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指定管理者問題はホントに行政の問題なのか? [指定管理者制度]

土曜日の当壁新聞記事のおしまい辺りに記した、火曜日から東京国際フォーラムで開催される「芸術見本市2007」http://www.tpam.or.jp/で行われるセミナーについて。湾岸地域のアート提供NPOのサポーターさんの間でも、いろいろと情報が飛び交っているようです。で、ちょっと宣伝しておきましょ。最近この壁新聞、宣伝ばかりじゃないか、とお思いでしょうが、そのとーりじゃい。税金終わるまではこの調子の予定ですので、悪しからず。

「公共文化施設における政策評価のあり方を考える」と題されたこのセミナー、総務省系の財団法人「地域創造」が関わっております。2月に代々木であった地方公共ホール担当者のセミナーは文化庁系でしたから、日本国の地域文化振興をやってる御上のもうひとつの系列ですな。ちなみに、このセミナーが行われる芸術見本市は、外務省系の文化新興団体たる国際交流基金も大きく関わっているのは、プログラムから一目瞭然でしょう。つまり、先月今月と、日本国文化政策のある意味でオフィシャルな公開研究会がバタバタと開催されているわけですな。

さても、このセミナー、以下のパネリストと題を眺めれば、一昨年9月に開催された芸術見本市での指定管理者制度を扱ったセミナーの続編とお判りの筈。レポートはこちらをどうぞ。
http://blog.so-net.ne.jp/yakupen/archive/20050914
この時点で、すでに最大の問題は「評価」である、と中川先生などは仰っておりました。おっと、水曜のセミナーの内容とパネラーはこちら。キラ星、ですね。なお、(財)地域創造の音活チーフコーディネーターであるNPOTANのディレクターK氏、それにご主人が海外出張だそうで寂しいTANディレクターM氏も会場にいるそうですので、TANサポーターの皆さんは怖がらずにご参加下さい。狭い会場だから、予約した方が良いですよ。もう会場いっぱい、という噂も流れてますし。
追記:月曜昼過ぎの段階で、既に満席とのことです。立ち見が可能か検討中だそうな。

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セミナー:公立文化施設における政策評価のあり方を考える(地域創造主催セミナー・共催:全国公立文化施設協会)
●7日[水]19:00~21:00/東京国際フォーラム G502
コーディネーター:吉本光宏[株式会社ニッセイ基礎研究所 芸術文化プロジェクト室長]
パネリスト(50音順):小幡 誠[魚沼市文化振興課長]、中川幾郎[帝塚山大学大学院法政策研究科教授]、平田オリザ[劇作家・演出家・キラリ☆ふじみ芸術監督・大阪大学教授]

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小生は諸般の事情でこの場にはおれません。で、先にひとことだけ、先に言っておきます。

ええと、一昨年来のいろいろな指定管理者制度導入の問題を眺めてきて、特に栗東という具体的な場所の騒動をベッタリ眺めてきて、ひとつハッキリしたことがあると思います。皆さん、どういうわけか口にしないんだけど(多分、当たり前すぎて、だと思いますが)。それ即ち、「指定管理者問題は行政の問題ではなく、立法の問題なのではないか」ということです。

栗東問題のまとめというか、大きな感想をこんなところでチョロッと洩らして良いのかなぁ。ま、いいや、よーするに、小生がずーっっっといろいろな議論に違和感を覚えてるのは、「闘う相手は市長やら市役所の人じゃなく、市議会議員だろーに」としか思えないからなんですよ。

指定管理者を最終的に指名するのは条例、即ち、立法なんですね。行政は立法が決めたことを行うだけ。だから、市側が指定管理に内定したところを議会がひっくり返す、なんてことも起きるわけです。

それなら、栗東のように市長が暴走というか、既に落としどころを決めて話を進めていようが、最後に議会で徹底的に抵抗すれば良い。市長と団交するよりも、議員を説得した方が良い。理想的なのは、地方議会に文化担当の議員みたいな人が数人いて、その人がきっちりと議会の世論を形成していけるようにすること。極端なことを言えば、「指定管理に文句を言いたいなら、市長や役人に文句言ってるんじゃなくて、議会にロビイストを送り込むか、さもなきゃいっそみんなで議会に文化専門家を送り込んじまう」ちゅーのが一番手っ取り早かろう、ということ。

この先、指定管理の1期目が終わり、あちこちで水曜日に議論になる「評価」が問題になってくる。そのときに決定的なのは、議会のはず。議場にきちんと「評価」が出来る人を揃えておくのが、最善の策ではなかろーか。例えば今話題の鎌倉市議会など、キューレーターから議員になった方がいたはずでしょ(後記:あ、神奈川県議だった、この方http://www.fukada-hitori.jp/prof.html)。議員の8割までが土建屋利益代表で占められる地方議会なんだから、ひとりやふたり文化権益代表の議員がいてもいいでしょーに。

いかがざんしょか。それだけの、猛烈に単純なことなんですけどねぇ。「指定管理者問題は、実は文化部じゃなくて政治部の問題であり、ホントに市長や行政と戦うなら議会の中でやるしかない」ということ。

こんなアホなこと、錚々たるメンツを揃えた「政策評価を考える」という題のシンポジウムで発言しといてくれ、なんて誰にも頼めないわなぁ。ううううん。


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