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第2次緊急事態は格差を助長している? [パンデミックな日々]

なんだか過激な意見保持者への煽りやらツリやらみたいなタイトルだなぁ…後の為の時事ネタです。

昨年4月8日の第1次花祭り緊急事態発令に続き、去る1月8日には第2次松の内緊急事態発令が成され、我が零細業界も大混乱に陥っているのは皆々様よーくご存じの通り。とはいえ、昨年春から初夏の世間がみんなじっと身を潜め、電車に乗っても車両には自分しかいない、なんて状況とはまるで異なり、善くも悪くも「緊急事態慣れ」としか思えぬ世間の有り様なのも、これまた皆様日々実感なさっておられることでありましょうぞ。

今回の緊急事態、前回に比べると、「地域」や「業種規模」での対応がずいぶんと異なっているように感じます。

やくぺん先生の場合、オフィス退去という特殊事情はあるにしても、ちょっと回復してきていた仕事がまたまるでなくなり、数週間はまた滅茶苦茶暇になるだろうから引っ越し準備に専念できる、って思ってました。

実際のところ、緊急事態発令直後には、予定されていた「閉鎖空間に人が集まるイベント」の主催者さんからは、どうしたものか悩んでるけどともかくやる、という連絡があり、そんなものなのか、と思ってた。東京都や千葉県はそんな感じなんだけど、六郷川の向こう神奈川県はちょっと様子が違うようで、横浜市がバブル期以降に各区に建てた多彩なキャラの駅前アートセンターでは、イベント中止の連絡が相次いでいる。神奈川新町のイッサーリスも、鶴見のエクも、葉山の葵トリオも中止。

どうやら、ニッポンのコロナ発症の地として独自の見解を示している神奈川県では、緊急の度合いが高いと認識されているのか、それとも夏に再開されたコンサートを巡って知事の意向と民間主催者の間での対立も伝えられ、間に入ったホールなどは慎重な動きをするようになっているのか、なんとも判らないのが現状。ともかく、「神奈川は厳しい」というのが第2次松の内緊急事態のひとつの特徴のようでありまする。

それから、たまたまやくぺん先生が巻き込まれた状況としては、静岡県は県の主催イベントに対して極めて対応が厳格で、オーケストラでも緊急事態宣言が成された地域に居住する奏者は出演が許されず、結果としてある楽器の奏者がいなくなってしまい、曲目を変更せねばならない、なんてことが起きてます。似たようなことは去る秋のヴィーンフィル来日でもあったみたいだけど、あっちは人を交代して来日させて演目は変更しなかったっけ。

もうひとつはかなり本質的に深刻な問題。松の内緊急事態発令から2週間弱、そろそろ上がってくる感染者データは緊急事態宣言発令後の人の動きを反映するものになりつつある頃となり、ひとつのハッキリした特徴が見えてきているようです。ぶっちゃけ、「オーケストラやオペラなど仕込みが大きく会場が大きく関与する人の数が多いものは開催、室内楽やリサイタルなど会場が小さく関与する人の数も少ないものは中止若しくは延期」という傾向にあるような。

具体的に言えば、ロマン派オペラやら大管弦楽は本来のフィールドとしていないやくぺん先生は、コロナ貧乏でチケットが買えないこともあり、年明け以来、素オケのコンサートにはひとつも参上しておりません。オペラは天才パスカルくんが結果的にサン=サーンス没後100年記念年を祝ってくれるのを見物させていただきましたけど、オーケストラがガンガン鳴ってるのを聴くのはそれっきり。でも、あくまでもやくぺん先生のケースであり、どうやら周囲の同業者お友達関係者などの皆々様は、今日は都響と読響の連チャンとか、明日はN響で外国人指揮者とか、それなりの演奏会をこなしていらっしゃるようであります。練習でコロナ陽性者が出て東響えーちゃんの演奏会が中止になる、なんて事態も勃発しているようでありますが
http://tokyosymphony.jp/pc/news/news_4455.html
それでも新帝都周辺では連日なんかやってるし、初台も予定通りコロナ仕様演出というわけでもない《トスカ》だかを出しているし。

大規模な公演であればあるほど、上演しなければ被害が大きくなるのは理解出来ます。なんせニッポン国のパーフォーミングアーツに対する助成は、「上演されたものに対する半額助成」とかが基本。どんな形であれ「このイベントは行いました」という事実がないと助成金が入りませんし、助成する団体もお金を出してあげられない(花祭り緊急事態の最中、やってくれないんで私たちとしては助成のしようがない、と助成財団の方が頭抱えてました)。逆に言えば、どんなに客がいなくても、大スターの作曲家ご本人が来なくても、そのイベントを行いさえすれば助成金は入る可能性がある。上演しないと、準備にかかった費用やキャンセル料がまるまる主催者に被さるだけ。だから、大規模イベントは赤字でもやった方が良い。

それに対し、小規模会場の室内楽は上演に対する助成金が出ていないのが殆どだから、「ともかくやってしまえ」とはならない。結果として、現時点では、第2次緊急事態宣言下、オケやオペラはやれるけど室内楽はダメ、って業界内格差が出来つつあるよーな。

