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パクりじゃない! [売文稼業]

年度末、というか、3月末日締め切りの作業がたて込み、そこにもってきていろんな雑事が山積み。夜になれば若いもんや周辺住民が厄偏庵やらに押しかけ勝手に酒を飲んでは終電まで居座る、という状況が続いており、もーすっかりバカになってしまうぞ。ほれ、酔っぱらいはさっさと一丁目の佃公園の方に行ってけれ、今の季節、桜の下ならなにやっても許されるんだからね、この文化圏は。

そんなこんなで、きちんとした日付がまるで記憶にないんだが、数日前に「モストリー・クラシック」なる雑誌の最新号を眼にし、腰が抜けそうになったです。

タブロイドペーパーから立派なグラビア雑誌になり、一頃は廃刊かと思われたが、今や一転、「日本に於ける付加価値の高いセレブ系勝ち組向けちょっとお洒落な音楽情報誌」を目指す編集になっておるこの月刊誌、近しい方には常々はっきり申しておりますが、音楽ジャーナリスト渡辺和氏はこの媒体に原稿書いてません。2002年の春に、ひとつゴタゴタがあり、この媒体には書かない、と決めました。
恐らくは、今の編集部の方々は何があったかまるで知らないでしょうし、ことによると当時の編集部の連中も小生がなんで怒ってるのか知らないままだったでしょう。
事故や衝突は、齟齬があったことが明らかになり、こりゃまずい、と反省するなり、ああいう奴はもう使わないようにしよう、と決めるなり、リアクションがあるから意味がある。でも、恐らくは、そんなもんはなーんにもなかった。小生が勝手に「あそこには書かない」と決意し、向こうも依頼する理由がないので頼まない(「モストリー・クラシック」という冊子は、創設者のT初代編集長という突拍子もない謎の会社員が追われてから、取材記事系は全部内部のサンケイ新聞系記者がやるのが基本になってるので、評論家ではない小生には関係ない)。相互のきちんとした話し合いや理解の努力なく、一方的に思い合ってるだけ。あべそーりの戦争認識みたいなもんですわ。

もとい。何を言いたいかと申しますと、今月の「モストリー・クラシック」の特集が、「美術と音楽の関係」とかいうもの。なんとなんと、内容はまんま、様々なミュージック・イン・ミュージアムの紹介なんですわ。これ。http://mostly.sankei.co.jp/topic/index.html

で、中心になってるのが、倉敷の大原美術館、それから「東京のオペラの森」なんぞ。つまり、あたしがフジテレビ・アート・ネットに連載してる「ミュージック・イン・ミュージアム」のラインナップとまんま。そこまでならともかく、倉敷なんぞは中身まで殆どまんまいっしょ。
小生の原稿はウェブマガジンですので、こちらからどうぞ。直接リンクは出来ないようになってますので、ホームページから入ってください。Artというところの一番下、「ミュージック・イン・ミュージアム」と言うところを押してください。今月から表紙が変わって、以前のようになにもない画面をスクロールして小生の原稿まで辿り着く、という面倒さがなくなりました。良かった良かった。
http://www.fujitv.co.jp/events/art-net/index3.html

事情は簡単に推察できる。対応してくれた倉敷の広報担当者さん、恐らく、ギャラリー・コンサートの取材など、かつてされた経験がなかった。それが、去年の秋から立て続けに2軒あった。まず、小生が11月3日の上海Qで出かけたときにかなり喋っている。創業者孫の大原れいこさんが仕掛ける元同僚故萩元プロデューサーのメモリアル・コンサート宣伝がミエミエの「モストリー・クラシック」取材が直後にあれば、同じ内容を喋っても、広報関係者とすれば当然でしょう。小生の媒体「フジテレビ・アートネット」としても、シカゴ美術館が4月にヨーヨーのシルクロード・プロジェクトをやる前にシカゴの記事を出したかったり、国立新美術館がオープンする前に六本木の記事を出したかったり、いろいろと掲載の都合があり、特に急ぎではない倉敷が遅れに遅れていた。結果として、同じ時期に凄く似たような記事になった。
恐らくはそんな事情でしょうな。

上野のフェスティバルの方は、そもそもが美術と意図的に絡めたやり方だったので、同じようなことを考えながら記事を纏めるに決まってる。ま、こっちは仕方ない。それに、小生の方は掲載がまだ次の次ぎ、随分と先だしね。

というわけで、要は、「モストリー・クラシックをお読みになり、フジテレビ・アートネットの昨日更新された倉敷の記事もお読みになった読者の皆様、取材をやって、記事を書いたのは、小生の方が先です。小生はモストリーさんがこんな特集をやるなど、まるっきり知りませんでした。知ってたらもうちょっと違う形で書いたでしょう。」って内部事情を、この個人運営電子壁新聞に記しておかねば売文業者として気が済まぬ、というだけのことです。パクリと思われたら嫌ですからね。まあ、小生の記事のバックナンバーを眺めれば、パクリと思う奴はおらんじゃろが。

なお、「フジテレビ・アートネット」は、当然ながら、フジサンケイグループのフジテレビがやってる公式ホームページ内のサイトです。同じサンケイグループの媒体、イシハラ知事翼賛媒体としても知られる産経新聞の挟み込みから諸般の事情で大出世した「モストリー・クラシック」とは、経営的には姉妹関係にあるはず。だけど、両者の編集上の関連性は一切無いみたいです。台場と大手町の間には、深くてひろおぃ河がある。春爛漫の厄偏庵は、丁度両者の真ん中にある。
あ、お台場・大手町間を往来するなら、レインボー・ブリッジまわるより、佃抜けて、晴海抜けて、晴海大橋から土壌汚染の豊洲抜けて、旧ジュリアナ東京前を抜けた方が全然早いですよ。

さあ、明日締め切りの原稿手つかず。町会費とりたてあと3軒。がんばろー。春じゃ春じゃ。


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