅近辺をうろつく野良猫もやってくるので、あんまりノンビリ下に降りて欲しくないんじゃのぅ。それに、刈り入れが終わった田圃の方には、おんなオソロシー方も姿を見せてるし。
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百舌鳥天国のこの一帯とはいえ、生態系で更に上を行くツミさんやらノリスさんも虎視眈々なんじゃから、気をつけて欲しいものでありまする。

猛禽類といえば、今や盆地で世間話のネタにもなっているのが、夕暮れの盆地上空を舞うこいつ。
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そー、何故か知らぬがやたらと話題になるマシン猛禽、っても、実体は速いけどチヌークくんより遙かに小さな中型トラック、ミサゴくんじゃわい。

現在行われている演習、日出生台に関する限りは、去る2月にヤンキー軍が持ってるいちばんでっかい人員輸送飛ぶものたるマリンコ海種馬が跋扈し、お嫁ちゃま曰く「家の中にバイクが突っ込んできたかと思った」って大騒音をまき散らしていたときとは異なる模様。基本、十文字原を仮のご飯場に熊本から九重の山越えてやってくるマリンコミサゴは武装兵の強行敵前上陸とかじゃなく、戦場近くに着陸して日米の兵隊で負傷した戦闘員を積み込んで搬出する、って訓練をやってるだけみたい。

もう一種類、ペンタゴンの廊下をボーッと歩いてた我が軍の駐在武官だか出張中の防衛庁役人が、マリンコやらボーイング社の偉い人だかに飲みにでも連れて行かれたか、世界のどの軍隊も使い物にならんと買わない超高価な空のトラックを押しつけられたニッポン木更津ミサゴも、航空兵力投入初日に由布院駅から小学校の上空周り、星野リゾートの真上を抜けて日出生台に降下。
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直ぐに同じ道を辿って市役所方向に向かい、まるで町民と溢れるインバウンド観光客さんたちに「今日からよろしくお願いします」って挨拶しておったようじゃったわい。

かくてあれやこれや入り乱れ、刈り入れも終わった田圃広がる由布岳上空は、今日も静かに(?)暮れていくのであったとさ。


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