なお、イベント中止に対する御上の支援が始まる、という話もこの数日飛び交っております。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210120/k10012823491000.html
これで状況は変化し、オーケストラやオペラも安心して中止が出来、ホントの緊急事態になるのかしら。この額ではオペラはなぁ…

さても、手元に月末までの締め切り原稿がふたつしかないやくぺん先生ったら、次の演奏会は日曜日の高橋悠治演奏会での新作弦楽四重奏初演。翌月曜日のモルゴーアは生き残ったけど、火曜日のエクは中止、水曜日の現代音楽演奏会も中止。オフィス撤収カウントダウンが迫る2月の日程なんて、なにひとつ判ってないぞ。ある方から《タンホイザー》のチケットを買ってたくらい、かな。

ううううむ…神様が演奏会には行くな、と仰ってるとしか思えぬわい。さあ、引っ越し準備じゃ。

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次々中止&延期の案内が… [パンデミックな日々]

新帝都首都圏に緊急事態宣言が発令され、再びざわつく我がマイナー業界であります。

本日1月10日夕方で、やくぺん先生が直接連絡を受けた「中止&延期」情報は以下、自分の為のメモですな。

◆1月12日早稲田東京コンサーツラボでの「日本電子音楽の歩み」トークイベント、及び1月27日「東京現音計画#15」は中止。尚、中止、の後ろに(延期)と記されている連絡ですので、時期未定で延期ということなのでしょうか。

◆1月26日鶴見サルビアホールで予定されていたクァルテット・エクセルシオのショスタコーヴィチ全曲演奏シリーズ第1回は、公演を延期。現時点では4月下旬に予定、とのことです。

なお、現時点では今週の埼玉や千葉の公共ホールが主催する公演は、やくぺん先生が参加を予定しているものに関しましては、特に連絡は来ておりません。また、緊急事態宣言が出ていない県での演奏会に関しましては、先程、今週末土曜日にマチネ演奏会がある大分の小林道夫先生の《パルティータ》第2回目につきましては、予定通り行う予定とのこと。主催する公共ホールの財団の担当者さんからの連絡です。とはいえ、この数年同じ時期に続けていた道夫先生の独奏チェンバロ・リサイタルなのですが、今年は買い控えでチケットの売り上げは極めて悪いとのこと。

なんだかダラダラしたローリングスタートみたいな今回の非常事態宣言、ジワジワと動きは広がっているようです。現在発売中のチケットも売り止めがあり得るでしょうから、どうしようか考えていらっしゃる公演がある方は、ご自身の判断で早急に動いた方が良い場合もあるかも。公演はやるけどこれ以上は客数を増やさない、という判断をする主催者さんがあると考えるべきでしょう。

半年ぶりに入った取材仕事も、まだ担当さんからこまかい連絡が来てません。うううむ…急にZoomインタビュー、ってのは面倒だぞ。

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コンサートホール対コロナ対策の困った問題 [パンデミックな日々]

昨晩は渋谷松濤のオーチャードホールにおりましたが、そこで感じた「新しい日常」シフトの問題について。後の為にメモに記しておきます。

いわゆるメイジャーなクラシック音楽専用コンサートホール客席でのクラスター発生は、少なくとも実質鎖国状態が続くニッポン列島では報告されていないようですけど(ニッポンの外でも、意外にも大ホール劇場でのクラスターって、幸いにして耳にしませんね)、とはいえスーパースプレッダー級の方が発見されたときの追跡調査や周囲の人々への連絡のために、ホールの入口で自分が座る席を申告したシートを提出し、上演中は申告した席を移動しない、という暗黙の「新たなる日常」ルールが出来上がっているのは当電子壁新聞を立ち読みなさっているよーな皆様ならご存じだと思うです。

だけど、このシステムには大きな問題がある。「三密回避」できちんとコントロールされた券売ならば問題ないけれど、現実には指定された席にみんなが真面目に座ると三密がつくられてしまう、という状況もある。実際、昨晩のオーチャードホールの3階天井桟敷近辺は、そんな状況でした。

なんせ演奏会形式とはいえオペラですから、みんな少しでも舞台の見切れがなさそうな真ん中の席を欲しがるのは当然。恐らくそこそこ人が入っていた3階は、いちばんお安い4000円の席と、その上の6000円の席だけなんでしょう。結果、天辺の最安値辺りはぎっしり、貧乏人の中でもちょっと奮発した6000円の席の人は真ん中に集中、ひとり空けでもなく、これまたぎっしりと詰まっている。だけど、上手下手側の、6000円でもあまり条件が良くなさそうな場所は、一列にひとりしかいない状況でした。特定の部分に客が密集し、濃密な空間とガラガラな空間のまだらになってる。わざわざ密をつくっている状況。

本気で三密を避けるなら、レセプショニストさんが最終的な着席状況を眺めた段階で、「では、そこの密のあたりのみなさん、1人空けにして下さい、あぶれた方はこちらのブロックに移動して下さい」ってな指示をすれば、全員がひとりあけで充分に座れたくらいの集客状況でした。

客席の聴衆管理は、ホールの主催公演ならばある程度は差配やコントロールが可能でしょう。ですが、貸しホールの場合はいちど売ってしまった席を、現場のレセプショニスト権限で変更するのはなかなか難しい。バスティーユみたいに「はい、今日は空いているからこの辺りは閉めるから、みんな空いてるところに移りなさい」なんてレセプショニストさんが客を移して歩く、なんて日本の商習慣では言語道断でしょうし。それに、申し訳ないけど、昨日の主催者の二期会さんのような演奏家の団体には、券売の仕方から当日の客席コントロールまでの表方対応が出来る職能があるスタッフを抱えているとは思えない。プロがいたところで、そもそも本来の上演日程が二転三転、指揮者ばかりか会場変更もあり得た難しい公演だったわけですしねぇ。

JRの新幹線や特急指定席みたいに、やってきた車掌さんに「席を移りたいんですけど」と言えばなんとかなる訳でもない。まさかホールの支配人が主催者側と話をつけ、「私は支配人権限があります」と看板背負って客席をまわり、現場で対応する、なんてわけにもいかないでしょうし。

昨晩の状況に限れば、もうひとつ問題があった。所謂「自粛警察」です。

密な場所から疎な場所に移動しようとすると、「席を移っている人がいる」と(本人にではなく)レセプショニストさんに向かって怒りをぶつけているおばちゃんがおりました。その方が怖くて、周囲はガラガラな場所が向こうにあるのに、移動できないような空気が醸し出されておりました。確かに4000円の席の奴が6000円のところに来たら気分悪いだろーが、安い方に自分で移るぶんには問題はなかろう。要は、事前着席番号申告制度の趣旨に反している、ということなのでしょうねぇ。とはいえ、ホールを去るときに「ここに移りました」と正直に申告させれば良いだけのことでもあるんだが…

新しい日常、いろいろなことが起きる。そもそも、この週末から「この演奏会、やるのかしら?」という日常がまた戻ってくるみたいだし。まだまだ続く、コロナ禍よ。

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情勢急転現状:午後6時時点 [パンデミックな日々]

年末の新帝都感染者1000人超え、追い打ちをかけるように元総理大臣息子の野党参議員議員のコロナでの急逝が流石の永田町にも激震を与えたようで、年明けお役所仕事始めから御上もいきなりバタバタ動き出し、本日1月5日、極東の島国は昨年イースター前頃に戻ったような浮き足だった情勢になっております。

今、渋谷はオーチャードホールから撤去へのカウントダウンが始まっている葛飾オフィスに戻っている京成電車の中なのですけど、スーパースプレッダーの群れがたむろする谷底のハチ公前交差点から109、文化村通りは流石に通り抜ける蛮勇は持ち合わせない老人初心者なんで、文化村から真っ直ぐハクジュホールの横まで、人通りも絶えた道を歩き、赤坂から先は驚くほど混んできた千代田線に代々木公園駅から乗車して、町屋駅で京成電車に乗り換えた次第。

なんのかんので結局は奇妙なクリスマスからお正月をニッポンはホンシュー島で総計6週間以上も過ごすことになってしまった21世紀半ばの大巨匠天才パスカルくん、あくまでも僕は代理の伴奏ですよ、ってしゃしゃり出ない奥ゆかしさの中に、ベタベタなロマン派語法の初期ヴァーグナーぱっちもんみたいな音楽から繊細な響きを奏でるのをぼーっと眺める新年初コンサート
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貧乏人が押し寄せる天井桟敷は、ギュウギュウな列とガラガラな場所が散在する妙てけれんな状況で、高齢者も目立つ客席はマスク警察、咳マナー自警団が跋扈するピリピリ感が漂い、正直、パスカルくんのお仕事見物じゃなかったら、金払ってこんないやぁな空気の場所に来たくないなぁ、と感じてしまう。うううむ、本質的な意味での「ライヴの危機」でんな。

再びの緊急事態宣言を前に、本日午後7時前くらいの時点での新帝都の状況を、本日の新年業界関係者挨拶大会みたいだったロビーで拾った現場の裏方話やら、直接やくぺん先生が商売で関与しているところからの情報、はたまたメールなどで直接届いた連絡などから、列挙しておきましょう。なんせ状況は刻々と変化しておりますので、敢えて整理した形にはしません。現場はこんな感じなのかぁ、という雰囲気をお伝えするものと思って下さいな。あくまでも午後6時から7時の時点での話で、その後の午後9時くらいに政府や都からのアナウンスメントがあったようで、明日6日水曜日になると情勢は一変する可能性は高し。

◆東京都歴史文化財団は、どうやら基本的に現場の判断みたい。上野東京文化会館は、「現状維持で、特にまだ動きはありません」とのこと。

◆弦楽四重奏のメッカたる鶴見は、クァルテットシリーズの主催者さん曰く、今月下旬にエクのショスタコーヴィチ・シリーズが始まる予定ですが、「今日の時点で、どうしてくれということは言われていない」。

◆その隣の東神奈川は、残念ながらイッサーリスがキャンセルになり、他にもいくつかの公演が早々とオンラインになりました。夕方前には決まっていたようで、動きが早いですね。
https://kanack-hall.info/event/%e3%80%909%e6%9c%881%e6%97%a5%e7%99%ba%e5%a3%b2%e9%96%8b%e5%a7%8b%e3%80%91%e3%82%b9%e3%83%86%e3%82%a3%e3%83%bc%e3%83%b4%e3%83%b3%e3%83%bb%e3%82%a4%e3%83%83%e3%82%b5%e3%83%bc%e3%83%aa%e3%82%b9%e3%80%8e/

◆この週末土曜日に大植えーちゃんが案外珍しいNJPで《英雄》を振るという武蔵野市民文化会館のコンサート、やくぺん先生は前日にある後述の喋り仕事の準備もあり当日券でなんとかなるだろうと思っていたら、なんとなんと、昨日4日の時点で、まだ売り切ってはいないのにチケットの予約を停止したとのことです。ううううむ…
http://www.musashino-culture.or.jp/eventinfo/2020/11/post-1047.html
あれ、完売、になってるぞ。なんなんねん?演奏会はやる、ってことかな。

◆やくぺん先生とすれば我が事の、来る金曜日夜の新浦安駅前浦安音楽ホールでのエク・ベートーヴェン全曲演奏会第3回の前の公開リハーサルですが、午後の時点で政策担当者さんは「予定通りやる準備をしておいて下さい」とのことでありました。りょーかい!

◆もう四半世紀も現代音楽系のサロンコンサートをあちこちで主催している某プロデューサーさんから、「月末の黛ピアノ曲ばかりのコンサートはライヴ開催を断念、ネットでの開催に変更を検討中」とメール連絡が昼過ぎにありました。三密回避が困難なコンサートスペースは、換気を考えれば仕方ないでしょうねぇ。

そんなこんな、東京、神奈川、千葉のやくぺん先生に見えている現状はこんなもんです。ともかく、状況は刻々と変化しておりますので、基本、主催者の公式告知をこまめにチェックして下さいませ。

2021年も、延々とコロナ禍は続く。

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お願い:2週間隔離で入国した室内楽アンサンブルは? [パンデミックな日々]

「音楽業界」と「パンデミックな日々」の両方カテゴリーのお願いです。

毎年日本演奏連盟が発行しております「演奏年鑑」という媒体があります。数年前から、情報公開の諸問題が語られるようになり、どうやら一般販売がなくなってしまったらしい年鑑ですが、音楽学校の図書館などには完備されるでありましょうから、眺めようと思えばそれほど困難なく見られる筈。無論、上野の音楽資料室なんぞにも入りますし。

師走も半ばとなり、いよいよそっちの年鑑総括原稿のひとつを考えねばならない季節となってきました。今年は特に「コロナの年特集」という編集はしないとのことで、まあ、淡々とやればいいわけでしょうが、とはいえ、例年にはなかった情報も必要となる。

そのひとつが、「外来演奏家の招聘状況」でありまする。例年ならデータはいくらでもあるのだけど、今年は「予定されたけど来られなかった」「チケットも売ったがキャンセルになった」「やるかやらないかギリギリまで判らず、結局、やった」とかいう例がいっぱいありそう。日本の例ではありませんが、ゲルギエフ指揮マリンスキー劇場が10月初旬にパリで引っ越し公演を行ったのだって、ギリギリまで判らず、恥ずかしながら数日前までキャンセルだったと思い込んでた。だって、フィルハーモニー・ド・パリの公式日程表、事前には全く挙がってなかったんだもん。ゲルギー、日本だけじゃなくて世界各地で相当無茶やってる、ってことでんな。流石プーチン友達、「今年最も活躍した指揮者」決定だなぁ。

そんな中、先月のヴィーンフィル騒動の頃から、「日本での2週間隔離を前提に来日し、演奏会を行う」という外来演奏家がポツポツ出始めた。指揮者では今日は名古屋で練習してるパスカルくん、昨日に読響振ったヴァイグレ社長、広響今年初の外国人指揮者というフィドセーエフ、N響も第九をまさかのエラス・カサド、そして東響もいよいよノット御大登場とのこと。各オーケストラが次々と「外国人指揮者」の招聘を再開している。

ソリストも、コジママネージメントさんがぐぁんばったガブリーロフを皮切りに、オピッツ御大やらも来ているようだし。

ところが、所謂「室内楽」系では、二週間隔離来日の話をあまり聞きません。ロータスQの日本に実家がある3人が戻ってきてロータス弦楽トリオをやったのと、葵トリオくらい…なのかな。

さても、そんなわけで、皆々様にお教えを請いたいのは以下。コロナ騒動以降の室内楽(二重奏から九重奏くらいまで)の演奏会で、来日後の2週間隔離を経てコンサートなり、コンサートツアーを行った事例はありますでしょうか。「こんなのがあるぞ」という例があれば、お教え下さい。なんせ、殆ど告知なく演奏会が行われていることがある今年の状況、とんでもない名前を落としてしまう可能性もありますので。

よろしくお願いします。

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「奏」コロナ総括号 [パンデミックな日々]

2020年も年末進行がギリギリの状況になってきた今日この頃、大阪の日本室内楽振興財団が年に2回発行する広報誌、というか、機関誌というか、「奏」の2020年冬号が世に出ました。なんとも有り難いことに、PDFでどなたにもダウンロード、全ページお読みいただけまする。ほれ。
http://www.jcmf.or.jp/about-jcmf/pdf/magazine/vol54.pdf

一昨年くらいから、創刊以来の「ヨーロッパの何やら綺麗なホールや劇場のある風景」といういかにもヨーロッパ泰西名曲をやるぞぉ、って感じのパッケージから一転、イラストレーターさんの個性が明快な表紙になってます。今回も、訳あって表紙の没稿というか、別案も眺めさせていただいたんだけど、そっちも含め、なかなかセンスが良いなぁ。大阪っぽい(と勝手に想像する)どぎつさはないけど、室内楽っぽい手作り感が漂ってくるし。

なお、2011年以降のバックナンバーはこちらでご覧いただけます。もう、顔つきだけでも20世紀前半の「優雅で素敵なお城で室内楽」って感じは変わったと思わされることよ。
http://www.jcmf.or.jp/about-jcmf/magazine.html

で、最新号ですが、「大阪国際室内楽コンクール&フェスタ」という去る5月に予定されていながら、緊急事態宣言の真っ只中で延期となった国際イベントのスタッフ、コンクールの会場として予定されていたいずみホールの関係者などが、コロナの年に現場で起きていたことをレポートしております。

このような「現場の状況報告」というのは、後の歴史的資料とすれば、責任追求やら大局的議論よりも遙かに重要な一次資料になるわけで、ホントに貴重。正に、こういうものが欲しかった、という情報ですな。やっぱ、いちばん面白いのは徳永さんの漫画だけどさ。

ヴェールズQのインタビューも、この連中もこういう風に自分らの歴史を振り返られる年まわりになったんだなぁ、と感慨深い。インタビューをしているのが同世代の売れっ子書き手というのも、彼らには良かったんでしょう。突っ張り返らずに済むからねぇ。

お暇な方は、是非ご一読あれ。各業界でこういう基本的な纏めが出てくると良いんですが。

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コロナの秋の終わりに [パンデミックな日々]

「世界大戦」レベルの全面戦争が実質不可能な21世紀にあって、世界史的には第一次大戦やらと同じような扱いの記述になるであろう「COVID-19の年」となった2020年、霜月も晦日が更けていき、いよいよ新暦師走に入ろうとしております。

某音楽専門誌に「コンサートベストテン」というなんとも罪深い企画があり、その「1年」というのが「前年の12月1日からその年の11月末日まで」になっておりまして、あたしら売文業者とすれば今日が一年のオシマイの日なのでありまする。うちらの業界とすれば、書き手がどういう関心を持っているかを示す一年のレジュメというか、領収書というか、編集者や読者の皆様に向けての「あたしゃこういう視点から業界を眺めてますよ」というシラバスというか、ま、そんなもんであり、一両日中に編集部に提出せにゃならん。これで一年が終わる、って感じの年中行事でんがな。この依頼が来なくなったときが、ホントに売文業者としての現役引退、って感じかな。

昨年に「世界のメイジャー室内楽コンクールを全て追いかける」という現役第一線からの引退を表明したやくぺん先生の世を忍ぶ仮の姿なれど、世界がコロナになってしまい、世の中の方が俺に付き合って隠遁しちゃったみたいなことになってしまい、なにながにやら判らんことになっているとはいえ、今年2020年の回顧は、ことによるとやくぺん先生の30年くらいの現役売文業者キャリアの中でも最も重要かも知れません。戦時下の池波正太郎やら古川緑波の日記みたいなもんですわ。フランス革命家の一市民の日記、なんてのもあるわなぁ。そんなような意味での重要さ。

で、先程一年を締め括るに相応しい會田瑞樹氏の打楽器リサイタルから戻り
IMG_8145.JPG
昼間っからの「この12ヶ月の演奏会総浚え作業」にひとつのピリオドを打つわけであります。

では、発表いたしましょーぞ。この1年のやくぺん先生、客席で座った演奏回数は総計132回でありましたっ。

うち、外国はたったの6回のみ。昨年12月のアムステルダムでのダネルQのヴァインベルク・チクルスと、その合間に眺めたネザーランド・オペラの《ヴァルキューレ》だけでありまする。で、2020年は1月のパリとアムステルダムの弦楽四重奏ビエンナーレに行かなかったし、悩んだ挙げ句に結局は10月のパリの《光の火曜日》も行かなかったので、なんとなんとおよそ30年ぶりに一度もこの列島を出ない年となりました。うううむ、ホントに一般庶民には鎖国状態でんがな。

参考までに2019年の同データを記せば、通った演奏会は総計207回(うち外国は39回)ということになってます。無論、コンクールやフェスティバルで「午後の7時からコンサートが始まります」みたいな意味での回数勘定が出来なくなってるイベントがたくさんあり、その辺りはどんぶり勘定でカウントしてますけど。実質3ヶ月なくなって減少数が75回って、まあ、感じてるよりもペースは悪くない、ってことかしらね。

なお、去る12月から2020年2月26日のアベそーりイベント自粛要請、更には花祭り直前の緊急事態宣言までの4ヶ月の最後の平和な日々に限れば、3月に入り激減した時期のびわ湖ホール《神々の黄昏》関係者のみのGP見物とかも含めると、演奏会数は総計40回。何故か1月が異常に原稿が多く、このペースだと年収一千万円だっていくぞ、でも死ぬぞ、なんて思ってたのが夢のよう。ここまでに、今年聴いたの唯一の外来オケたるサロネン指揮フィルハーモニア管とか、ふたつしか聴いてない外来室内楽団たるFluxQとかベネヴィッツQとかを聴いてはいる。

そうこうするうちに「東京春音楽祭」が始まる頃から横浜のクルーズ船で騒動が始まったぞ。春節頃には武漢が封鎖になり、あれよあれよ…びわ湖の《神々の黄昏》無観客上演を最後に外国からの同業者と遇うこともなくなり、ゴールドベルク三勇士のベートーヴェンのピアノ三重奏全曲だけは旧奏楽堂で無事に終わる頃には、入口に消毒液が設置されマスクをして外出するのが常識になり始めていた。そして、イースター頃から延々と夏の初めまで、大阪国際室内楽コンクール&フェスタが吹っ飛んだ世界全体引き籠もり状態。2日の筈の定期が3月28日の一度だけでオシマイになってしまったNJP定期を最後に、6月半ばのミューザ川崎の試演コンサートまでまるまる12週間、一切のライブ演奏会に足を運ばず、個人的には家庭内感染の危惧から葛飾オフィスに実質上別居状態で引き籠もる異常な初夏の日々が続いたわけでありました。

再開後の半年で90回の演奏会に通ったのは、ともかく分母を増やさないと、という義務感が半分。結果として、コンクールを最初から最後まで眺める作業が一度もないし、音楽祭もないし、セミナー見物なんぞもまるでないけど、なんとか室内楽はこの1年で50数回、現代音楽系は20回程度は足を運べたので、業界的な責任は辛うじて全うしたかな、という気にはなっておりまする。はい。

あ、そろそろ日付が変わるので、この駄文も半端なままでオシマイ。いきなり結論だけ言うと、2020年のニッポンの音楽業界でいちばん元気があったのは、現代音楽と打楽器業界だったように思えます。やくぺん先生が勝手に「アーティスト・オヴ・ザ・イヤー」を選ぶとすれば、先程まで多彩な撥の魔力を振り撒いてた會田瑞樹氏と、この無茶な時期に若い才能をまとめ来年に見事に繋いだ加藤訓子氏で決まりでんな。

ライヴとは別の音楽家の生き延び方として「Webでの配信」というテクノロジーが一気に雪崩を切って表に出てきたものの、これがどのように状況を変えていくか、まだ見えない。なにせ、評価をどうするか、新人から巨匠までありとあらゆる人が駅前で「私の詩集を買って下さい」を始めてしまったようなもんで、それらをどうやって俯瞰していくか、まるで手立ては見えていない。演奏会にしても、今年は既に予算が付いていたのでやれた公共主催者ながら、来年はコロナ予算であらゆるセクションをどうやって大幅削減するのかが各自治体12月定例議会の最大の議題。破産寸前の民間の疲弊と相まって、来年の春以降は我らが業界が静かにジワジワと津波に沈んでいくようなことになるのは、みんななんとなく判ってはいる。

さても、どうなるか。2020年も師走に突入。鬼の笑いが引きつってら。

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2週間の闘いの記録 [パンデミックな日々]

秋の長雨なのか、はたまた台風の前触れなのか、そろそろ柿の実も落ちなくなった(安定してきた、ということ)葛飾巨大柿の木が冷たい雨に打たれる朝、こんな情報が。
https://www.tpo.or.jp/information/detail-20201005-01.php
南フランス在住のチョンさんの定期、「入国制限措置(=入国後14日間の待機)が解除されないことから」ダメで、息子殿に交代になった、とのこと。チョンさんって、韓国の大使館パスポートだったという話だったけど、外交官特権でなんとかならないものなのかしらねぇ。

2020年のニッポンを実質上の庶民にとっての鎖国状態にしているこの「入国制限措置」、ニッポンが新政権になって解除されるのではなどという根も葉もない憶測というか希望的観測が業界内には(特に列島の外で)広がっていたようで、実際、昨日くらいから「ビジネスに限って解除」という話が流れています。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020100701310&g=soc
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20201006002700882
2週間隔離がなくなる、という憶測記事も出ていますが、ま、それらは敢えて貼り付けません。ともかく、いろんな噂は連日浮いては消えていくものの、まだ普通の意味で予定を立てられるような状況ではないようですな。なんせ、「会話はできる限りお控え下さい」のホールロビーでは、わしら同業者が集まるとまず出てくる話題はこれですし。無論、誰もホントの情報なんて持ってる奴はおらず、某超大物外来オーケストラの既にチケットは完売になっている公演スタートまで丁度一ヶ月となった今日この頃、これからの10日くらいが業界雀のピーチクパーチクのクライマックスなんでしょうねぇ。

我が業界でも流石にもうしびれを切らした、とばかりの動きは始まっていて、今やニッポンで活動する方としては「やり手」という形容詞が最も適切な某マネージャー氏(皮肉ではなく、心から褒めてます!マネージメント会社がどんどんイベント会社になりつつある昨今、こういう方は絶滅危惧種なのかも)のところが、こういうリリースを出してます。
http://www.kojimacm.com/index-j.html
もしかしたら、この3月以降、初の「海外アーティスト来日公演ツアー」になるのかしら。勿論、日本国籍のある外国拠点がある方で、2週間隔離をクリアーして往来を繰り返してらっしゃる演奏家さんは何人もいらっしゃるようですが。

このような実質鎖国状況はニッポンだけではなく、いろいろ話題の香港では、先月このようなことがありました。
https://hksl.org/covid-countdown-journal/
香港シンフォニエッタの首席客演指揮者ポッペン御大が、丁度一ヶ月前の9月8日から香港入りして、香港湾を眺める立派なホテルに2週間隔離になり、未だに聴衆が入る演奏会は出来無かったけど、9月26日のベートーヴェン250年記念演奏会第1回を行った、という話。この間の隔離生活は、ご本人自身のiPhoneだかでの撮影で紹介もされております。これ、五日目の映像。
https://www.youtube.com/watch?v=amkSxdQV6oY
これ、纏め記事のひとつ。
https://sg.news.yahoo.com/coronavirus-german-conductor-christoph-poppen-074038319.html?guccounter=1&guce_referrer=aHR0cHM6Ly93d3cuZ29vZ2xlLmNvbS8&guce_referrer_sig=AQAAAGSd61sl1LT1_4tqliXSnNlI_yd_Un_oKgd724-wD355I88X5q4HdLf_KQ7A6PR9myNQa47HoZFmSmfL3rOCLJxzZKpPP-aqoTi9QoTfFi_zjUhBxNm2uljOp704Sq5GkJmfJq1OnXILLr9HHHxT05qatyS_lv7ShnD8rksf6-pR
日本だったらNHK特集一本作れるだろし、ヤルヴィ社長なんぞでやりたいだろうなぁ。元ケルビーニQ第1ヴァイオリンのミュンヘンの賢人ポッペン御大だから出来ること、なのかしら。

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マドリードで聴衆が騒ぐ [パンデミックな日々]

お彼岸の連休、なにやら世間は「自粛」や「引き籠もり」が終わったのか、やたらと人が出ているらしいが、こちとらは予定に無かった商売原稿が先週末に入り、いよいよ色づき始め危険な果実爆弾化しつつある渋柿たわわに実る巨大柿の木下で、ひたすら作文作業。ずーっとボンのベートーヴェンハウスの倉庫に首を突っ込んでる感じになってます。

そんな時間が壊れた中、今朝の三時過ぎ頃に、マドリードからメールが来た。おや、そっちとは今は連絡してないのに、と思って眺めたら、何を言ってるかまるで訳が分からない、でもなにやらこのような連絡には普通はない妙な勢い。で、ニッポン列島はお彼岸のうらうらした朝になりあらためて調べてみたら、こんなことが起きていた。へええ、なんせ流れているニュースはfacebookにお友達がアップしてくれることしか目に入らない状況なんで、どのように世間で報道されているかは知りませんけどぉ。
https://www.theguardian.com/world/2020/sep/21/madrid-opera-halted-by-audience-protest-over-lack-of-social-distancing
記事の頭だけコピペすると
A performance of Verdi’s A Masked Ball was abandoned in Madrid on Sunday night after audience members protested over the lack of social distancing measures – especially for those in cheaper seats.
最後の「とりわけ安い席に座っていた連中が」というところにグッと来ますね、我が事として(笑)。同業者のロサ・モンタナさんも“In the first 10 rows of the stalls – the most expensive seats – we were all jammed in and there wasn’t a single free space”ってツゥイートが引用されちゃって、このおばちゃん、顔見れば記者会見でどっかにいたなぁ、とか判る奴じゃないかな。

てなわけで、結局、《仮面舞踏会》の上演が中止になってしまった。で、この事態に対し、マドリードの劇場が公式に出したステートメントがプレスリリースとして遙かシベリア越えた極東まで送られてきた、ということ。もうこれは公式なんで、まんま貼り付けるので、あとは皆様、勝手にいろいろ思ったり考えたりして下さい。やくぺん先生としましては、「こりゃ広報おばちゃんが大変な事態だなぁ」ってしか言えんです。こういうのは「自粛警察」どころか、「自粛自爆テロ」とでも言うべきなのかしら。

PRESS RELEASE | TEATRO REAL

Having analysed the possible causes of the protests by a group of spectators at yesterday’s performance - September 20 - of ‘Un ballo in maschera’, which was finally discontinued, the Teatro Real greatly regrets the incident and expresses concern for all those in the audience who felt vulnerable in their seats, despite the health and safety measures which were meticulously in place, as verified by the police who attended the disturbance last night.

It is conceivable that the origin of the disapproval by a section of the audience regarding the allocation of their seats in the theatre relates to the changes (UPDATES) in safety protocol for these performances ‘Un ballo in maschera’. The procedures are not the same as those for the performances of ‘La traviata’ which took place throughout July and which required the blocking-off of seats under the obligation to leave two empty seats beside two occupied ones. This procedure has been amended, in keeping with the change of health measures published by the Comunidad de Madrid (Regional government).

For the performances of ‘La traviata’, tickets for blocked off seats were not on sale, whereas for ‘Un ballo in maschera’ these restrictions have now been lifted. Tickets were sold to admit 65% audience capacity, although in fact the Comunidad de Madrid’s restrictions in place yesterday allow up to 75% capacity. As a result, complying with the existing health measures a ticket purchaser was able to freely choose his/her seats without restrictions in any part of the theatre as it is now permissible for spectators to sit in consecutive seats in a row - as on public transport - so long as they are protected by an obligatory face mask whilst sitting in silence listening to the performance.

The explanation for the protests may be that the audience expected to find the seat distribution to be similar to that of July, although the current health and safety protocol is not the same as the previous one. Another change since the summer is the nature of the performance. Now, the Teatro Real is able to present a complete stage performance with scenery and props and with a larger mobility of soloists, chorus and dancers.

The Teatro Real emphasizes its total commitment to the health safety of its audience, artists and employees. Since April it has been working with the greatest of diligence and with a sense of enormous responsibility under the guidance of a Medical Committee in order to strictly follow the Spanish Government and the Regional Government of Madrid’s regulations

After the incident last night, the Teatro Real will carry out all the necessary measures to strengthen the audience’s sense of security and is intent on communicating this to the public at large.

The Teatro Real thanks, as always, all the artists and employees of the theatre for their implication and commitment to make opera possible in these days of uncertainty. And once more, we extend our gratitude to all our spectators, especially those who did feel safe in the theatre last night. We ask for your confidence, understanding and generosity to face these difficult times together, when art and music are more necessary than ever.

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御上の聴衆規制要請緩和へ [パンデミックな日々]

既にあちこちで報じられ、なんなんねんという声が挙がりまくっている話ですが、当電子壁新聞での後のタイムライン検索のために記しておきます。新しいニュースはなにもありません。

数日前から、「政府の客席制限要請が緩和されるらしい」という話が業界内に流れていたようですが、どうやら事実のようでありまする。とはいえ、例えば7月にもこんな話をしてたわけで
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020072000880&g=pol
今度も、官房長官や文化庁広報が記者会見するとかいうのではなく、メディアが「政府」の意向をダラダラ漏らす、というニッポン国の毎度のやり方。政府の公式リリースをここに貼り付けたいのだが、適切なものがめっからない。なんせ、本来ならこのページにきちんと情報がアップされるべきなのに、スーパーのチラシみたいな惨状だもんなぁ。誰が作ってるんだ、このページ。
https://corona.go.jp/

しょうが無いからマスメディアの報道(それぞれのメディアの立場なりに解釈や意図的な情報操作が入った「インテリジェンス」)に頼らねばならぬのだが、こんなもん。まずは、ニッポン財界広報紙日経さんのリークに近い一連の記事。このメディアのやり口というか、ニッポン社会での使われ方が良く判りますね。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO63587020Y0A900C2EE8000/
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO63612780Z00C20A9MM0000/
で、翼賛系メディアの「事実」報道はこんな。
https://www.sankeibiz.jp/macro/news/200911/mca2009111215014-n1.htm
現政権下でメディアとしての立ち位置を東京新聞に奪われ、でも相変わらず「サヨク」と誤解された趣味の批判だけは受けまくって可哀想な「頑張れもうひとりのわたなべくん」朝日さんが、さっき出した報道はこんな。全部読めないなぁ。
https://www.asahi.com/articles/ASN9C74NRN9CULFA021.html?ref=amp_login&_gl=1*r9rp9e*_ga*NmpIRGR5bS1STC1JMzh4MVI1b3gzME9ZTWUtM3JkZlh3aHNEOVRtd2stSW9xMWdFdktzWjJRYk1CS2lqaWUwNw&fbclid=IwAR0BCZi7EFgayoXF0Q2GKv0OgRPcDN8dLuEal8jv0SUch9kkrfS-qniG0qg
TBSの「独自」取材はGOTO関係に貼り付いているようで、どうやら今回の動き、世間的にはGOTO東京除外へ、というのが遙かに重要みたいですねぇ。イベント規制の関連には記者を出す程のものではない、若しくは文化欄が勝手にやれ、ということなのかな。
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye4075741.html

ま、とにもかくにも、5000人以下のイベントはOKと「政府」だか「分科会」だかが仰った、ということ。ぶっちゃけ、業界には戸惑いの声の方が圧倒的で、さっきもこのところすっかり我が業界のスポークスマンとなりつつあるAMATI社長I氏が「ニュースステーション」の画面に出て「ううううん、困った…」と仰っておりました(今、久しぶりに地上波放送が視られる佃におります)。なんか、盛んに顔を合わせてるような気がするけど、ライブではコロナ騒動以降はまるでお会いしてないんだよねぇ。いやはや。

とにもかくにも、226アベ要請とその後の文化庁からの緊急連絡に始まったクラシック音楽業界の自粛騒動、半年以上の生殺し状態に出口が見えたのかも、という歴史記録でありました。

問題は現在の鎖国状態で、来月24日にパリにいられるのやら…

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